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こんなゴキブリなら我慢できる  作者: 降井田むさし
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⑱簡単駆除法

ゴキブリと何の苦労もせずにサヨナラできたら、どれだけ嬉しいのだろうと思った。簡単にゴキブリとオサラバできたら、ゴキブリのイメージは変わるのではないだろうかと思った。だから我慢できるゴキブリの簡単駆除法について考える。


①触るだけで息絶える

一回触れるだけで、ゴキブリをやっつけることが出来たらとても楽だろう。そう最初は思っていたが、そもそも一回触れることが出来れば、今いる普通のゴキブリでも駆除は可能だと気付いてしまった。ゴキブリは触れるまでが大変なので、これはそんなに良くないと思う。


②室温を10度以下にすると天国へ

暖かいと出てくるイメージがゴキブリにはあるが、もし部屋の温度を寒くするだけで、ゴキブリがいなくなったら楽かもしれない。ゴキブリのことをずっと書いているのに、ゴキブリのことについてあまり知らないのだが、もしかしたら、これはかなり現実的な駆除法かもしれない。家全体を冷やす、そんなクーラーがあればの話だが。


③念じれば消える

念というカタチないもので、ゴキブリが消えてくれたら、こんなに嬉しいことはない。ゴキブリが苦手な人ほど、簡単にゴキブリとオサラバ出来る。そんな、ある意味合理的な方法が現実にあったなら、この世界はガラリと変わり、美しくなることだろう。


④目が合うと固まる

ゴキブリは部屋に出て来ない限り、そんなに怖いものでも、気持ち悪いものでもない。ゴキブリは人間と目が合ってからが全てである。だから目が合った時点で、ゴキブリが、どんな理由であれ固まってくれればこっちのものなのだ。目が合うだけで固まるという、メドゥーサ的現象に、人々は気持ちよくなること間違いなしだ。


⑤怒らせると自爆する

他の方法だと、息が絶えるだけで、そのままゴキブリという物体が残ってしまうものが多い。だが、この方法なら本体が飛び散ってしまって、カタチはもうなくなり、燃えカス並の処理で対応できる。この方法のネックになる部分は、怒らせなくてはならないというリスクだけだ。


⑥水に溶けやすい

水に溶けにくいものはイライラするが、水に溶けやすいものにはイライラしない。水に溶けやすいということには良いことしかない。もしも僅かな水分でゴキブリが溶けきってしまったら、平和が訪れるに違いない。ゴキブリは水回りにいるイメージもあるので、これが出来たら最高かもしれない。


⑦懇願すると自らゴミ箱へ飛び込む

出てきて欲しくない、それがゴキブリに対しての一番の思いであるのは、誰もが同じだろう。しかし、自分の思い通りに動いてくれたり、触らずにゴキブリをどこかに追いやることが出来れば、それは夢のようなことだ。そんな素直なゴキブリとならやっていけそうと、少しでも思ってしまうことは有り得ないことではない。


最終的に一つに決めるとしたら、やはり、一番ゴキブリとの接触が少ない、念じれば消えるという駆除法だろう。触ることなく、カタチまでも無くなってゆく。それが一番、部屋に出るゴキブリに求めていることなのかもしれない。ゴキブリのいない世界になって欲しい、それがみんなの願いなのかもしれない。でも、念じたら消えるくらいが、この世界には丁度いいのかもしれない。

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