とてもメタな2人、なぜ主人公は体が勝手に動くのか 第1話
今日からスタートのこの作品、初のバトルシーンや事件なしの純粋な日常物です。
基本的に僕が授業の眠気覚ましに考えた内容です、そのためいろんなところがおかしいですが、そこを含めてお楽しみください。
「今日は漫画・アニメ・ゲームなどの主人公は体が勝手に動くのか、それについて語りたい」
前の席に座る彼がいきなりそう言った、別に驚く事じゃない、いつものこと、彼がこういきなり話を振るのは。
そのたび私はこう思う…どうでもいいと、そして今はこう思っている。
「…第一声がそれでいいの」
「ああ、コレでいい」
【1.今までの第一声】
「コレでいい?じゃないでしょ、第一声だよ小説いや漫画とかアニメでも重要な物だよ、それなのに
『今日は漫画・アニメ・ゲームなどの主人公は体が勝手に動くのか、それについて語りたい』
ってどうなの」
「いや第一声なんて別にどうでも良くないか、だって見てみろこの作者が書いてる他の作品の第一声を」
もう、お分かりいただけただろうか、この作品はメタフィクションを全力でやる作品である事を。
{エントリーNo.1 神川探偵事務所}
「あ、初めての投稿された作品だけど、あまりの人気の無さに没にされた作品だ」
「いや違うぞ、確かにそんな感じに見えるが実際は二宮 顎門がメインになると、書きにくいし
なんなら第10話の内容は二宮 顎門目線で話が進む予定だったけど、二宮 顎門の心理描写が難しいとか
他にもキャラクターが多すぎたとか、犯人の動機がメチャクチャとか、そのトリックもめちゃくちゃとか
色々重なって没になったんだぞ」
「なんだその理由、と言うかなんでフルネームなの顎門でいいじゃん」
「いや、それだとレベル99の鈴木 顎門と被る」
なんで同じ名前のキャラクターを作った、しかも顎門ってそんな被る名前でもないじゃん。
「で、この作品の第一声は…
『あの、一体何を書いているんです』
だな、コレは津上 智子のセリフだな、主人公の神川 真琴のセリフは
『今日の事件でね、いい人材を手に入れたんだ、大学の電波調査の依頼だったんだが、盗撮事件に遭遇するとは、やはり私はついている』
だな」
「…王道…だね」
{エントリーNo.2 2作品目}
「で、探偵事務所のついでに作ったけど、なぜかこっちの方が人気が高くて、今はこっちに力を入れている2作品目は…
『完全クリア』だな」
「…なんだろう、別におかしくはないんだけど、エロゲの画面を笑いながら見てる大学生が言ったセリフとなると……」
「言うなって、このセリフどうするかすごい考えたらしいぞ
最初はつまらん、だったけどこれだと主人公の印象がガラッと変わるから、完全クリアになったんだ」
なんな理由?と言うか完全クリアって、なんか変じゃないかな?
