器人形:ニュイリ
「 テリシィは女の子だから、右のドアだよ〜。
テリシィは何のドアにする〜? 」
テリシィ
「 選んで…いいんですか? 」
器人形:ニュイリ
「 いいよ〜。
部屋の中は何れも同じだよ〜。
安心して選んでね〜 」
テリシィ
「 じゃあ── 」
テリシィは沢山あるドアの中から自分の部屋になるドアを選んだ。
テリシィがドアを選ぶとニュイ人にんリ形かはドアにネームプレートを取とり付つけた。
器人形:ニュイリ
「 ドアにテリシィの烙らく印いんを登とう録ろくするよ〜。
ドアに両りょう手てを付つけてね 」
テリシィは言いわれた様ようにドアへ両りょう手てを付つくと、魔ま法ほうマジカル陣じんサークルが発はつ動どうした。
器人形:ニュイリ
「 此これで此この部へ屋やはテリシィ専せん用ようの部へ屋やになったよ〜。
中なかで休やすんでていいよ〜 」
部へ屋やのドアを開あけたテリシィは、初はじめて自じ分ぶんだけに用よう意いされた部へ屋やを見みて涙なみだを流ながした。
初はじめて人ひととして扱あつかってもらえた気きがしたからだ。
器人形:ニュイリ
「 部へ屋やの中なかは土ど足そく禁きん止しだよ〜。
靴くつを脱ぬいいで入はいってね〜。
脱ぬいいだ靴くつは下げ駄た箱ばこに入いれて、ルームシューズを履はくんだよ〜。
下げ駄た箱ばことルームシューズは分わかる? 」
テリシィ
「 はい、はいっ…… 」
器人形:ニュイリ
「 夕ゆう食げディナーが出で来きたら呼よびに来くるよ〜。
お部へ屋やで待まっててね〜 」
テリシィ
「 はい 」
ニ器きュイ人にんリ形かはテリシィに手てを振ふると部へ屋やを出でた。
──*──*──*── 廊下
廊ろう下かを出でたニ器きュイ人にんリ形かは、テリシィの為ために腕うでを振ふるって料りょう理りを作つくっているマオの元もとへ走はしった。
──*──*──*── 台所
出で来き上あがっている料りょう理りを皿さらに盛もり付つけるのはニ器きュイ人にんリ形かの役やく目めだ。
マオの手て料りょう理りは、平へい凡ぼんで質しっ素そな “ なんちゃって家か庭てい料りょう理り ” が殆ほとんどだ。
トイチ八賢悳壹が教おしえてくれた簡かん単たんで美お味いしい料りょう理りも作つくられている。
ニ器きュイ人にんリ形かは慣なれた手て付つきで、手て早ばやく丁てい寧ねいに美うつくしく皿さらの上うえへ料りょう理りを盛もり付つけると食しょくテー卓たくブルへ運はこび、食しょくテー卓たくブルの上うえに並ならべる。
ニ器きュイ人にんリ形かは其それを何なん度ども繰くり返かえす。
空からになった鍋なべや使つかい終おわった調ちょう理り器き具ぐもニ器きュイ人にんリ形かが分ぶん解かい水すいの中なかへ入いれて、手て早はやく片かた付づけてくれる。
マオ
「 ──ニュイリ、有あり難がとな。
ニュイリが手て伝つだってくれたから、予よ定ていより早はやく出で来き上あがったよ! 」
器人形:ニュイリ
「 ボクにお任まかせだよ~~♪
ボク、テリシィを呼よんで来くるよ〜 」
マオ
「 頼たのむな 」
器人形:ニュイリ
「 は〜い♪ 」
ニ器きュイ人にんリ形かは楽たのしそうにスキップしながら、テリシィの部へ屋やへ向むかった。
──*──*──*── ダイニング
テリシィの手てを握にぎり、引ひっ張ぱって戻もどって来きたニ器きュイ人にんリ形かは、椅い子すを後うしろに引ひくと、テリシィを座すわらせた。
白しろいナフキンをテリシィの膝ひざの上うえに敷しき、首くびにも付つけてあげる。
ニ器きュイ人にんリ形かはテリシィに食しょく事じをする前まえには必かならず、〈 大たい信しん陸りく仰こう神しん神しん 〉へ食しょく前ぜんの祈いのりを捧ささげる事ことを教おしえた。
食しょく前ぜんの祈いのりは、大だいグレド自し然ぜんネイチャーから与あたえられる恩おん惠けいへ感かん謝しゃの心こころを供そなえる尊とうとい行こう為いだと教おしえた。
ニ器きュイ人にんリ形かの真ま似ねをして〈 大たい信しん陸りく仰こう神しん神しん 〉へ食しょく前ぜんの祈いのりを捧ささげたテリシィは、ニ器きュイ人にんリ形かに食しょく具ぐの持もち方かたと扱あつかい方かたを教おそわりながら、マオの手て料りょう理りを食たべ始はじめた。
テリシィは生うまれて初はじめて人ひとらしい食しょく事じを与あたえられた事ことが余よ程ほど嬉うれしかったのか、テリシィの両りょう目めからは涙なみだが流ながれていた。
ニ器きュイ人にんリ形かはテリシィが流ながす涙なみだを手しゅ巾きんハンカチで拭ふきながら、優やさしく頭あたまを撫なでてあげた。
涙なみだも止とまり、落おち着ついて食たべれる様ようになったテリシィを見みて、心しん配ぱいしていたマオも安あん心しんした。
明あ日すからの生せい活かつについて、テリシィに話はなさなければならない。
テリシィは初はじめて見みる料りょう理りに興きょう味みがある様ようで、料りょう理りを作つくったマオが直ちょく接せつテリシィに教おしえてあげた。
塩しおを少しょう々しょう振ふり掛かけて蒸ふかした芋いもに付つけるのは、トイチ八賢悳壹が教おしえてくれた万ばん能のう調ちょう味み料りょうのマヨネーズだ。
小こ皿ざらに入はいっているマヨネーズをバターナイフで掬すくい、蒸ふかし芋いもに付つけて食たべるのだが、マヨネーズを付つけ過すぎないのがポイントだ。
油あぶらの代かわりにマヨネーズを使つかったフワフワ玉たま子ごの野や菜さい炒いためもある。