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平和への使者  作者: DAISAKU
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第93話 ミシェルの演技

博物館の待合室に到着した。マリ、イブ、ユウキ、カミーユの4人でミッシェルと話すことにした。待合室の扉を開けるとミッシェルが待っていた。


「ボンジュール、カミーユ」


「先生、お久しぶりです。お元気でしたか?」


「あ~、相変わらず、独身で気ままに生きているよ」


「この方達が、治安情報局の人達か?随分、若いな、まだ、高校生ぐらいじゃないのか」


「まあ、そうなんですけど、こちらの3人は私の上官にあたります」


「本当なのか!なんでこんなに若いのにそんなことになるんだ?」


「先生、これから話すことは政府でも秘匿情報になります。大変、申し訳ありませんが、

こちらの誓約書にサインをいただき、関係者以外には絶対に口外しないようにしてください」


「おいおい、随分、御大層な話だな、サインしなければどうなるんだ」


「先生の知りたい、古代文字の情報や常識では考えられない世界を知ることができなくなります。私もそうでしたが、人生の中で、今以上の決断は絶対にないと断言できます」


「そうすると、カミーユは今は仕事が楽しいのか」


「はい、信じられない世界を見ることができて、毎日、楽しいです。厳しい上司がいるのが

大変ですけど」


イブは隣でカミーユを睨みつけた。

ミッシェルは誓約書を見ながら、しばらく考えて


「カミーユ、サインするよ。どうせ、独身の気ままな人生だ、どう転ぼうが、大したことないだろう。

ハハハ」


ミッシェルは誓約書にサインをした。その途端、イブがニヤニヤしながら、


「随分、久しぶりだな、ミッシェルとやら、考古学研究所のロビーで会った以来だな」


ミッシェルは首をかしげ


「どなたですか?こんな若い少女には、会ったことがないけど」


「そうか、わからないか。お前達で考える年から15歳ほど若い姿になったからな」


「ロビーでトイレの話をしただろ。モーリスが、忘れたのか?」


ミッシェルはイブに近づいて、ジーっとその容姿を見て、驚いた様子で


「もしや、あなたは、あの時に逃げ出した、金髪美人の古代人ですか」


「お前も鈍いやつだな。やっと思い出したのか」


ミッシェルは体を震わせながら、イブの体を触りまくり


「本物なんですね。あなたは」


「ベタベタ、触るんじゃない。気持ち悪い」


「すいません。失礼しました」


「マリ、どうやら、こいつは、私に興味があるみたいだから、このまま用件を話すよ」


マリは笑いながら


「そうだね。イブ、お願い」


イブはミッシェルに


「今日、来たのは、今、展示室で行っている、棺の再調査をやめさせ、何事もなかったように

してほしい、その代わり、お前の質問に答えてやろう」


「棺は別の物に入れ替わっていますから、再調査はやめれませんよ」


「なぜ、別の物に入れ替わっているとわかったんだ?」


「棺に描かれている文字がほとんど違うものになっているからですよ」


「なるほどな、確かにあれは、ベータのことが記載されているから、それに気が付いたというわけか」


「じゃあ、元の文字と同じにすれば、その再調査しているやつを帰すことができるのか」


「はい、そんなことができれば、そうすれば、見間違いだったと言えますから」


「それじゃあ、私を展示室まで連れていけ、文字を私の宇宙船と同じものに書き換えるから」


「そんなことができるのですか?」


「簡単なことだ。あれを作ったのは私なんだから」


それを聞いていたユウキが


「ミッシェル、イブが書き換えている間、調査をしている人を全員一度、外に出してくれないか、モーリス博士も含めて」


「モーリスもですか?」


「そうです。書き換え作業を見られると面倒なので」


「わかりました。何とかやってみます。おっと、その前に、あの棺には何が書いてあるんですか?」


イブが笑いながら


「そんなまじめな顔で聞くようなものは書いてないぞ、宇宙船を使用している者の名前、階級・特徴・能力、それと、従う主人の名前、製作年数、製作場所などが書いてあるだけだぞ」


「そうなんですか」


「ミッシェル、ちょっと、今は時間がないから、来週でも治安情報局に来てくれれば、細かいことまで、教えてやる。だから、今は急ぎで協力してくれ。頼む」


ミッシェルは頷いて


「わかりました。あなたを信じます。でも、約束ですよ。絶対に教えてくださいよ」


「わかったから」


「じゃあ、行ってきます。しばらくしたら、展示室まで来てください」


そう言ってミッシェルは展示室に向かった。


「すみませ~ん。もう一度、じっくり棺を確認したいので、皆さん一度、外に出てもらえますか」


モーリス博士が驚いた様子で


「なんだよ、外にでたって、状況は変わらないだろ、急にどうしたんだ、お前」


「お願いします。細かく見るには、人がいると、確認しづらいので、10分ぐらいでいいんです。

ちょっと休憩もかねて、出ていただけますか」


「まあ、いいよ。お前がそこまでいうなら、外でタバコでもやってくるか」


「ありがとう」


やっと、調査員やモーリス達を外にだすことができ、イブたちは展示室に入った。

棺の前にイブが来ると、棺に向かって手をかざして、目を閉じた。しばらくして、イブの手が赤く光りだして、棺の文字がみるみると改変されていった。1分ぐらいしたら


「終わったぞ、ミッシェル、以前の文字と寸分違わず、同じものになったぞ」


ミッシェルはその様子を見て、興奮が収まらなかった。


「それじゃあ、ミッシェル、後は頼んだぞ」


「わかりました。何とか、うまくごまかしてみます」


「先生、それでは、すみませんが、今日は時間がないので、これで行きます」


「おう、カミーユまたな」


カミーユはミッシェルと握手をして、マリ達は博物館の外に出た。

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