──*──*──*── アウトラノベ大陸
──*──*──*── ヨロンロの街
──*──*──*── 飲食街
──*──*──*── 飲食店・レレリットン
マオ・ユーグナルは≪ ヨロンロの街 ≫から離れた場所に建っている《 神殿 》へ出向いているセロフィート・シンミンが戻って来る迄の間、滞在中の≪ ヨロンロの街 ≫の中の《 飲食街 》にある飲食店の用心棒として雇われていた。
マオが飲食店から用心棒として雇われた経緯は、マオがニュイ人にんリ形かと共ともに飲いんレレ食しょくリッ店てんトンで食しょく事じをしていた時ときだった。
柄がらの悪わるいチンピラ風ふうの装よそおいをした7名めいの男おとこ達たちが食しょく事じをする為ためにやって来きた。
マオが美お味いしい料りょう理りを舌した鼓つづを打うちながら堪たん能のうしている時ときだ。
因ちなみにニ器きュイ人にんリ形かはと言いうと、持じ参さんしている折おり紙がみを折おって遊あそんでいた。
店てん内ないにはマオとニ器きュイ人にんリ形か以い外がいにもお客きゃくが居おり、食しょく事じを楽たのしんでいる。
柄がらの悪わるいチンピラ風ふうの装よそおいをした7名めいの男おとこ達たちは、周まわりのお客きゃく達たちへの迷めい惑わくを考かんがえたりはしない。
お構かまいなしに粗そ悪あくな態たい度どと乱らん暴ぼうな口く調ちょうで仲な間かまとベチャクチャと喋しゃべっている。
彼かれ等らにとっては極ごく々ごく至いたって普ふ段だん通どおりの楽たのしみ方かたなのだろう。
7名めいの1人りが、テーブルに置おかれていたメニューを手てに取とる。
一ひと通とおりメニューに目めを通とおした後あと、全ぜん員いんにメニューを回まわした。
回まわし読よみを終おえると仲なか間ま達たちと共ともに、メニューに対たいして不ふ平へい不ふ満まんと悪あく態たいを付つける。
呼よび付つけたウェイターを怒ど鳴なり付つけては困こまらせ、呼よび付つけたウェイトレスには卑ひ猥わいな言こと葉ばを浴あびせは下げ品ひんに笑わらいながらセクハラを始はじめる。
両りょう目めに涙なみだを溜ためながら、屈くつ辱じょく的てきなセクハラに耐たえているウェイトレスの横よこで、恐きょう怖ふに震ふるえながらウェイターが注ちゅう文もんを聞きいている。
悪あく党とう面ヅラをした下げ品ひんな男おとこ達たちから漸ようく解かい放ほうされたウェイターは、ウェイトレスを残のこすと逃にげる様ように厨ちゅう房ぼうへ走はしって行いった。
男おとこ達たちの元もとに残のこされてしまったウェイトレスは両りょう目めに溢あふれんばかり涙なみだを溜ためながら、必ひっ死しに耐たえている。
右みぎ胸むねは掴つかまれ、左ひだり胸むねは乱らん暴ぼうに揉もまれ、太ふと股ももの間あいだには手てを入いれられ、擦さすられている。
スカートの中なかに手てを入いれられ、お尻しりを掴つかまれたり、撫なで回まわされたり、揉もまれたりもされている。
股また下したを触さわられていないだけマシな状じょう態たいだ。
何な故ぜ、誰だれもウェイトレスを助たすけないのかと言いえば、ウェイトレスが “ 亜あ人じん種しゅ ” と呼よばれる人じん獣じゅう族ぞく── 獣けもの耳みみと尻しっ尾ぽを生はやした人ひと型がたの亜あ人じん種しゅ ──だからだ。
此この≪ アウトラノベ大たい陸りく ≫では、亜あ人じん種しゅと呼よばれる全すべての人じん種しゅは、人じん類るいよりも低ひくい階かい級きゅうを与あたえられており、酷ひどい扱あつかいを受うけていた。
人じん類るいよりも強つよい筈はずの亜あ人じん種しゅが、何な故ぜに弱よわき人じん類るいよりも低ひくい階かい級きゅうを与あたえられ、酷ひどい扱あつかいに甘あまんじて生いきているのかと言いうと、人じん類るいが亜あ人じん種しゅを強きょう制せい的てきに使し役えきする恐おそろしい力ちからを手てに入いれたからだ。
亜あ人じん種しゅを強きょう制せい的てきに使し役えきする力ちからには、人じん獣じゅう族ぞくが持もつ本ほん能のう力りょく,獣じゅう化か力りょくなる能のう力りょくを封ふう印いんし、弱じゃく体たい化かさせる効こう果かがあった。
人じん類るいの先せん祖ぞ達たちは、自じ分ぶん達たちに対たいして脅きょう威いとなる亜あ人じん種しゅの能のう力りょくの封ふう印いんを成せい功こうさせると、人じん類るいに対たいして再ふたたび牙きばと爪つめを向むけ、危き害がいを加くわえられない様ように、反はん抗こうしたり、逆さからえない様ようにと弱じゃく体たい化かさせ、無む害がい化かさせたのだ。
牙きばと爪つめ、本ほん能のう力りょくと獣じゅう化かを封ふう印いんされ、弱じゃく体たい化かされた亜あ人じん種しゅは、子し孫そん達たちにも影えい響きょうを与あたえていた。