学園祭
季節は秋を迎えた。のぞみとは毎週のように会っていて、それなりに関係は続いていた。バイト先でも、普通に会った。それでも僕はのぞみの様子に違和感のようなものを感じてしまっていた。
僕は良くそのことを考えながら、一人で酒を飲んだ。場所はもっぱら僕の家だが。ビールを一人で飲んでいると、酒が回りやすい。酔っ払った僕は、のぞみを抱いた時のことがすぐ頭に浮かんでしまった。他のことを考えることにしようとしたが、最近彼女とそうなっていないこともあり、なかなか欲望を振り払うことができない。
そう言えば、のぞみの学校で、学園祭があるということで、僕はのぞみに誘われていた。僕は誘いに乗った。彼女がどんな高校に通っているかもそうだが、彼女にどんな友達がいるかも興味があったのだ。何も他の女子高生を物色しようというわけではない。ただ、のぞみが誰とどんな日常を過ごしているか、それだけに興味があった。
それを考えて、僕は次のチューハイに手を伸ばした。
学園祭の日がやってきた。場所は一駅隣にある共学の高校だ。僕はいくぶん気後れしつつも、高校の飾り付けられている門をくぐった。
僕は、のぞみと、門で待ち合わせていた。
「いらっしゃいませ」
「なんだよ、それ」
僕は笑った。
「だって、初めて私の学校に来てくれたじゃない」
「まあ、そうか」
僕は頷いた。
僕らは、手をつないで二人で校内を歩いた。そうしなければ、可愛い彼女のことだ、女子目当ての他校の男子に声をかけられることもなくはない、と僕が不安だったのもあった。
そうは言いつつ、僕は、この高校の女子のとても短いスカートに、目移りしてしまっているのもまた事実なのだ。「悪くない」と僕は思った。さすが、日本一JKのスカートが短い街と噂されるだけのことはある。
「どこ見てんの」
まずい、気づかれたか。
「どこも見てないよ、別に」
「そんならいいけど」
のぞみは微笑んだ。
「やれやれ」
と僕は呟いた。