72.新入生歓迎パーティ
ドレスを買うのに違和感がなくなってますね、マリーさん
放課後、店に寄ると、案の定ビューラーは昼で売り切れたそうだ。3日後まで入ってこない事を告げると「本気ですか?」という顔をする。そんな顔されても外注なんで短縮出来ない事を説明する。どうやら店員は、ビューラー目当てのお客に相当渋られたらしい。うう、すまんね。迷惑かけるけどお願いするね。
在庫確認すると、コスメ系はほぼ全滅、シャンプー等の風呂用品はちょっとだけ余って、高級ヒールポーションも後2個、という惨状だった。
家に戻ってオートモードを確認すると、高級ヒールポーション込みで各6000個作ってくれていたらしい。とはいえ、ヒールポーションは材料不足で2000個しかなかった。
在庫を店舗に転移させ、店舗にディスプレイする。在庫はバックヤードにいつも通りに置いておく。
そのまま材料を買い足しに行き、その足で薬草とトウダイグサを摘む。結構な量を摘めたところで家に帰還、錬金部屋に材料を置く。聖水もたっぷり作っておく。またオートモードで6000づつ作って貰うよう指示を出して此処はもう放置だ。
晩餐を楽しんで、ゆったり風呂に入って、風呂上りは黒曜とごろごろして。あー…寛げる。
そういや黒曜はタキシードは持ってるのか聞くと、和服が1着と学校の制服と今着ているものと冒険者装備しかない、と言う。
明日の放課後、一緒に買いに行こうと話した。パーティの次の休日は以前デートした獄級最下層のアザゼルを、リポップ待ちしながら倒せるだけ倒してカフスを渡したい、と言うと笑顔でOKしてくれた。本当に付き合いのいい男だ。
次の日の早朝、私達は貰った魔法をまず試そうと話した。レベル1の魔法だからまあ大した魔法は使えないだろうと修練場で試す。
先ずは私から。
「サンライズ!」
うわ凄い眩しい。ライトの上位互換かな。何かの会場なんかを照らすには丁度良さそうだ。しかしこの太陽魔法、最後の方までいくと、とんでもないのが載っている。まだ使えないのでグレー文字になっているが、太陽落炎って…いや、勿論現実の太陽は落ちないんだけど、擬似太陽が落ちてくるようだ。メテオフォールより多分威力は上だろう。
黒曜の方も撃つようだ。
「ブレス!」
えっ竜が吐くあのブレス!?レベル1で覚えて良い魔法じゃないと思う。しかも自分が持っている各属性に合わせたブレスが吐けるらしい。そう、聖属性ブレスなんかも。いいなあ。ブレス吐いてみたかったんだ!
お互いの魔法をぶつぶつと呟き、取得する。アディとリシュもやってきて、太陽魔法と龍魔法を取得した。
「ブレス吐けるの嬉しいねえ!やってみたかったんだ!」
アディはにこにこだ。うんうん、そうだよな、吐いてみたかったよな!
色んな属性のブレスを的に向かって吐く。楽しい。
あ、でもそろそろ見に行かないと。錬金部屋ではもうオートモードは終わっていた。再度オートモードで錬金を指定する。
早朝のうちに錬金部屋から出来上がった製品を転移。バックヤードに置いておく。いつもの2倍だ、これで売り切れはしないだろう。
朝食を食べて学校へ行く。化粧をしてきている子も少なくない。皆綺麗になったなあ、と言うと、なんで作った本人が化粧してないのか、と不思議がられた。顔がペタペタするのが嫌なんだよ…。化粧水に美容液くらいは使ってみてるんだけど。
「明日のパーティでドレス着る時には多分化粧されると思う」
と、答えて置いた。
まあ、黒曜と2人ペアで参加するから、そんなに苦痛じゃないとは思う。ダンスも一通り踊れるしな。
放課後、黒曜のスーツを買いに行くと、ディープブルー色のスーツに、黒いシャツ、ピンクベージュのタイを選んでいた。まさかの私色ですか!うわあ。絶対合わないと思ったのに、黒曜の顔が良すぎて着こなせてる…凄いな顔面力!