{エントリーNo.3 設定資料集}
「なし」
「知ってた」
{エントリーNo.4 レベル99}
「『しかし、電話か…珍しいなと言うか今3時だぞ(深夜)一体誰から…って花子さん』」
「別におかしくないんじゃない」
{エントリーNo.5 オムニバス}
それで終わりかい、もうちょっとなんか言ってなさいよ。
「『ん?』」
「…ん?」
「コレで終わりだな」
ん?って何、あの作品の第一声ってこうだったの。
「ほらな今までの第一声に比べたら、マシな方だろ」
「確かに…マシに思えてきたかも…だけど流石に自己紹介ぐらいはしようよ」
【2.自己紹介ぐらいはしようよ】
「めんどくさいなぁ」
彼はそう言うと目を細め、外を眺めた、外のグランドには朝の早い時間から部活動をしている生徒達がいる。
もうすぐ県大会だからか、みんな全力で練習している…ように私には見える。
「別にしなくていいだろ、自己紹介なんて」
「した方がいいでしょ、考えてみてよ、今読んでる人は名前すらわからない奴らが、同じ作者の作品を紹介しているだけの文面を見せられているんだよ」
「…そうだな、そう考えるとした方がいいかもな」
「でしょう」
彼は頬を少し叩いて、キリッとした表情を作ったが、別にこれ小説だから表情作る意味ないんだけどね。
「五条 光星、年齢16歳、男、3月19日生まれ、血液型はO型、趣味は雑談、性癖は催ミ……」
「ストップストップ、そこまで言わなくていいから」
なんでこいつはそこまで言おうとした、別に誰も求めてないよね。
「ほらお前の番だぞ」
「え〜っと、五十嵐 五百里、年齢17歳、女子、4月6日生まれ、血液型はA型、趣味は裁縫」
「…性癖は……」
「言わないよ、なんで言う必要があるのさ」
「いや俺が知りた……」
「あと、名前は【いがらし いおり】だよ、【ごしゅうあらし ごひゃくり】じゃないからね」
「作者がリアルでそう呼んだ組み合わせだな」
「別にそう言うのじゃないから、五がつく名前で調べたら出てきた組み合わせだから」
「とても適当じゃないか」
「なによ酷いこと言うわね」
【3.自己紹介が終わったわけで】
「さて、コレでいいだろ、さて本題に行こうか」
「本題?」
「なぜ主人公は体が勝手に動くのかだよ」
「それね、良く意味がわからないんだけど」
「ほら良くあるだろ、ヒロインとかライバルを助けるために動いたシーン
そのシーンの後に『わからない、だけど、体が勝手に動いんだんだ』みたいな事を言う、アレだよ」
「なんでそれについて語ろうと思ったの、と言うか語ることなんてないでしょ」
「いや、あの勝手に動くには理由があるんじゃないかと俺は思うわけだ」
「理由って…ないんじゃないの、だって当の本人もわからないって言ってるし」
「いや、わからないのであって無いわけじゃない、俺はその理由についていくつか考えてきた」
あ、これめちゃクソくだらない奴だ、と言うかそんなの考えている暇があるなら、赤点課題をなんのかしなさいよ。
【4.ロボット説】
「一つ目はその人間がロボットなんじゃ無いかと言うか説だ」
「いやいやいや、そんなわけないでしょ、まずロボットだとしてもなんでそうなるの」
「考えてみて欲しい、例えばそのロボットが人間の感情を持つロボットで自分自身がロボットだと言う事を忘れていたら」
「よくありがちな設定ね、それがどうしたの」
「もしロボットの初期設定の中に、そいつを守れと言う設定が組み込まれていたとすれば
ロボットだと言う事を忘れ、設定も忘れたけど、守ると言う設定が刻まれていたとすれば、どうだ…」
「どうだって…設定も忘れてるんでしょ、しかも感情がある、だったら…主人公は勝手に体が動いた、って思うんじゃない」
「そうだ、主人公は設定を知らなかったが、設定通り守った、もちろんそんな事も知るわけがない、だからか体が勝手に動いたと証言する」
なんかめちゃくちゃじゃないかな、その理論いつものことだけど。
「だけどさ、勝手に動いた主人公の全員が全員そうじゃないでしょ」
「当たり前だ、だから他の理由も用意してある」
まだ続けるんだこの話、答えなんてないんだし、これ以上なっても意味ないでしょ、一体彼はなにを思ってるんだ。
