お泊りします。
梨花の家にお泊りに行くことに。
梨花に家に泊りに来ない?と誘われた。
パジャマパーティーをしたいのだと。
おぉ。女子会っぽい。
ご家族にご迷惑じゃなければ、と返事をした。
Y駅から逆隣の駅。
車で10分ぐらいだろうか?
住宅街の中に梨花の家はあった。
梨花パパのお出迎え付き。恐縮です。
梨花は一人っ子だということで、ご両親の歓迎ぶりが
半端なかった。
ご両親と酒盛りするなんて思ってもみなかったな。
梨花パパが、散々ビールと焼酎を飲んだ私に、
いけるくちだね?と言いながら、これ飲みやすいんだよ♪と
日本酒を出してきた。
まーじかー。この人、間違いなくツブす気だ。
と思ったら、梨花パパは途中でソファーへうつり、うとうと
寝始めた。
梨花もー、と、梨花も行ってしまう。
あれ?パジャマパーティーは??
私に、まだ飲めるでしょ?と、梨花ママがついできた。
あ、この家の酒好きはこの人だったのか。
まぁおつきあいしますが。
梨花ママが、ほんのり顔を赤くしながら、お酌をしてくれる。
手取川、飲んだことあります。おいしいですよね。
私の受け答えに満足してるようで。
梨花ママが、にこにこしながら言った。
梨花が一人っ子で、ご両親が甘やかして育ててしまったこと。
高校まで、友達づきあいも下手で、今後が心配だったとも。
大学に行って、あなたと出会えて、本当に楽しいみたいで、
毎日ミオちゃんの名前が出てくるのよって。
バイトも、楽しく行っているみたいだし、ありがとうって。
いいご両親だなぁと素直に思った。
そして、やはり、友達付き合いがヘタだったんだなぁと。
私のマネばかりするするような幼さ。
きっと梨花は今までそういうつきあいをしていなかったんだろうと。
まぁ、私とつきあうことで、いいことばかりじゃないかもですよ?
ケンカとかもするかもしれませんしね?
そう言うと、梨花ママが、ケンカするほど仲良くなれるなら、
そんなにいいことないわ♪
でも、ミオちゃん飲めるし、今度私ともデートしましょうね!
パパに送迎させるから、って梨花ママが笑った。
男と別れたら、その家族には会いづらいけど、女友達の家族とは
これからも会えるということがありがたい。
梨花は時々めんどくさいけど、こういうのも悪くないなと思った。