となると、私は黒染めか。家になかったな。黒いドレスにチョーカー、レースの長手袋に網タイツ、黒いおでこ靴を選ぶ。黒曜色だと全部黒になるから選ぶのが楽だ。
「私の色がそなたに似合っていて嬉しいよマリー」
「私もまさかそんな色合いが似合うなんて思っても見なかったよ、黒曜。素敵だぞ」
ふふ、と笑い合うと、お互い着ているものを購入した。
服のなさが凄いレベルだったので、服屋に寄って幾つかセットで選んで貰う。普段着にするんだぞー、と言いながら、渋る黒曜を説き伏せて、私が勝手に似合いそうなのをどんどん手に抱えていく。黒曜の目が「そんなにあっても…」という目になってるが、公爵家に居る元王子がそんな事でどうする!10セットほど選んだ私はどっさりと会計して貰う。シャンプーなんかの売り上げに比べれば些細な出費だ。
ついでに宝飾店に寄り、サファイアにピンクゴールドのタイピンを買ってプレゼントする。
黒曜は、ブラックダイヤモンドの髪飾りを買ってプレゼントしてくれた。
明日は付けていこう、と笑い合って、帰宅した。
帰宅すると、大量の服の袋を抱えて帰ってきた私達を見て皆ビックリしていた。
黒曜のクローゼット事情を話すと、ラライナが抜かった!!という顔をする。
まあもう買ってきたんで大丈夫ですよ!と言うと少し泣きべそ顔で黒曜に抱きつく。
「きづかなかくて、今迄不便させちゃってごめんねえええええ!!!」
黒曜はどうすればいいか解らなくておろおろしている。ぽん、とラライナの肩を叩くと私は言った。
「でも正直和服の黒曜めっちゃ似合ってたんでこれからも偶に着て欲しいくらいですよ!」
「あっ解る!なんかこう…ストイックさ?みたいな感じがして良かったよね!」
「うんうん」
だんだん話に乗ってきたラライナは私の方へ身を乗り出して、黒曜を解放した。
「でもこれ以上和服増やしても着る場所がないんだよなあ」
「そうねえ。フォーマルな場所はほぼスーツでないと入れないものねえ」
和服談義が一段落したところで、私は用があるから、とその場を抜ける。
一旦錬金部屋で出来ている商品を転移で送り、オートモードにはいつもの量をお願いしておく。
店舗のバックヤードに転移すると、今送った物以外、殆どなくなっている現実にポカンとした表情をしてしまう。え、だって各12000個あったよね…?なんで?
店員が、在庫の追加に喜んで店舗に出していく。
今迄早い時間でないと売り切れていた商品が、遅い時間になってもある、という事で夕方からしか時間の取れない層が買っていくのだという。その時についでにシャンプーなども買っていくか、となる事が多いそうだ。
ビューラーはもう幻の製品と言われてしまっている。
今後毎日12000個づつ作って来ても大丈夫そうか、と聞いてみると、今のところは、という返事があった。商品がダブつき始めるまでこのテンポで商品追加しても大丈夫そうだ。
あとは従業員にお任せし、私は転移で家に戻った。
帰ると晩餐の時間だった。ビーフストロガノフに白米、糠漬けの胡瓜と白菜、コーンスープ。おおう、前世で良くあった和洋ごちゃ混ぜメニューだ。白米は糠漬けでお茶漬けにしたい、と様子を伺うと、しっかり緑茶が用意されている!よっしゃあ!転生組以外はなんとなくパンが食べたそうな顔だったが、お茶漬けを食べると嬉しそうな顔になった。
白米だけおかわりしてお茶漬けを楽しむ者も居る。良かった。
さて、明日の衣装の用意だけはしておこう。今日買った服やアクセサリ、靴と、以前のデートで互いに作った腕輪も加えて。うん見事に真っ黒だ。途中で部屋を訪れたアディが驚いていたが、黒曜の目と髪の色を思い出して、なるほど、と頷いていた。どっちかというと、アディに似合う服だよな、とはお互い思っていたようで、ふふっと笑い合う。
