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平和への使者  作者: DAISAKU
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第117話 大介の願い

「ひょえ~、ここがフランス治安情報局かあ~」


フランス時間の朝9時に大介はユウキの瞬間移動で移動してきた。


「ユウキさん、ここは思った以上に大きいですね」


「そうだね。敷地は5000㎡、情報部棟や銃器機専用棟、体育館、グランド、そしてここ、居住棟がある。大介はここの3階の僕の隣の部屋を使うといいよ。一応、部屋にはシャワールームや洗面、トイレなどあるし、ホテルと同じように色々な物を用意してあるから」


「ここがそうだよ」


「ガチャ」


扉を開けると20帖ぐらいある応接室や奥に寝室や外を一望できるリビングのような部屋があった。


「すごいですね。ここは、ぼくは、てっきり、学生寮みたいな小さな部屋をイメージしてましたけど」


「そうだね、ここは、かつてフランス軍の上級士官が使っていた部屋を今風に改装しているからね。それぞれの部屋が大きいんだよ」


「あの~、ちなみにマリさんの部屋はどこなんですか?」


「マリ?あ~、女性は2階なんだよ。最近では国土監視局のポーラもよく泊まっているけど

3階は、男性用で僕とマリの警護官の如月太一、2階は女性用でマリとイブと葉子、それとポーラといった感じかな。ま~、大介は女性に変なことはしないと思うけど、あまり2階には近づかない方がいいよ」


「わかっています。ただ、皆さんに挨拶をしたいと思いまして」


「それなら、今日は10時からミーティングルームで、打ち合わせがあるから、その時に皆に挨拶をすればいいよ」


「はい、お願いします」


「でも、大介は日本の深夜にこちらに移動してきたから、睡眠は大丈夫かい?」


「はい、昨日、夕方から睡眠を取っていましたから、ぜんぜん大丈夫ですよ」


「たぶん、ミーティングは少し時間がかかるから、その間、1階のレストランで朝食でも

食べていてよ」


「ここは、食事もできるんですか」


「もちろん、ベータという子が食事や各室内の清掃やベットメイキングなどをしてくれている」


「子供がするんですか?」


「う~ん、まあ、大介は我々の秘密を知っている数少ない人物だから、教えてもいいかな」


「秘密ですか?」


「その子はね、人間ではなく、ベータと言う名のアンドロイドなんだ」


「アンドロイド!」


大介は妹の葉子に説明した時と同じような顔をして


「実際はイブの部下なんだけど」


「おばあさまから聞きましたけど、イブさんは母星では、かなり偉かったみたいですね」


「そうだね。だから、性格が悪いから、大介もあまり、話をしない方がいいよ」


「わかりました。気を付けます」


「それと、ここに滞在している時は、この時計を付けていてくれ」


「時計ですか?」


「そうだ、これは通信装置でもあり、この情報局も出入りできるパスにもなっている。装着すると、最初に着けた人物のDNAを読み取り、その人しか使えないしくみになっている」


「すごいですね」


「それじゃあ、1階のレストランに行こう」


レストランに入ると、一人の男性と老人がお茶を飲んでいた。


「ボンジュール、エマ、アンドレ」


「ユウキさん、おはようございます」


エマは日本語で挨拶をした。


「こちらは、この局の相談役のエマと秘書のアンドレだ」


「松田大介です。よろしくお願いします」


エマはニコっと笑って


「姉さんの孫だろ、あんた、よろしくな、姉さんの孫なんだから、やっぱり優秀なんだろ」


「いえ、とんでもない、こちらにいる皆さんに比べれば、ぜんぜん大したことはないですよ」


「仕事は何をしているんだい?」


「はい、自衛官をしております」


「なるほど、こっちでいう軍所属かい」


「まあ、そんなところです」


「それで、専門はなんだね?」


「専門ですか、私は自衛隊一等陸尉、軍事分析官です」


「へー、まだ、若いのに大尉殿ですか、すごいね~」


「とんでもありません。私なんか」


「ねえ~ユウキさん、この後のミーティング、ダイスケも参加させて、意見をもらいたいね。

ちょうど、今日はアメリカ国防省の打ち合わせだろ」


「そんな、来たばっかりだし、大介も休暇中だから参加なんてしないよ」


大介は嬉しそうに


「ぜひ参加させてください!」


「え、参加したいの?」


「そりゃあ、そうですよ。いわばここは、世界で一番の情報局なんですから、できれば、ここに就職したいくらいですよ」


「わかった、じゃあ、ぼくは守秘義務が発生するから、大介用の誓約書や書類を準備してくるから、ここで朝食でもしていてくれ」


「わかりました。よろしくお願いします」


ユウキは足早に情報部棟に歩いて行った。


大介はレストランのイスに座った途端、すぐ横に子供が立っていた。


「朝食用意、必要か?」


大介は10歳ぐらいの少年を見つめて驚いた様子で


「必要です」


「それでは、ここから選んで」


朝食メニューを見せられたが、大介は


「ベータさんのお任せでお願いします」


「わかった。任せろ、一番おいしい物を持ってくるから」


そういうとすぐに厨房に戻って料理を始めた。


大介はレストランから見えるきれいな中庭を見つめながら、本当にここは仕事をする職場なのか?まるで、どこかの高級ホテルみたいだなと思った。


「ダイスケ、ベータの作る料理はすごいですよ。とんでもなくおいしいですから」


アンドレは一人でテーブルに座っている大介に話しかけた。


「本当ですか、楽しみだな」


「ここの人たちは、このレストランの食事がおいしいから、朝・昼・夜と食べていく人がいるぐらいですから、しかも局長が毎日、全額食事代を出してくれるので、いくら頼んでも無料なんですよ。こんな職場ありえませんよ。自分もエマの秘書になれて、ラッキーです」


アンドレはうれしそうな顔で笑った。


大介はこれだけの環境があるから、皆すばらしい仕事ができるんだろうな~と思った。


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