マオ
「 まさか……料理に因縁でも付けて、タダ食いするつもりだったのか? 」
マオが凄んで男達に言うと、頭を深々と下げている男達は震える声で「 滅相も御座いません… 」と返事を返して来た。
マオ
「 ふぅん?
信じていいのかな? 」
器人形:ニュイリ
「 分かんないよー。
でも〜、お金は隠し持ってるよー 」
マオ
「 へぇ?
じゃあ、1番少ない硬貨の入った袋をオレに出した訳だな?
つまり、 “ 悪い事した ” っていう罪の意識は無い訳だ? 」
器人形:ニュイリ
「 無いよね〜。
お金の入った袋はボクが回収するよー。
パパ、此、ご飯にしていい? 」
マオ
「 ニュイリ……。
う〜〜〜ん……そうだなぁ。
後から仕返しされても困るしなぁ…。
いいよ。
コイツ等はニュイリに任せるよ 」
器人形:ニュイリ
「 やった〜♪
パパ、有り難う(////)
金は回収して戻って来るね〜 」
マオ
「 そうか?
じゃあ、待ってるよ 」
器人形:ニュイリ
「 は〜い♪
──はい、パパ。
残りの布袋だよー 」
ニュイ人にんリ形かは男おとこ達たちから、何い時つの間まにか回かい収しゅうした布ぬの袋ぶくろをマオに手て渡わたした。
マオ
「 此これで足たりるのか? 」
器人形:ニュイリ
「 足たりるよー。
374Bsバースしか残のこらないよー 」
マオ
「 出でかしたぞ、ニュイリ 」
器人形:ニュイリ
「 えへへ〜(////)
残のこりはどうするの〜? 」
マオ
「 取とり敢あえず返かえすよ。
後あとで回かい収しゅう出で来きるだろ? 」
器人形:ニュイリ
「 は〜い!
じゃあ、ごは男おとこん達たちは連つれてくねー 」
マオ
「 頼たのむな、ニュイリ 」
マオは布ぬの袋ぶくろの中なかに入はいっている硬こう貨かを1つの布ぬの袋ぶくろの中なかへ入いれた。
其その後あとで374Bsバースを抜ぬくと、空からになっている布ぬの袋ぶくろの中なかへ入いれる。
軽かるい布ぬの袋ぶくろをニ器きュイ人にんリ形かへ渡わたすと、重おもい布ぬの袋ぶくろを兎うさぎ耳みみのウェイターへ手て渡わたした。
マオ
「 此これで台だい無なしになった分ぶんの料りょう理り、頼たのめるかな? 」
兎耳のウェイター
「 は、はい!
お運はこび致いたします!
席せきでお待おちください 」
マオ
「 うん 」
兎うさぎ耳みみのウェイターと話はなしたマオは、さっき迄まで座すわっていた席せきへ戻もどって行いった。
マオパパを見み送おくったニ器きュイ人にんリ形かは、マオパパから受うけ取とった布ぬの袋ぶくろをウェイトレスに「 あげるよー 」と言いって手て渡わたした。
374Bsバースの入はいった布ぬの袋ぶくろを受うけ取とったウェイトレスは戸と惑まどっている。
どうしたら良よいのか分わからない様ようだ。
器人形:ニュイリ
「 ん〜と〜〜、お外そとに出でる前まえに、お姉ねぇさんとお兄にぃさんに『 ごめんなさい 』しようね~ 」
ニ器きュイ人にんリ形かが言いうと男おとこ達たちは一いっ斉せいにニ器きュイ人にんリ形かを批ひ難なんした。
ニ器きュイ人にんリ形かは煩うるさく吠ほえる男おとこ達たちを睨にらむと、「 謝あやまれ 」とドスの効きいた声こえを出だし、男おとこ達たちを黙だまらせた。
マオよりも、どす黒ぐろい邪じゃ悪あくさを醸かもし出だしたニ器きュイ人にんリ形かに、男おとこ達たちはガクガクと怯おびえだした。
ドラゴンよりも遥はるかに恐おそろしい何なにかに睨にらまれている恐おそろしさを犇ひし々ひしと感かんじる男おとこ達たちは、厭いやらしいセクハラをして怖こわがらせたウェイトレスと暴ぼう力りょくを振ふるって怪け我がをさせた犬いぬ耳みみのウェイターに対たいして謝しゃ罪ざいを始はじめた。
額ひたいを床ゆかに擦こすり付つけて奴ど隷れいドンクラに頭あたまを下さげている男おとこ達たちの顔かおは屈くつ辱じょくに歪ゆがんでいる。
人にん間げんが奴ど隷れいドンクラに土ど下げ座ざをして謝しゃ罪ざいしているという信しんじられない光こう景けいを目まの当あたりにして驚おどろきを隠かくせないでいた。
中なかにはクスクスと笑わらうお客きゃくも居いたが、ニ器きュイ人にんリ形かは「 何なにが可お笑かしいの〜? 悪わるい事ことをしたら『 ごめんなさい 』するんだよー。知しらないのー? 」と先さき程ほどとは打うって変かわり、可わ愛わいい声こえで笑わらったお客きゃくに聞きき返かえした。
ニ器きュイ人にんリ形かが言こと葉ばを発はっした後あと、店てん内ないはシン……と静しずまり、誰だれも何なにも言いわなくなり、笑わらいも起おきなくなった。
其それも其そのの筈はずだ。
お客きゃく達たちの誰だれしもが奴ど隷れいドンクラに対たいして酷ひどい仕し打うちを平へい然ぜんとしていたからだ。
“ 悪わるい事ことをしている ” と誰だれもが頭あたまでは理り解かいはしていても、相あい手ては奴ど隷れいドンクラである以い上じょう、「 奴ど隷れいドンクラは例れい外がい。奴ど隷れいドンクラには何なにをしても許ゆるされる 」と言いう考かんがえ方かたが大おお昔むかしから根ね付づき、≪ アウトラノベ大たい陸りく ≫に浸しん透とうしてしまっている。