アディは紫にプラチナのアクセサリや、その色のドレスを今日贈られたようで嬉しそうにしている。
流石の王子力。私や黒曜はどっちかというと戦闘の方に脳が割かれてるからなあ。まあでも一緒に買いに行くのは楽しかったし、オーダーメイドはしたい時にすればいいし。今のトコ吊るしで満足です私は。良く見ると、上半身がスッキリしたデザインの分、スカート部分のドレープの複雑さとボリュームが凄い。中に2つ程、ピンクから黒へのグラデーションの入ったレースが混ざっている。黒曜に私色が滲んだように見えて可愛い。
こういうのを見て可愛い、と思う気持ちも、肉体に引き摺られているんだろうか?でもだったら嬉しい。嫌々ドレスを着て黒曜とパーティに出るのは嫌だ。どうせなら楽しく参加したい。
トルソーに衣服を着せ掛けてベッドの横に置き、風呂に入っておやすみなさいした。
さて、いつもより早起きです。戦場になりそうだったから。それより前に錬金部屋に行って在庫を送る。店舗に移動して在庫をそれぞれの種類の場所に合わせて追加して、転移で帰宅。
帰宅すると、あれよと言う間に風呂に浚われ、わしわしと自家製品で全身洗われてトリートメントも落とされて、髪に関しては乾燥、と一言唱えるとサラサラに乾いた髪になる。薔薇の製油を足したオイルでマッサージされて全身ぴかぴかになった。そこにバスローブのまま鏡台に座らされ、化粧を受ける。自分の化粧が自分で出来ない私は為すがまま、ビューラーを使い終わったアディが駆けつけて私の睫毛も上向きにカールさせられる。化粧はピンク系で、と注文する声も聞こえる。あー、服にもピンク入ってるしその方が確かにいいだろう。ピンク系の化粧にしっかり目元はアイラインとマスカラが付けられる。クリアマスカラで、アイライン部分も保護して欲しいと頼んだら、アディが不思議そうな顔をした。アイライン、崩れやすいから保護した方がいいと言うと、慌てて自分の化粧台に戻っていく。
化粧が終わったらドレスだ。要らない、と言ったのにコルセットさんが私を手招きする。ホントはコルセット、肋が歪むから体に良くないんだぞ!!!!
抵抗虚しく、メイドの数人掛かりで思いっきりウエスト締め上げられました…。ごはんが楽しみだったのに…これじゃあんまり入らないよ…。
それからドレスの着付けをされて、アクセサリも付けられる。流石に状態異常無効のペンダントと真実のペンダントは外さないと似合わない。ポケットがドレープの中に紛れて存在していたので、ポケットに仕舞う。これなら薄布1枚隔ててかなり肌に密着してるので装備してる範疇に入るはず。首元にチョーカー、複雑な形に結い上げられた髪には昨日貰った髪飾り、腕には以前貰った腕輪をして。女神の縁の指輪は手袋の中だ。外せないから。毒感知の指輪は丁度黒だったので、手袋の上からつける。アザゼルのカフスも黒だからそのまま付けておく。流石に帯剣はやっぱりダメだった。
朝食として学生女性陣に用意されたのは餡子の白玉団子だ。フォークで突いて、大きめに口を開けて食べれば化粧が崩れないから、とリシュが気遣ってくれた。男性陣は服に粉が落ちたりしないよう、耳を取って袋状にした食パンに具が入ってるものを用意していた。他の大人勢は食パンとサラダとベーコンエッグとコーンスープだ。
ああ、昨日も見たけど、一式身につけた蒼のスーツの黒曜凄く素敵に仕上がってる…!そう思っていると、黒曜の方も私に見蕩れて居るのに気付いた。
「マリー…言葉が出ないほどだ…凄く綺麗だ…」
ぽんっと赤くなりながら、白玉団子を大口で食べる。
