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平和への使者  作者: DAISAKU
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15話 大いなる風

15.大いなる風

「ふ~、困ったな、これは」


ユウキはマリの能力向上こそが、世界を救う力になるはずなのに、本当に困ったものだと

ため息をついた。

そんな時にアユミが


「マリ、最近すごく勉強してるみたいじゃない、先月の期末テストもかなり良かったよね。

英語なんか、ユウキくんの次ぐらいに点がよかったよね、私達と同じ学校で本当にいいの?」


ユウキはもっと言ってくれといった顔でマリを見つめた。


「いいの、私は普通に生きていきたいの、高校に行ったら、美術部に入って、

さらに友達を作って絵をたくさん描いて、はあ~想像しただけで、ワクワクしちゃうな~」


マリはすみわたった空を見つめて、物思いにふけった。

そこでサチコが


「でも、普通に生きて、普通に年取って、最後にはなにも残らないんじゃない?

それってかなり虚しい人生だよね、私は年取った時に自分を誇れるような人になりたい、

だから、普通の人生なんていやだな」


また、ユウキはもっと言ってくれといった顔でマリを見つめた。


「そんなものかな~」


そこでスミコが


「マリは須地伊留高校でいいじゃない、私はそこなら、ぎりぎり、入れると思うから」


ユウキはまた、スミコ、余計な事言うなと思った。


5人は神社でお参りしたあと、近くのファミレスでご飯を食べて、家に帰っていった。

マリが家に着いたのは15時過ぎだった。


「マリちゃん、何度も言うけど、ずっと見張られていたよ、しばらく、一緒にいようか。」

「大丈夫よ、別に襲ってなんか来ないでしょ」


そんな時だった、黒塗りの車が1台、マリの家の前に止まった。

そこから、3人が出てきた、1人は60歳ぐらいの背が低い白髪の男性、

もう一人は同じく60歳近くの背が高く細身の女性、もう一人は30歳ぐらいの

180cm程度の筋肉質のいかにもボディーガードといった男が降りてきた。

その中の女性がマリに近づいてきた。


「飛島 マリさんですか」

「はい」


マリの父は亡くなって、継父がいるが、祖母の指示で飛島という名を継ぐことで、

この家や財産を母に相続していた。


「どちらさまですか?」

「飛島 ヤエ様から、あなたへの遺言と遺志を伝えに来ました。」

「遺言と意思?おばちゃんは3年前に亡くなってますし、母が相続してますけど」

「マリさん、立ちながらする話ではないので、ご自宅に入れていただけないでしょうか」

「ちょっと待ってください。お母さんに聞いてきます。」


そこでユウキがマリの耳元で


「マリちゃん、この人達、武器は持ってないけど、家に入れて大丈夫かな?」


マリが少し落ち着いた言葉で、


「ユウキくん、これは誰にも言っていないけど、おばあちゃんは、私達以外、世の中の人と

誰とも接触するのを嫌い、ここに、住んでいたことも誰も知らないはずなの、

それなのに、この人達は、おばあちゃんがいたことや、名前まで知っていた。

私も詳しくは知らないけど、住民票にだって記載がなかったのよ、

だから、ある程度は信用してもいいと思うの、ユウキくんも一緒にいてほしいから、

待っててくれる」


そう言って、マリは家の中に入っていった。5分くらいして、マリが戻ってきた。


「どうぞ、お入りください。」


家の中に3人の異様な人物とその後をつけるようにユウキがマリの家の中に入って行った。

マリは暖炉のある洋風な客間に案内した。長テーブルに10個ほどの大きなイスがあり、

天井は高く、まるで、西洋の豪邸の1室のような雰囲気な部屋だった。三人が腰を順番に下ろし、

その向かいで、マリの母親エリ、マリ、ユウキといった順番で席に着いた。


「マリさん始めに、同席できる方ですが、ご両親の相続はすでに完了しているため、

ここには同席できません。もちろん、これから話す内容も聞くことができません。

もし、これから話す内容をご両親がお聞きになった場合、犯罪者として、

一生刑務所に入っていただくようになります。申し訳ありませんが、

席を外していただけますか。お母さま」


エリはびっくりした顔で


「何ですか。急に来て、母親の私に席を外せだなんて、だいたい、

話を聞いただけで刑務所なんて、そんなの聞いたことないわ。だいたい、

あなた達は何者なの?それを聞かなければマリが心配で動くことなんかできません」


マリはお母さんがこんなに大きな声を出すなんてと驚いた。


「失礼しました。ぶしつけな事を言ってすみません。それでは自己紹介いたします。

まず、わたくしは警視庁外事情報部警視の渡辺徹子です。それと」


横の男性が立ち上がり


「国家公安委員長、国務大臣の志木健太郎です。」

「警視庁警備課警部 冴島史郎です。」


エリは目をぱちぱちさせて、驚いた顔で


「本物ですか」


2人は警察手帳を出し、丁寧におじきをした。


「それでは、お母さま、席を外していただいてもよろしいですか。」


エリは仕方ない顔でうなづいた。しかし、


「それでも、マリ、一人では心配なので、ここにいるユウキくんを一緒にいさせてください。」


そこで渡辺が


「マリさん、ユウキさんの同席を希望されますか?」

「はい、お願いします。」

「ユウキさん、名字はなんですか?」

「橘です」

「飛島マリさんの指名で橘ユウキさんの同席を認めます。

これから、話す内容は相続者飛島マリさんの同意なしでは一切の口外を禁じます。

また、マリさんは未成年のため、特別代理人を必要としますが、

ここに同席されている、志木大臣にて許可を取ってあります。

マリさんよろしいでしょうか?」


マリは何がこれから始まるのか訳がわからなくなってきたが、とりあえず


「はい」


「また、飛島マリさんは本日で15歳になったため、相続後に遺言書も書くこともできます。

飛島ヤエさんの遺言・遺志をお聞きになったあとで、また確認させていただきます。」

「わたくし、渡辺は弁護士資格を所有しており、法務大臣からの許可により、

本日、飛島ヤエさんの生前のご指示により、滞りなく遺言書の説明を進めさせていただきます。」

「それでは、お母さま、ご退席願います。」


エリはしぶしぶ、外に出ていった。

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