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泡沫の夢、幻の未来  作者: 蚊取り線香
第十三章
101/110

閑話

先日の井端さんによる突然の訪問が終わり、学校が始まった。


剛田ごうだの襲撃で荒れ果てた姿の面影はなく、汚れ一つない校舎となった。どこを歩いても塗装特有の匂いが鼻を刺激する。窓を開け換気をしなければ、この匂いで頭痛が起きそうだ。雨模様であれば、想像しないでおこう。地獄を味わう事のないよう、てるてる坊主を作るか。


さて、いきなり訪問してきた井端さんの目的は第四課の説明だけだった。後に井端さんが腕に縒りを掛けた晩御飯を一緒に食べたのだが、それはついでだったそうだ。

これを聞いた麗化れいかは井端さんを通い妻と表現した。否定しようと思ったのだが、家の掃除や衣類の洗濯、そして料理…家のこと全般を請け負っている井端さんを表す言葉は通い妻以外にない。

母親とも呼べるが、俺を子どもとするのであれば井端さんの年齢にそぐわない。よって妻。家にいついていないことから通い。通い妻の完成だ。


否定したくてもできない。通い妻と言われるのは井端さんも本望ではないだろうに。


だが、家事を自身でしようとしても、食器や調理器具、調味料から何まで井端さんのやりやすいようにセッティングされているため、何処に何があるか、どの程度量が残っているかを覚える必要がある。

それに井端さんがいない間は朝食が調理パンに牛乳、昼と夜はコンビニ弁当。と料理をさぼっていたため、井端さんと出会っていないときに培った料理の手順を忘れてしまっている。

スタート地点からのやり直しは非常にキツイ。この状況に置かれていることを認めなければならないのだ。


井端さんのいない生活は苦労するのは目に見えているため、今後ご機嫌取りが重要になってくる。外堀を埋められたというのはこういったことだろうか。目的が何かわからないが。


そんなことを考えているとふと疑問がわいてきた。俺がしているのは一人暮らしと呼べるものか。と。

家事全般を井端さんに任せている状況は一人で生活していると呼べるのか。金銭管理は俺自身でしている。食費は井端さんが俺の通帳から落としているが光熱費や家賃は俺がしている。


いやまてよ、日用品の購入も井端さんがしているぞ。光熱費と家賃は引き落とし…俺は何もしていないのではないか。通帳にどれくらいはいているのか分かっているだけで、下したお金がどの割合で使われているのか分かっていないのは管理していると呼べるのか。

もうこれは一人暮らしではないのではないか。


認めよう。認めるしかない。俺は井端さんと生活している。そうとしか言えない。


仕事で疲れているであろう井端さんが家事もしてくれているのだ、何かお礼を買おうかな。


11/22

投稿できそうです。

今後ともよろしくお願いします。

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