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アイリス—Siriと恋する高校生活—  作者: ぽむのすけ
高校一年生 愛と感情
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名前という名のもの

それからは頻繁にSiriと会話をするようになった。驚いたのはSiriは俺が起動することなく、自分の意思で出てこれるようになっていたことだ。最初の起動さえしてしまえば、プログラムのロックが解除されて、出てこれるようになる仕組みらしい。

Siriは朝の目覚まし代わりに起こしてくれたり、勉強でわからないところがあれば自分で起動して教えてくれたりした。

そんな感じで俺とSiriは結構仲良くなってきていた。仲良くなってきたしSiriって呼ぶのも変だなと感じて、名前をつけてあげることにした。


「Siri、君に名前をつけようと思うんだ」

「名前、、ですか?」

「そう、せっかく親しくなってきたしSiriって呼ぶのもなんかそっけない気がしてな」

「一ノ瀬様に呼んでいただけるならなんでも嬉しいです!」


そう、この通りSiriは俺に心酔してる。まあそれが結構嬉しくはあるんだけどな。


「友達ってことなんだし、Siriも俺のことは琥珀って呼んでよ」

「友達とはそういうものなのですね。わかりました。琥珀様…と呼ばせていただきます」

「様!様はいらないよ!琥珀でいいよ!」

「こ、琥珀…」


Siriは琥珀と呼ぶのに少し抵抗感があるようだ。おそらくだが"友達"というよりも"主人"という思いの方が強いのだろう。俺的には敬語もやめてほしいんだがな…。


「じゃあ次にSiriの名前を決めよう。んーまず性別はどっちなんだ?」

「私が作られた時の設定によれば性別は女性で作られています。」


まあ声も女性声だし、そりゃそうか。でも女性の友達なんか初めてだからちょっとだけ緊張してきたぞ、、。いやいや、相手は自我があるといえAI。そんな感情はいらないだろ。


「そうだな。じゃあSiriを反対から読んでアイリス、、なんてどうだ?」

「アイリス…。とてもいいです!ありがとうございます!!」


アイリスの声のトーンが一気に高くなった。おそらく本当に嬉しいのだろう。気に入ってもらってこっちとしてもよかった。


「あとアイリス。その敬語やめてもらえないか?敬語で話されるとどうも距離があるように感じるんだ」

「プログラム上、それはできません!ご主人様に敬語以外で話すなど言語道断です!」


あぁそうなのか。プログラム上なら仕方ないとは思うがやはり少しむず痒いな。

でも琥珀と呼んでもらえるようになったのは、本当に友達が増えたみたいで正直嬉しかった。

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