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ガキ大将なんかじゃないの!
「リリー、行くよ!」
カンカッカン。
木剣を振りあう。
リリーはオリビアの同い年で幼なじみである。
両親親戚概ね軍人という軍人一家の子である。
オリビアとは仲が良くよく遊んでいた。よく武術訓練にも誘われていたが、オリビアは5回に4回は遠慮していた。……今までは。
「オリビア、強くなった。体付きも鍛錬に打ち込んでいるのが分かる」
「うん、まあね」
「最近組み手すると、兄弟子と鍛錬にしてる気分になる」
……切磋琢磨する友との訓練は素晴らしいですね。
「ダイアが……張り切っているの……」
「またー、照れ隠ししちゃって」
3ヶ月で噂のガキ大将扱いとなった。近所を練り歩いてはチャンバラを仕掛ける少女が現れたからである。
最近チャンバラに応じてくれるのは武門関係を目指す子ぐらいのものである。
……何度も立ち向かってくるリリーは、みどころがありますね。
「リリーに乗り換えたら?」
……オリビアはもっと自信を持って良いのですよ。
「そういう意味では、ないのです」