第十三章の6
宮の説得を終えた後、麗化が仕事があるからと強引に話し合いを終了させ出ていった。残された俺たちは互いに何を話せばよいのか分からず居心地の悪い状況に陥った。そんな空気に耐えることができなかった俺が解散を提案すると、宮も俺と同じだったようで賛同が得られた。
現在、時計の針が夕飯をさっさと食べて風呂に入れと言っている時刻。
腹の虫が鳴いているのをどこ吹く風と無視し、俺は宮のことを考えていた。
しかし、結局ただの高校生。俺がどれだけ頭をひねっても、政治を生業とし、様々なことを思慮するものの集団が導き出した答えに届くはずがない。
俺一人では宮の姉を助けること、助けるためのヒントすら思い浮かばないのだ。
「たのもう。かな。」
今、俺が宮のことで頭を抱えているのを知ってか知らでか、現状を打破するにまさに適任といえる者、麗化が玄関扉を力強く開け、大きな声で…ではなく扉の勢いと比べると違和感を覚えるほどの控えめな声で訪問時の挨拶を言う。
訪問時の慣用句と言えば「お邪魔します」「失礼します」だろうに。なぜ「たのもう」をチョイスしたのだろうか。
それはそれだ、今は宮。目の前のことを対処すべく突然の訪問者へ相談だ。
「お腹すいたかな。何か食べさせろ。かな。」
「ここは食堂ではありませんのでお引き取り願います。」
「君はお客様への態度がなってないかな。」
「しかるべき店にしかるべき客が来た場合には節度と礼節を以って対応いたしますが、今回はそれに該当いたしませんので。」
「君は頭が固いね、それでは不特定多数を相手にする客商売はできないかな。もっと臨機応変に。」
腹立つな、この上から目線は。物腰柔らかであれば、突然の訪問であってもそれなりの対応をするつもりであった。だが先ほどの麗化を思い出してほしい。開口一番に飯を出せ、だぞ。そんな奴、誰が厚遇するか。
「で、どういった用件でここに来た。」
「威圧的な態度は客受けしないかな。もっと低姿勢で。それと先ずは部屋へ招き入れること。これ重要かな。」
苛立ちを表すためにわざとしたのだが、話の流れによってただのノリにみられたようだ。
「立ち話もなんですし部屋へおあがりください。私の部屋は土足厳禁ですので、玄関で靴は脱いでください。」
「私をどこの人と思っているかな。」
麗化の言い方はどこの「国」の人、だろう。
「政府機関所属の人と思っています。」
「そういう意味じゃないかな。」
「では高等学校教員の方でしょうか。」
「どこの国の人という事かな。」
「あ、これ粗茶ですが。」
「お気遣いいただきありがとうございます。」
あのやり取り中でもこの切り替えし。流石というべきか。
「で、今日はどういったご用件で。」
「今までの流れは無視するのかな。」
「そんなところですね。」
続けたところで意味はないからな。
急募
時間の作り方教えてください。
冗談です。2割ほど。
なかなか創作活動できないですね。楽しいのに…
次回は1/22になるのかな…




