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くっ殺さんの一日

作者: 十一屋 翠

くっ殺、それは世界中の極々一部のピンポイントの更にマイクロ特殊な女子憧れの職業。

くっ殺せ!と言いながら悪漢や魔物にエロい事をされるのが仕事だ。

だがくっ殺になれる女子はごく一部、それほどくっ殺は狭き門なのだ。


くっ殺さんの朝は早い。


目が覚めたら町の外壁を一周、さらに逆周りでダッシュ50本、家に戻って腕立て伏せ100回、腹筋100回、懸垂100回、素振り500回、くっ殺せ!100セットを行なう。

特にくっ殺せ!はくっ殺さんにとって最重要な要素、ポーズ、表情、角度、声色全てをハイレベルにこなさなくてはならない。

どの方向から見ても映える気丈な表情、希望を失なわない声の中にわずかに隠れた恐怖の感情、これをマスターするには一流の役者もかくやと言う演技力が要求される。


朝の訓練を終えたくっ殺さんはシャワーを浴びて汗を流す。勿論シャワーを浴びる時も水場を想定したくっ殺の練習は欠かさない。体を拭いた後は裸エプロンで食事の準備を行なう。

これもくっ殺の訓練である、後ろから裸同然の姿を見られている羞恥をイメージして朝食を作るくっ殺さんは食事にも手を抜かない。

トーストにわずかなバターを塗りサラダと大きなソーセージがメインの朝食。

食べ過ぎてお腹がポッコリしないように気をつけるのが一流のくっ殺さんだ。

トーストとサラダを食べた後はメインの大きなソーセージでくっ殺の練習をしてから食べる。

これも訓練である。


朝食を食べ終わったくっ殺さんが装備を整えて外出する。

今日は久々の大口の仕事だ。

依頼主はオークキング、最近冒険者達に言いように住処を荒らされているのでくっ殺さんを倒して部下に自身を取り戻させてやりたいとの事だった。

もちろんくっ殺さんは快諾、冒険者と魔物のバランスを保つのもくっ殺さんの大事な仕事だからだ。


早速オークの巣である洞窟に到着、くっ殺さんは正面からオークに突撃、入り口の門番に仲間を呼ばせる為だ。

無事仲間を呼んだのを見計らった後くっ殺さんは門番オークを気絶させる。

そして間髪いれず洞窟の中に突入する。

あらかじめオークキングから洞窟内の構造と罠の位置を聞いていたので躊躇う事無くエロい罠に突入する。

スライム罠にかかり、鎧と衣服の殆どを溶かされるくっ殺さん、装備の代金は必要経費として後でオークキングから支払われるので安心だ。


次は触手罠だ、触手に捕まりわずかに残った服を破かれエロい事をされる。

エロい事が終わったので切上げようとしたら触手に懐かれたので寄生されたという設定で連れて行く、触手ペットというのも悪くない。

実際触手ペットは需要が高い、特に擬態型は高くても購入する客が多い。


そのまま進むと若手のオーク3人が襲ってきた、くっ殺さんは触手に寄生された事で不調になっている演技をしながらオーク達と戦う、正直な所くっ殺さんにとっては大人と子供以上の実力差があるのだがこれも仕事、バレないようにワザと手を抜いてギリギリで敗北する。

苦戦させられたオーク達は勝利の喜びとともにくっ殺さんを襲う。

くっ殺さんは苦しみの演技でオーク達の嗜虐心をそそり若手オークに自信を持たせる。

散々楽しんで満足したオーク達に気づかれないように逃げ出したくっ殺さんは更に奥に進む。


途中罠に遭遇するくっ殺さん、だがここの罠は危険な致死系の罠なので華麗に解除して奥に進む。

次の罠は見たからに回避の容易な罠、しかしそれは囮で本命は囮の罠を避ける為に壁沿いに進もうとした侵入者を捕らえる壁に擬態した肉壁である。

肉壁は獲物を捕らえ体内に沈めて動けなくする魔物だ、勿論エロい事をする。

当然の様に罠にかかるくっ殺さん、エロい罠にかかるのはくっ殺さんのマナーだ。

肉壁にエロイ事をされて時間を潰していたくっ殺さんは巡回に来たオーク達によって肉壁から解放されエロい事をされる。

これまた満足したオーク達を蹴り飛ばして肉壁に沈めたらオークの剣を奪って奥に進む、後ろからオークのらめぇーと言う声が聞こえて来るが無慈悲に進む。


そしてとうとうオークキングの待つ最奥の広間に到達する。

其処に待ち構えていたのは洞窟中のオークの大群だ、その数50。

くっ殺さんはオーク達を相手に獅子奮迅の大立ち回りを繰り広げオーク達を恐れさせる。


そこで出てくるのはオークキングその人、依頼人である。

あらかじめの打ち合わせ通りくっ殺さんはオークキングの実力に合わせてギリギリの手加減を行い、すんでの所で負けを演出する、ギリギリの闘いで汗だくになったオークキングの姿を見れば八百長を疑う部下もいないだろう。


オークに縛られるくっ殺さん、ココで伝家の宝刀「くっ殺せ!」を発動。


オークキングは勝者の権利とばかりにくっ殺さんにエロい事をする。

くっ殺さんは必死の抵抗を試みる(振り)をするが縛られている為無残にもエロい事をされる。

そしてオークマジシャンにエロい魔法を掛けられ若いオーク達にエロい事をされて息も絶え絶えにされるくっ殺さん。


実はくっ殺さん、まだ全然余裕、もっと激しいのでもOK、だがソレを表に出す事無くオーク達に対してくっ殺を続ける。

哀れな捕虜が強がっていると勘違いしたオーク達は更にくっ殺さんにエロい事をするがくっ殺さんちょっと不満、でも仕事なので哀れにも許しを請う演技を忘れない、オーク達大喜び。


最後はオークに奴隷宣言して牢屋につながれるまでがくっ殺さんのお仕事。

数日後スタッフが冒険者に扮してくっ殺さんを回収していくまでが一連の流れ。


仕事を終えたくっ殺さんはシャワーを浴びてさっぱりしてから夕飯を頂く。

一仕事終えた後のビールは上手い。


こうしてくっ殺さんの一日は終わる。

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― 新着の感想 ―
[良い点] くっころ!くっころ! [一言] テンポよくサクサクと進むので読みやすかったです。 もっとエロい事の描写があると嬉しいですが、「くっ殺せ!」が聞けたので満足。
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