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地球滅亡まで×××  作者: 笛鳴ことり


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4/4

まさかの結末!!?

今日病院で大暴れした人間とは思えないくらい僕は身も心も意気消沈していた。



これは俗に言う虚無の状態だろうか。



泣いても笑っても明日地球は滅亡するんだ。



まだ頭を何針か縫ったところと全身打撲の状態で無理やり病院から出て来たものだから体が思うように動かせない。



それにここ何日かで殴られたりエマや母さんに思いっきりビンタをされるなどもう本当に散々なことばかりだった。



踏んだり蹴ったりと言う言葉が今の僕には1番お似合いだろう。



家の近くまで帰って来るとメリーが包帯ぐるぐる巻きの頭をしている僕を見て心配そうに声を掛けてきてくれた。



「ジョージ!!心配してたのよ!大怪我をして入院したって聞いて、、、!!もう大丈夫なの?!」



「うん、、、なんとか。心配かけてごめん。」



「ねぇジョージさえ良ければこれから近所のみんなで外で食事をするんだけれど良かったら一緒にどう?


この停電中じゃ中にいても暗くて気が滅入るみたいなの。」



「うん、、、誘ってくれてありがとう。じゃあ何か持って行くよ。」



「うん!待ってる!」



これがみんなで食べる最後の晩餐か、、、。



こうしちゃいられない!!



みんなとの大切な今日と言う日を今と言う時間を、


目一杯楽しもう。



星空の下で大好きな人たちと素敵な時間を過ごそう。



僕はみんなに食べてもらうため普段料理はしないけれど温かいスープを作ることにした。



まだ秋口に入ったばかりだけれど夜は少し冷えるようになってきたからちょうど良いだろう。



「珍しいじゃない!ジョージが料理を教えてくれだなんて。」


僕は外で火を起こし大鍋を用意し母に教わりながら一生懸命スープを作り始めた。



「ただ作るだけじゃだめなのよ。食べてくれる人の顔を思い浮かべながら作ると美味しさ3割マシなんだから!」



「そうなんだー。」



だからいつも母さんの料理はあんなに温かくて美味しかったんだね。



料理を作ってもらうことが当たり前過ぎて、、、、、



こんな大切なこと僕今まで気が付かなかったよ。



「じゃあ最後の仕上げに塩胡椒入れてくれる?


あっ!あとは愛情もたっぷりね!」



「うん!」



僕は食べてくれる人の嬉しそうな顔を思い浮かべながらスープの仕上げをした。



みんな喜んでくれるといいな。



コトコトと良い感じになるまで煮込みスープが完成すると近所のみんなに出来立てのスープを振る舞った。



「うわーー!美味しい!」



「温まるねー。」   

  


「ジョージ最高だよ!」



みんなが喜んでくれている。



あぁー。スープを作って本当に良かった!



僕はスープをメリーに渡し横に腰掛けた。



「はい!メリー。僕が作ったスープ飲んで温まって!

今日は誘ってくれて本当にありがとう。」



メリーはスープを受け取るとさっそく一口飲んでくれた。



「うん!ジョージが作ってくれたこのスープとっても美味しいよ!みんなもうれしそう。

本当にありがとう。」



そう言うとメリーは僕にそっと近づきほっぺに軽くキスをした。



その瞬間!!



停電が直り町に早くから飾ってあった大きなクリスマスツリーとイルミネーションの明かりが灯り町は一瞬にして温かな光に包まれた。



「え?!今?!僕にキスした?!」



「うん!したよ。」



僕はあまりの事にびっくりしたのと同時に、、、



メリーからの温かいキスが嬉し過ぎて涙が次から次へとこぼれ落ちてしまった。



「ジョージ。何で泣いてるの??」 



「だって、、、、、だって、、、、明日僕らは、、


死んじゃうんだよ。その前にこんな温かいキスを誰かからしてもらえるなんて思いもしなかったから、、、

本当に、、、本当に嬉しいんだ。」



「え?!明日死ぬってどう言うこと?!」



「メリーはまだ知らないのかい?!あの雷がこの町に落ちた日にテレビでのニュースで、、、、、


『地球滅亡まであと3日!!』って言うのを見たんだ。


つまり明日僕たちはみんな死ぬんだよ。」



「え?!何言ってるの?何かの勘違いじゃない??」



「そんなはずないよ!ビリーおじさんともこの話はしたんだ。」



「おー!!ジョージ3日後って言ってたけど2日で元通りだ!本当に良かった。これでジョージも好きなだけゲームやテレビが見れるな!」



「何言ってるんだよ!明日地球が滅亡するって言うのに!そんなことしてらんないよ!」



「一体何を言ってるんだ?!ジョージ頭でも打っておかしくなったんじゃないのか?!あぁっ!いけない!実際に頭打ったんだったな。」



「どう言うことだよ、、、。」



僕は混乱しながら家へと帰っていった。



一体ビリーおじさんは何を言ってるんだ。



いや、ビリーおじさんだけじゃない!



