第八章の9
「で、電気が偶然流れて助かったと。そういう事かな。」
「そうなります。」
感電するまでの流れをこと細かく説明させられた。手元に水がないため喉の渇きが尋常でない。麗化に喉の渇きを訴えても解放されず、拷問されているような気分であった。
「麗化さん。先ほどから気になっていたのですが。それで何しているのですか。」
麗化は俺に喉が枯れるまで説明させておきながら、ビジネスカバンに入れられていたタブレット端末を取り出し触っていたのだ。
「報告書を作っていたのかな。」
「報告書ですか。」
「主任と科学教師の両立はキツイかな。授業計画の作成に教科書の要点のまとめ、実験があれば準備。リスト関係の事件があれば行政への報告書、事件以外も君に関する書類を1日に何枚も作っているかな。」
「なんか、すみません。」
二つの役割を掛け持ちするのだ。多忙になるのも想像に難くない。
「わかってくれたようで嬉しいかな。こういう時ぐらいしかアプリのデイリーミッションを終わらせられない苦しみを。」
「麗化さん。」
「君が言わんとしていることはわかるかな。ミッションを手伝おうとしているのかな。その気持ちは嬉しい。しかし、今回のミッションはシングルプレイでなければならないのかな。」
麗化の目は端末に向けられ俺の目を表情が見えていないようだ。この表情を。
「麗化さん。」
「本当に悪いかな。君の厚意はありがたいかな。でもまた今度、お願いしたいかな。」
「麗化。」
「親しき中にも礼儀ありかな。同じゲーム仲間としても年上を…」
ようやく目が合った。振り向いてくれたことは素直に嬉しい。でもな。
「俺の感動を返せ。」
俺の心の怒りは今までにない笑顔を麗化へ届けたのであった。
おはようございます。
やっとです。やっとやり遂げました。
この話をアップさせるために必死になりましたよ。
しかし、休欠鬼をしばらく休んでしまったことは確かです。誠に申し訳ありません。
次回は休欠鬼を書くと思います(絶対ではない)のでよろしくお願いします。




