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第2章
厨房の奥で何かごとごと調理している音がする。それは滑稽に聞こえたり、また、愉快に聞こえる。
数分後、音がなりやみ主人が出てきた。その手に持っているのは、大きな皿の上に斜め半分に切ったトーストに挟まれている具材。そして、印象に残ったのはそのトースト1つの大きさである。
それともう1品サラダがついてきた。
主人はそれらの料理にラップを丁寧にかけ、手馴れた手つきで奥の棚に置いてあるコーヒー豆の入った大きめの瓶とミルを用意し、ビンの蓋を開けてミルに入れる。すると、ほのかにコーヒーの香りがし、ミルで挽くと尚更香りが強まった。