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1 ユーリスとシップ

どうしたものだろうか、この惑星への使節として来た私は、誤って墜落しシップで住民を一人瀕死の状態にしてしまった。

ことの発端は私が乗ってきた「船」がエーテル粒子干渉をおこし大気圏内で誤作動を起こしてしまったことに端を発する。


エーテルは私の惑星ではあらゆる産業に利用され、無くてはならないものだ。

しかし一度安定を失うとエーテル干渉を起こし、誤作動を起こしてしまうのだ。

そのため全てのエーテル機器に鑑賞作用が発生しないようにエーテル安定ステッカーが貼られている。


しかし、それが作用しなかった。

つまりこの惑星はエーテル過剰の状態にあると言うことだ。


そんなことより、現状を見直そう。

これはまずい、非常にまずい。

服装を見るに位の高い人物なのだろう、そうなるとおそらく国が抱える問題が一つ増えることになる。


我々の本体がこの惑星に降り立った時この国、いや、惑星との有効にヒビが入ることになる。

「あれしかないか」

あれとは我々が持つ能力の一つで、他の生物に乗り移り意のままに操ることが出来るものだ。

私は彼女の脳に触角を振れた。


すると身体が彼女に吸い込まれて行った。

「空が見える、手が私の物ではない、成功のようだ」

何やら騒ぎ声がきこえてくるぞ、墜落音を聞きつけた住民だろうか、とにかくまずシップを片付けねば。


私はシップの脇にあるボタンを押し、手のひらサイズに縮めて服の中に隠した。


「お嬢様ーーー!!」

誰かが叫んでいるな、脳内リンクによるとお嬢様とは地位の高い女性を意味するようだ。

(私は男性だが、女性の身体に入ることになるとは・・・しかし脳内リンクのおかげで、記憶や本来の感情が僅かだが流れ込んでくる)


「爺や、どうしましたか」

「ものすごい音がしましたので心配で駆けつけてきたのですが・・・」

「私は大丈夫です」

「左様でございますか、ではお屋敷にお戻りになられましょう」


「おお、何事も無かったかユーリス、珍しく庭に出ておったから心配したぞ」

(うん、この娘の記憶にも名前はユーリスとあるな、いつまでかは分からぬがこれから私はユーリスとして生きて行こうぞ!)




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