【5.洗脳されてる説】
「2つ目は洗脳されてる説だ」
「は?」
何言ってんだこいつ、とうとう頭いかれたか、まあ元々イカれてるんだけど。
「例えばヒロインが車に轢かれそうになっていたとする、主人公がそのヒロインを抱き抱えて、助けたとしよう」
「その説明だと主人公は生きているし、轢かれてないってことでいいよね
大体ヒロインを押して轢かれるか、ヒロインを助けたと思ったけど、普通にその車が止まって、轢かれたと思った主人公がショック死する
とか、あるけど」
「ああ…って2つ目はおかしくないか
ま、まあ話を戻すとして、もしそのヒロインが洗脳の能力を持っていたら、どうなる」
「どうなるって…百合の間に割り込む奴が現れる」
「どうしてそうなった」
「大体そう言う系の能力を持つヒロインってレズじゃん、そのレズが主人公と出会って、主人公を洗脳しようとするけど
主人公に能力が効かなくて、効かない相手にときめいて、好きになる、そんな感じが多いじゃん」
「それで百合の間に割り込む奴が出てくると」
「うん」
「…まあ、その話はいつか深く掘り下げるとして」
あ、掘り下げるんだ。
「この考えは、そのヒロインが自分の身を守るために、主人公をほんの一瞬洗脳して守らせた
と言う考えだ、もちろん洗脳されている間の記憶は無くなっていると考えれば、主人公は動いた理由がわからないから
体が勝手に動いた、と言う」
「いや、それっておかしくない、だって大抵そのセリフの前には『な、なんで』って言うでしょ
まず、聞かれなかったら、主人公もそのセリフを言わない、だから確実にヒロインは主人公に理由を聞いている事になる…」
「それがどうした」
「いや、それだとおかしいじゃん
だって理由を知ってるのに、その理由を聞いているんでしょ、しかも理由を知らない事も知っている
それっておかしくない」
「確かにそうだな、だがそのセリフに理由をつけれるぞ俺は」
「どうやって」
「まず1つ目がそのヒロインの性格がひん曲がっていたからだ
もしかしたらヒロインは主人公に惚れていたのかも知らない、だが能力を使って自分自身の物にするのは本当の愛じゃない
だからヒロインはこう考えた、自分を助けさせたら、主人公も自分に気づいてくれると」
「…かなりひん曲がってるわね」
「で、こんな計画を立てた、まず交差点で自分が歩く、そして車の運転手を洗脳して、自分に突っ込ませる
そして主人公を洗脳して助けさせる、こんな計画を立てた
普通に考えて、好きでもない相手を助けるわけがない、そこで主人公はこう思う、『もしかしたら俺はこいつのことが好きなのか』と…」
「で、2人は幸せなキスをして終了と」
「YES、そしてヒロインは自分が起こした事件だと気付かれないように、主人公に理由を聞く」
「かなりひん曲がってるわね、下手したら死ぬし、運転手はかわいそうね」
「で2つ目が無意識、もしくは初使用」
「これも事件を起こすかんじ」
「いや、この場合は普通に事故だ、ヒロインは車に轢かれそうになる
その時に内に秘めてた能力が無意識に発動、その影響で主人公は洗脳され、ヒロインを守った」
「…さっきのより納得できるかも」
「ヒロインも使えることを知らなかったし、自分が主人公を動かしたとも思っていなかった、だからヒロインは主人公に聞く
『なんで助けたの』って」
「なるほど…その理屈なら納得できるかも」
私がそう言うと彼は少し嫌な顔をした、文章だならわからないけど。
「なんで、そんな顔するのか」
「いや、ここで納得してもらったら、別の説の話が出来なくなる」
「知らないわよ、と言うかまだあるの、こんなくだらない話」
「ああ、まだあるぞ、2つほど」
「2つもあるの、もう4000文字超えたよ、もういいでしょ作者も明日学校で眠りたいらしいよ」
「だったら次回にしよう、もういっそ6000文字を目指せと、思うが眠たいならしょうがない」
【6.終了】
メタフィクションが多いとは言え、思っていたより多かったですね、自分でもそう思います。
そう言う本気のメタフィクションがやってみたかったし、日常系もやってみたかった僕からしたら、かなり挑戦した方です。
…ま、まぁ人気が出るかどうかは…別の話だけど。