なんとかリップを崩さずに食べ終わったら、黒曜が馬車までエスコートしてくれた。
会場につくと、既にある程度賑わっており、お祭りみたいな空気が既に楽しい。馬車止めからエスコートされ、会場に向かう。アディは馬車止めに既に王子が来ており、無事エスコートされていた。リシュはリクハルトがエスコートする。会場に着くとワルツが演奏されていた。黒曜の手を引いてダンスに参加する。ぽそぽそと声が聞こえる。
「あの黒い服の方、凄く綺麗…あんな子学年に居たかしら…」
「黒曜様の色で染まってるわ…悔しい…でも美人だわ…」
私ですか!?ああ、一回も化粧も髪も整えて来た事なかったな、そう言えば。
自称ファンクラブの方々は直ぐに気付いたようで、「マリエール様凄く似合ってます~!」と黄色い声が響いてる。
そこでやっと私がマリエールだと気付いたようで、先ほどのお嬢様方が目を見開いて私を見る。
うちで化粧品を買った子と、そうでない子達の間になんだか差が出来てしまっている。
踊り終わった後は、お楽しみの立食スペースだ。黒曜と連れ立って一口で食べられる物を物色していく。ドリンクもストローのついたものを選ぶ。すると、急に声を掛けられた。
「君、可愛いね!何処のクラス?」
「はあ…Sですけど何か?」
「俺と踊らないかい?」
「踊りません。休憩中です」
なんで壁際に居る子じゃなく食事スペースでナンパしようとしてるんだ。馬鹿かな?
「じゃあ休憩が終わったら…」
「踊りません。相手は決めているので」
王城の夜会では出来ない断り方だ。でも今日はただのパーティーなんだから黒曜以外シャットアウトしてもいいだろう。
そこまで言われると流石にすごすごと男子は帰って行った。
黒曜の方を見ると、黒曜の腕を掴んで力づくでダンス会場へ連れ込もうとしている猛者が居た。いや、流石にありえないだろう。
「黒曜~」
声を掛けると、困ってた黒曜はぱっと笑顔になってこちらへ来る。引っ張っていた女子は尻餅をついていた。そう、パラメータ的に、黒曜に力で勝てるの、私くらいだからね。
「ご飯食べたら私と3回連続で踊ってくれ」
「3回?」
「売約済みです、っていう印なんだよ」
立食のコーナーで食べ終わった後、黒曜にエスコートされてダンスフロアへ。丁度タンゴだ。得意です!
思い切り良く体を動かして、キレのあるターンで黒曜を驚かせる。刻むステップは速いテンポに合わせて小刻みに。
タンゴが終わると拍手が起きた。皆にカーテシーで礼をする。続けて曲に乗ると、黒曜狙いの子達が瞠目するのが解った。そう。売約済みなんだよ黒曜は。3度続けて踊ると、黒曜狙いの子達が方を落としているのが解った。そうです、婚約済みですよ。
3曲踊り終わると疎らにまた拍手が。カーテシーで答え、フロアを抜ける。
何度か誘われたが、王城じゃなくてパーティーなので、好きな人としか踊りたくない、と決意表明すると、皆引き下がってくれてた。黒曜は私の真似をして女子の誘いを断っている。
「踊り足りなければ言ってくれ。まだ全然疲れてないしな」
「うん、今のところは満足だ…でもまだまだ私のマリーを見せ付けたい気持ちもあって複雑だ」
「はは、そっか。んじゃ飲み物でも飲みながらダンス見物して、それからちょっと踊ったら帰ろうか」
「それでいい」
私をふわりと抱き締めると、髪にキスをくれる。いやもう…言葉が出ないほどアップの黒曜の顔面力が高すぎる。これだけ光り輝いてたらそりゃ誘蛾灯にもなるってもんだ。女子の皆さんすいませんねえ。
と、パーティー会場の一画から小さく悲鳴が上がる。
どうやって紛れ込んだのか、モルンがアディに汚水を掛けてドレスが汚れていた。
冷静にアディはクリーンを掛けて汚れを落す。モルンの顔が醜く歪んだ。
