最終話 永遠に続く光
数年の時が流れた。
竜の国は、再び平和と光に包まれていた。
湖畔の白い離宮では、柔らかな朝日が差し込み、微かな光が室内を満たす。
リリアは小さな手を胸に添え、微笑んでいた。
「……寝てしまいましたね」
「あぁ、遊び疲れたのだろう」
アシュレインはそっと彼女の肩に手を置き、金色の髪を風になびかせながら微笑む。
リリアとアシュレインの間には、一人の小さな命――彼らの子供が眠っていた。
「この子も、私たちの光を受け継ぐのね」
リリアの瞳は穏やかで、でも希望に満ちていた。
アシュレインは静かに息をつき、子供を抱き上げる。
「リリアを、そしてこの子を竜王の家族として……永遠に守る」
外には家臣たちも集まっていた。
セリナは微笑みながら、リリアと子供を優しく見守る。
ユウも、セリオンも、皆が和やかに微笑む。
湖面に映る三人の影。光と炎と愛が交錯し、未来を照らす。
「ずっと……一緒ですね」
「ああ、永遠にな」
竜の国に、再び戦いの影はなく、ただ光と愛が満ちていた。
リリアとアシュレイン、そして家臣たち――
彼らの絆と幸福は、永遠に続くのだった。




