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不審者さんじゃないの!
寮に戻る。
門の横の詰め所に見覚えのある影。
「やあ、オリビアさん。この前はありがとう。おかげ様で無事警備に採用されたよ」
トントンと軽く机をたたく。
「あっ、不審者さん。犯人は見つかったんですか?」
詰め所のストーブの香りをほのかに感じた。
「写真をたくさん見せられたけどね。まさか、だまされるとは思ってなかったわけだし、はっきり覚えてなくてね。名前も、一致する人はいないみたいでね。
あと、私の名前はニーナね」
「不審者さんの名前はニーナさんですね」
柔らかく微笑む。
「だから不審者じゃなくてね」
ニーナは頬を掻く。
……なかなかの腕前のようでした。
「女子寮に専属なんですか?」
「主に女子寮担当だね」
「今度模擬戦してもらってもいいですか?」
オリビアは胸の前で手を打つ。
「良いよ。やられっぱなしも悔しいしね。
証言の御礼に、剣術指導してあげよう。時間のあるときにね」




