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私は死んだのかしら?

 もふもふの太った猫が私の隣にいる。私はこの猫を知らない。猫も私を見知らぬものを見る目で見つめている。


 私も猫なのだろうか?

 目線が合いすぎているような……。


 このもふもふの猫は巨大な猫なのだろうか。いや、周りの建物が大きい。猫の大きさは普通でその猫と目線が合う私も猫になったのかもしれない。


 いや、そうではなくて私はそもそも死んだのではないだろうか?


 これは死後の世界かしら?

 夫が殺されたところまでは現実で、私も殺されたということではないかしら?

 

 神様が死ぬ前に最愛の人に奇跡的に会わせてくれて、私の心の奥底に眠る願望を叶えてくれたのかもしれない。


 さっきのジョシュアはリアル過ぎた……。

 あの快感は現実のような……?死ぬ前に最愛の人にキスをされる夢を見せてくれたのかもしれない。


 一体私はここでこの猫と何をしているんだろう。

 やっぱり死んだのかもしれない。


 あぁ……神様。どうせならジョシュアと最後まで抱き合うことができるようにしてくだされば本望でございましたのに。


 ――なんてことっ!


 裏切った初恋の人を思い続けて3年。私は死ぬ間際にジョシュアにキスされたのに、まだ贅沢で『はしたない』ことを神様に願うのかしら?二十歳で死ぬ時の心の奥底の願望なんて切実過ぎてしまうのかしら……?


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