メリーだって明日地球が滅亡することを全く知らないみたいだった。



それでも自分の部屋へ入り今日一日を振り返ると、、、、、


1日とは思えないくらい濃厚で幸せな時間を過ごせたと心からそう思えた。



念願のキスまでメリーからしてもらえるなんて、、、!!



本当に最高の一日だった。



僕は満たされた気持ちのまま深い眠りにいつの間にかついていた。




(ジューーーーーッ!)



朝のキッチンからは騒がしい音が聞こえる。



「ジョージ!もう朝よ!いつまで寝てるの?早く起きなさーい!!あー!ベーコンが焦げちゃう!!」



「おはよう!」



「あらー!ジョージいつもより起きて来るの早いじゃない!あー!!そうだった!メガネ壊れてたの修理に出しといたわよ!はい!これっ。」



「母さんありがとう!」



「おはよう!みんな揃って朝ごはんなんて何年振りだろうなー。今日もベーコンがカリカリでとっても美味しいよハニー!うわーーー!!??!!」



(パッシャーーーーン!!!)



またしてもダイニングテーブルでミルクを飲んでいたトーマスが、思いっきりミルクを全部ぶちまけてしまったようだ。



「あぁー!いつものことだ!こう毎日あると父さんも学習してるんだ!ほら見ろ!パジャマのままだから濡れたって平気さ!」



「それを洗うのは私だけどね!」



「そうだったー!ハニーいつもありがとう!おいおいトーマス!遊んでないで早く食べなさい!」



「よっぽど好きなのね!あのビリーおじさんに貰ったマトリョーシカ。


でも良い加減片付けてねトーマス!」



「しょーがないなー。僕が一緒に片付けてあげるよ!」



こんなところにマトリョーシカが置いていたなんて眼鏡をかけていないと全く分からなかった。



(ここで今話題になっているニュースをお伝えします。)



あっ!!いつもの特集コーナーだ。



そう気づいてテレビに目をやると、、、



そこには、、、、、、!!



『地球滅亡まであと3000日説!!』



えーーーーー?!!?!!?!!



3000日説?!説?!って何?!!!?!



どう言う事なんだ?!



もももももしかして??!!?!!



「トーマス!!マトリョーシカもう一回テレビ台の上に並べてみて!!」



トーマスはさっきと同じようにマトリョーシカを並べ始めた。



そう言うことかーー!!



なんとマトリョーシカが3000日説の文字の0三つと説の上にちょうど被っていてメガネをつけていなかった僕からは、、、、、



    『地球滅亡まであと3日!!』



と見えていたんだ!!



なんて事だーーー!!!



僕のバカな大バカな勘違いでこの数日間とんでもない目に巻き込まれてしまった。



いや正確には自分が暴走したせいで周りに迷惑をかけてしまっただけなんだけど、、、、、、。



急に自分のしてしまった大失態に恥ずかしくなり僕はうずくまってうなだれていた。



「大バカジョージ!」



その声にまさかと思ってトーマスを見てみると



トーマスは笑いながらこちらを見ていた。



こいつーーーーーーー!!!



さっきまでかわいい弟だと思っていたトーマスが一瞬にして邪悪な悪魔に見えた。



「このやろーーーーー!!!待ちやがれーー!!!」



「何やってるんだ!小さい子にそんなにムキになるなんて大人気ないぞ!」



「あーら!ほんと!何やってるんだか!


でもほらっ!見て!トーマスったらとっても嬉しそうな顔してるわ!」



「あぁ本当だね!」



僕たちは日常が当たり前に来ると思っている。



明日が当たり前にあると思ってる。



僕もそのうちの1人だった。



でもこの数日間あと3日で地球が滅亡すると本気で思った時、1人でになんかしなきゃって体が動き出していたんだ。



まぁただの僕の勘違いだったんだけとね、、、。



でも一つだけ言える、、、、、。



僕はその時一生懸命だった。



一瞬一瞬に嘘はなかった。



結果ズタボロになったけれど、、、、、



僕の作ったスープをみんなが喜んで食べてくれたんだ。あの時は本当にうれしかったなー。



そして何より温かいメリーからのキスで僕の心は全部満たされたんだ。



だからたまには勘違いをしてみるのも良いかもしれない。



さぁ!次はそこの君かもしれないよ!



   君の当たり前を、普通を、、



     枠や限界を、、、



メガネを、、、コンタクトを、、、全部ぜーんぶ外してっと!



あっ!メガネが床に落ちちゃったー!!



おっといけない!



(グシャリッ!)



「あーーーー!!??!!僕のメガネがー!!


トーーーーマーース!!!!!」









ーENDー


















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