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 案内 【 introduction 】

さぁさぁ、舞台の幕は開けました。

そろそろ、カタリ始めようと存じますが・・・いかがでしょう?

「      」

え? 私の名、にございますか。

残念ながら、名乗れるモノはありません。私は名もなき一端役(エキストラ)であり、聴衆オーディエンスの一人であり、ただの語り部でしかのですから。

 

まあ、私の事など置いておきましょう。

どうせ大したことではありません。


さて、何から始めるのが良いのでしょう。

・・・そうですね、まずはコレにしましょうか。


モノガタリの中心となる〈シュベリエ王国〉では誰もが知る英雄譚。〈シュベリエ王国〉建国の伝説であり、この国の王族を”神聖・正当な血統”たらしめた お伽噺(・・・) でございます。



―――――――――――――――――――――――――――――――――


『建国の勇者』



 それは遥か悠久の昔、人族もエルフもドワーフも、その他多くの生き物たちも、まだ少なく細々と暮らしていた頃のこと。 原初の世界は神々の恩恵(魔法)に満ち、同時にわざわいにも満ちていました。 人の暮らす地を侵し、人々を屠り食わんとする魔物がひしめいていたのです。 

 エルフのような大きな魔力チカラもなく、ドワーフのような力強い体も持たぬ人族は、魔物の跋扈ばっこする大地にしがみ付くようにして1つの集落で身を寄せ合い生きていました。 人々は剣を持ち、術(魔術)をつくり、様々な努力をしましたがその効果は微々たるものでありました。 次第に魔物の数が増え、さらに凶悪になり、エルフですら拮抗を保つのが精一杯になると、もはや人族の滅亡は必至かに思われました。

 しかし、神々は我らを見捨てたりはなさりませんでした。 ”創世の2柱”が巫女に降り「我らはこの神気ちからの大きさから汝らを直接救う事はできぬ。ゆえに一つのわざを授けよう。」と告げられました。 与えられたのは【救済の儀式陣】というものでした。 人々はそれに縋り、願い、祈りました。 救済を、平和を、安寧を、そして愛する人たちとの幸せな暮らしを。

  世界は願いを聞き届け【救済の儀式陣】は為り、一人の青年が現れました。 それは皆のよく知る人物で、過去幾度も先頭に立って魔物に立ち向かっていた長の息子シュベリエでありました。

 彼は2柱に問いかけました「何故自分なのか。」と、そして続けました「自分は少しばかり剣の腕の立つ唯人ただびとなのだ。これでは皆が守れないではないか。」と。

 2柱の一方である〈空の神〉がまず、答えられました「その、守りたいという願いが重要なのだ。勇者は強く清く、優しくあらねばならない。」と。「必要なのは正しき心。力が足りぬというならば我が加護を与えよう。」引き継ぐようにおっしゃった〈時の神〉はシュベリエに"クロノス"という真名をお与えになり、大きな力を授けられました。

 真に勇者となった彼は、2柱に深く詫び感謝しました。 その思いも込めて勇者は魔法を操り、剣をふるいます。 勇者は集落を中心に、時にはエルフの住む地にまで足を延ばして、多くの魔物を屠り、駆逐し、侵された土地を取り戻していきました。 また、いつからか、腕におぼえのある人々が「微力ながら」と、感謝の意から勇者と共闘するようになりました。


 そして、時が流れ青年だった勇者は壮年の男になっていました。 ほとんどの魔物が勇者によって滅ぼされ、安寧がもたらされた集落は人が増え、街となり都市となり国と呼べる規模となっていました。 多くの仲間も失いましたが、勇者は人族にそして、そのほかの種族にも平和を、救済をもたらしたのです。

 仲間と共に凱旋したを人々は大いに祝福し、ほめたたえました。 その後、多くの人の後押しもあり、勇者は巫女の信託により人々の王となりました。


 こうして勇者の子孫が統治する〈シュベリエ王国〉が誕生し人々は平和を生きれるようになったのです。



―――――――――――――――――――――――――――――――――


めでたし、めでたし、と。


さて、楽しんでいただけましたか?

このようにして彼の国はうまれ、あの忌まw・・・素晴らしい”勇者召喚”の魔法がこの世界にできたのでございます。

「     」

ええ、無論 本来の歴史と食い違う部分は有るでしょうが、概ね正しいと見られているようですね。


あぁ、もう既に時間が差し迫っているようです。

他のモノガタリは次の機会にいたしましょう。

では、お暇がありましたら是非・・・・・・




くどい、ですかね?

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