アディの髪を留めていた飾りを毟り取り、ぶちぶちと千切った挙句に足で何度も踏みつける。
どうだ、という顔をするモルンを尻目に、アディは「修復」と言うと、完全に治った髪飾りを自分で髪を上げながら付け直す。
「ほんとに癪に障る女…!!まだよ!」
あれは…召喚のスクロールか?呼び出した魔物はフェンリル。とてもじゃないが、一般生徒の手に負える相手じゃない。勿論召喚者も未熟過ぎてコントロールが効かない筈だ。現に、「あの女を攻撃して!」と命じたモルンが腕を食い千切られる。
「いっ!!?ギャアアアアア!!腕、あたしのおおおおおお!!」
帯剣が許されないこのパーティ、他の生徒は必死に逃げ出す。私は瞬歩で駆けつけ、「アポカリプス」と唱えた。
フェンリルの頭部が内側から破裂し、その姿を横たえる。アイテムボックスに仕舞っておく。
グレーターヒールで腕を生やしてはやるが、そのまま縛り上げた。
参加していた校長に引き渡す。
「見ていたなら、説明はいらないな?」
「ええ、退学処分にします」
「どうして!!仕返ししただけじゃないの!!!」
「アディは魔物をけしかけたりしてない」
後にはモルンの号泣が響いたが、生徒たちも逃げ出したし、これでお開きだろう。
思ったより早く終わったので、クリーンで化粧を落とし、コルセットを必死に外し、冒険者装備に着替えた。
意図を汲んでくれたのか、黒曜も冒険者装備に着替えている。
「カフス、取りに行こう!」
マフィートの獄級ダンジョンに転移し、カードで120層に降りる。
黒曜が熱を抑えながらシールドを貼ってくれて、私が極聖魔法と極刀術で削っていく。近づいた際にはグレーターヒールで回復する。蔦に絡め取られた後は、黒曜も極纏龍技でアザゼルを分断する。
以前と同じやり方でアザゼルは倒れる。
ドロップは、アザゼルの軽鎧、神鋼、アザゼルのカフス
黒曜の鎧より此方の方がいい装備だったので、軽鎧を交換する。カフスもつけて貰う。
そこからPOP待ちで2回アザゼルを倒した。後一個が欲しいけど、これ以上POP待ちする時間がない。今度後1回倒そう。
なんとか晩餐前には帰れた!
晩餐を食べる前に シュネーの分を後回しにして、錬金持ちのアディとリシュにカフスを渡す。
あと、2個出た鎧はアディとソラルナに渡した。
今日もリシュの料理は美味しい。オイルベースの海の幸スパゲティ、タコ美味しい。アヒージョもある。海老とブロッコリーが入ってる美味しい。サラダはバーニャカウダだった。美味しい!
リシュ神様~と祈ってるとリシュにチョップを喰らった。
「にしても、アディ大変だったなあ」
「一瞬何されたのか解らなくて勁の一つも撃てなかったのが悔しい~!」
「まあ、週末にはそちらでまたダンジョンめぐりでもすればきっと気が晴れるよ」
「そうする~」
「私達は今迂闊にレベル上げると勇者が強くなっちゃうからなあ…。アザゼルあと1回倒して終わりにしないと」
「そっちも大変だねえ」
「好きにレベル上げ出来ないのが腹立たしい。見てろよ勇者。こてんぱんにしてやる!」
この鬱屈を勇者にぶつけてやるんだ!
晩餐後は、錬金室から在庫を移動させ、オートでまた同じ数量を作るよう指定しておく。ちょっと材料がギリギリかも知れないが、出来る分だけでも作って貰う。聖水は補充した。
店舗のバックヤードに転移して、そこそこの量があった在庫整理をして、家に戻る。
お風呂に入っておやすみなさいだ。
モルンさん、どうやって忍び込んだんですかね…警備の薄いとこでもあったんでしょうね
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