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エピローグ
季節は春。キラキラと日差しが照り返し、潮の匂いがツンと鼻を刺す。
俺は今、漁船の先端に立ち、どこまでも続く海を眺めている。
百舌鳥優作を猫鼠島女子重刑務所での勤務を命ずる。
今年の3月に高校を卒業した俺は憧れの刑務官になった。
男の俺が女子刑務所の勤務となったのには驚きと疑問があったが、なんでも凶悪犯罪者を収容しているため女性刑務官だけでは手に負えないらしい。
「あんちゃん、女子刑務所で働くのか?羨ましいなぁハーレムじゃねーかよ」
漁船を運転している浅黒く日に焼けた初老の男が真白な歯を剥き出しニヤニヤ笑っている。
なんと答えたら良いのか分からず愛想笑いをし、メガネを掛け直した。
同じことを友人も言っていた。
女子刑務所の勤務と聞いて、如何わしいハーレムを想像しているのだろう。
だが、俺の仕事は罪を犯した者を更生し社会復帰させることだ。
男も女も関係ない。
島が近づいてきた。
僕は初の仕事と新しい環境での生活に胸が高鳴っていた。