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ビョーソドーミン  作者: 熱海イズコ
3/6

私立猫鼠島女子重刑務所

後部座席をチラッと見ると白鳥はまだ気を失っている様だ。

我孫子の運転が荒いのか道が舗装されていないのかガタガタと車が揺れる。

「ちゃんと後ろ見ててよ。こいつ暴れると厄介だから」

白鳥を見ると暴れる様な人間には見えない。こんな娘が脱走の常習犯なのか?


刑務所の塀の前で車はスピードを下げる。入り口には私立猫鼠島女子刑務所と書かれている。

だが守衛らしき人は誰も居ない。

我孫子が窓を開け監視カメラに顔を近づけると自動で門が開いた。

近くで見ると刑務所の打ちっ放しのコンクリートの外壁は薄汚れ所々欠けている。

外壁工場をしているのか足場が掛けられていた。

駐車場に車を止め外に出る。

「白鳥を連れて来て」

我孫子はツカツカと刑務所に向かっていく。

「まってくれよ!」

ドアを開け白鳥を担ぎ上げ白鳥を追いかける。

刑務所の扉は銀色をしていて重量感がある。

ここでも、我孫子が監視カメラに顔を近づけると扉が自動的に開いた。

中に入ると二人の刑務官が立って居る。

二人は無言で俺から白鳥を引っ張り担架に乗せ小走りで何処かへ消えて行った。

我孫子と俺は無言で廊下を歩く。

廊下も外壁同様に薄汚れ雨漏りをしたのか所々床と天井にシミができている。

エレベーターで五階まで上がると目の前にドアが立ちふさがって居る。

無駄にでかいドアを我孫子がノックすると「入れ」とだけ返事があった。

ドアをゆっくりと開け中に入ると

部屋も無駄に広く、その割りには机しか置かれていない。

部屋を見渡すが返事の主が見えない。

キョロキョロとして居ると、

「おい!こっちだ何をキョロキョロとしている!」

怒鳴り声が聞こえるが誰も居ない。

すると突如、脛に蹴りが入った。

激痛に耐えきれず蹲ると目の前に少女の顔があった。

「貴様が百舌鳥か?」

少女は俺の顔を睨みつけている。

「そうだけど、君は?」

少女は俺の胸ぐらを思い切り背伸びしながら掴み叫んだ。

「君とはなんだ!君とは!私はこの

猫鼠女子重刑務所の署長、戎だ!」

何だこの子供は⁉︎

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