⑪呼称
ゴキブリという呼び方がそもそも気持ち悪さを演出しているのではないかと思った。濁点が4文字中2文字も付いていてあまりいい呼び方ではないなと思った。だから我慢できるゴキブリの呼称について考える。
①ゴーキー
呼ぶときだけでも印象を柔らかく出来るので言葉を伸ばすというのはいいのではないだろうか。ゴという濁音から始まってはいるが、伸ばし棒を間に挟むことでとても和らいでいる。可愛さも加わって気持ち悪さは少なくなっているだろう。
②GKB
アイドルグループやアーティストで増えているのが名前をアルファベットに置き換えて考えることだ。最近流行っているのでゴキブリにもいいかもしれない。ゴキブリという発音とあまり似ていないジーケービーという名前で呼ぶことで、親しみやすさは増えるのではないだろうか。
③ヒロシ
もうゴキブリに人間のような名前をつけて呼んでしまえばいいと思った。そうすれば親しみが生まれるのではと思った。ゴキブリのゴキから【五木】という漢字が思い浮かび、そこから【ヒロシ】にたどり着いた。僅かだがゴキブリと関連した呼び名なのでいいのではないだろうか。
④ヒカリ
カッコいい名前なら、自ずとその対象物もカッコよく見えてくるもの。気持ち悪さを含んでいない呼び名なら、自ずとその対象物の気持ち悪さも吹き飛ぶことだろう。黒光りの【光り】の部分から頂戴したが、これは一番いいかもしれない。
⑤黒い虫
見た目をそのまま呼び方にするのは案外いいのかもしれない。あまりにもかけ離れていたり、可愛すぎてもギャップから違和感が生じて、逆に引いてしまうかもしれない。だから、このくらいがちょうどいいのかもしれない。
⑥カブト
思い込みというものは、大抵は失敗に繋がるが、良いものに自ら誘導することで気持ちが楽になるケースもある。フォルムが少しだけ似ているカブトムシだと思い込むためにカブトと呼べば、世界はガラリと変わるかもしれない。
⑦ボイススイング
カッコいいと言えば、英語などの外国語だろう。もちろん日本語もカッコいいが、会社名や作品のタイトルなどの名前になると一気に英語がカッコよさを発揮する。ゴキ⇒語気⇒ボイスとして、ブリ⇒振り⇒スイングとして、合わせて【ボイススイング】とすれば、何となくだが、カッコいい風になる。
最終的に一つに決めるとしたら、【ヒカリ】だろう。ゴキブリを直接思い出させることのない名前。濁りのないスッキリとした美しい名前。黒光りという言葉から連想したあまり遠すぎない名前。全てのいい要素がバランスよく配置されている。呼び方を【ゴキブリ】から【ヒカリ】に変えれば、気持ち悪さに【優しさ】というヒカリが射し込むことだろう。




