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平和への使者  作者: DAISAKU
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第100話 こわれた異常者

「これは、これは、サターン第一執政官、こんなところまで、お越しになり、どうされましたかな」


「アルファ7、私を前にして、礼もなしか」


「ハハハ・・・、礼ですか。サターン星も消滅してサターン人も滅亡したというのに、

そんなもの意味あるのですか」


「きさま、その態度はなんだ、誰に造ってもらったと思っている」


「今となっては、そんなこと関係ありませんよ。全く、海底で眠っていれば良いものを、めざめた途端、私が、永い年月をかけて作ったアッダムの使徒をよくも壊滅してくれましたね」


「あたりまえだ。我ら、サターン人は決して、むやみに生命体を殺すような野蛮な虐殺者ではないからな」


「また、それですか。相変わらず、進歩のない種族ですね。そんなお人好しだから、

科学技術を盗まれ、下等種族に滅ぼされるんですよ」


「何だと~、まさか、お前がやったのか」


「まさか、私は主人とここに来たのですから」


「そうだ、お前の主人はどうした、アルファ系統のアンドロイドは宇宙探査が主な任務だろう。

この地球はサターンでも古くから、観察対象の星として登録されていたはず、

お前達が来ることはないはずだろう」


「そうなんですが、私の主人が命令に背き、あなたを探すために来たんですよ」


「誰だ、そいつは・・・まさか」


「はい、そのまさかですよ。全く、ばかな主人ですよ。こんな女のために、命令に背き、こんな辺境の惑星にまで来たのですから」


「ばかな主人?アルファ7、お前はなんで、そんな態度なんだ。サターン人に対しての礼節を忘れるわけあるまい」


ベータが隣で


「第一執政官、アルファ7は過去に強力な過電流に合い、知能を制御するチップが一部破損しています。そのため、行動に異常が出ています」


「うるさい、ベータ22、格下のくせに余計なことを言うな」


イブは、やはり、こいつを止めなければならない、サターン人の名誉のためにと強く思った。「おい、アルファ7」


「第一執政官、やめてくださいよ。その古臭い、呼び方、わたしはここでは、ムセア副大統領と呼ばれているんですから」


「フン、どんなに名前を変えても、お前はお前、なにも変わらないだろ」


「私は原始人だった、この人間に嫉妬や憎しみ、恨みなどを教え、争いの中から、

文明と科学技術を進歩させる術を影ながら、教えてきました。

そして、原子力を扱えるところまで到達したので、この世界で言う、第二次世界大戦で、

この世界をきれいな花火のように消滅させる予定でした。

だが、わけのわからない者達が出現して、私の計画は見事に消滅させられました。

本当に悔しかったですよ。それから、周到に準備を行い、やっとこの国を掌握することができ、

アッダムの使徒の協力もあり、もう少しで、大きな花火を打ち上げられそうだったのに」


「ばかな、そんなことは、この私がさせない、アルファ7、第一執政官としての命令だ、

機能を停止して、自分の宇宙船に入れ、そうすれば自動修復されるはずだ」


「何を言っているのですか、今、ベータが言ったでしょ。宇宙船はこの星に到着した直後に

落雷を受けて壊れましたよ。あの衝撃で生き残ったのは私と主人だけですよ」


「お前の主人はどこに行った。会わせろ!」


「あの人は、私の計画に邪魔なので、地下の部屋に閉じ込めていますよ。本当に困った人ですよ。いつも、いつも邪魔するんですから」


「なるほどな、お前たちのアンドロイドは主人がいなくなれば、消滅してしまうからな、ならば、お前の管理をおこたった罪として、主人には死んでもらうしかないな。ベータ、どこにいるか調べろ!」


「はい、第一宇宙調査官をサーチします」


ベータはしばらくして、


「大きな妨害フィールドを検知、居場所を検知できません」


「ハハハ、調べてどうするんですか。主人はあなたの夫ではないですか。

殺せるわけないでしょ。それにあなた達は2人そろうととんでもない力を

発揮することもわかっていますからね」


「ならば、アルファ7よ。私の力を使い、お前を止めるしかあるまい」


アルファ7は笑いながら


「そうくると思いましたよ。こちらも、あなたを抹殺しますよ」


「できるものならしてみろ」


そういうとイブの体は急激に赤く光りだした。それを見て、アルファ7は


「妨害フィールド拡大」


そう言って、建物すべてをフィールドで包み込んだ。


イブの力は急速に失われ、普通の人間と同じ能力になってしまった。


「どうしましたか、第一執政官、さっきの勢いは、この空間ではどんなものもエネルギーを

要した力は使えませんよ。ベータも活動が停止したみたいですね」


「お前だって、動けなくなるはずだろ。

わたしだけは、この空間では通常通り動けるようにこの体に反作用の処置をしていますからね」


「さ~て、あなたをどのように殺してさしあげましょうか。ご希望はありますか」


笑いながら、アルファ7はイブに近づいてきた。隣にいたベータは活動が停止して、ただそこに立っているだけだった。イブは、殺されまいと出口の扉に走って行った。


「アハハ、これは滑稽ですね。サターン人でも、最高位と言われたイブ第一執政官が逃げ出す姿など、

こんな面白い姿はなかなか見れませんね」


「お前に殺されるくらいなら、自分で死んだ方がマシだ。逃げたのではない。

外から飛び降りて死にたいだけだ」


「最後まで、誇りを捨てない姿はご立派ですよ。ですが、その扉はロックがしてあり、

人の力では絶対にあきませんよ」


アルファ7はイブの目の前まで近づき、思い切り手を挙げた。

その時、イブは、もうこいつに殺されると悟り、逃げることもせずに目をとじた。

死ぬ直前ではあるけれど、大好きなマリや面白い仲間達に会えたことが本当に楽しかったと思った。

そして、もう会えないと思ったら、目から、涙が出てきた。そして、心からの声が口にでた。


「マリ~」


そして、アルファ7がイブの頭をふ飛ばそうとした瞬間、展望室扉が強烈な衝撃で吹き飛んだ。


アルファ7は驚いた表情で現れた少女を見つめた。


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