表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
欠落の氷結姫  作者: 愁香
4/15

ランク戦

「これにて能力測定、ランク戦の全てを終了する!クリスタ、ナンバーズについては以下のとおりとする!」


午後からの模擬戦では昨年の戦績にのっとって相手がきまり、トーナメント式で順位をきめる。そしてその順位と能力測定の判定の総合評価でクリスタとナンバーズが決定するが、能力測定で高評価な人が模擬戦でも勝つことがほとんどなため、ほぼ模擬戦の結果が全てというような状況になっている。


ナンバーズの12番目から名前が読み上げられる。


そして5番目からはクリスタの称号を得られる。


順々に名前が読み上げられ、会場は歓声で湧き上がる。



ナンバーズ5.クリスタ:4年 ルナ・マフィレン

ユリアの親友である彼女は神殿の大神官の娘である。彼女はこの世界において数少ない浄化・治癒の力をもつ。この力は始祖である女神リティアナの力と言われており、フォルツとは異なり、遺伝とは関係なく稀にこの力をもつ者が生まれ、聖女と呼ばれている。彼女の力は戦闘向けではないため、能力測定のみでの評価となりその存在の影響力が加味され、ずっとナンバーズ5の位置付けとなっている。その落ち着いた美しさに聖女といこともあって、ファンも多く絶大な人気で歓声も一段と多い。


ナンバーズ4.クリスタ:3年 タクト・テオドーラ

ユリア達の後輩にあたる彼は公爵家の三男で兄は騎士団に所属しており部隊長を務め、姉は王太子妃となった。炎のフォルツを持ち、ナンバーズ1に憧れている。人懐っこい真面目な好青年で、クリスタ唯一の3年生である。


ナンバーズ3.クリスタ:4年 ハルト・ヴィレンツァ

夜会の仕事を兄から受けてきたモンブラン色の髪の彼は伯爵家の次男であり、兄は国王の側近である。そのため国に影響があると判断され、学園に関連する裏の仕事は兄の命令でよく受けてくる。おちゃらけたように見せているが空気のフォルツを待ち、実力は確かなので、少し悪さがみえる人が好きな女子には人気がある。


そして…


ナンバーズ2.クリスタ:4年 ユリア・オリオール

現在、彼女を二つ名で呼ぶものはほとんどいない。それは発現速度を欠点としたとしても、あまりあるほどの力の影響範囲と威力、正確さを誇り、令嬢ながらにして模擬戦で圧倒的な力を示しているからであった。彼女を尊敬する女子生徒は多く、男子生徒もその美しさと強さに羨望の眼差しを向ける。そんな彼女を卑下するともとれるあの二つ名を呼ぶ者はいつしかいなくなっていた。


そしてユリアは次に呼ばれるであろう男が昔からずっと気に食わない。凛とした表情でいるが、こころの中は悔しくて仕方がなかった。学園に入学してからランク戦では勝てず、今日も敗北をきしただけでなく、まだ中等部の頃に例の二つ名をつけた張本人だからだ。


ナンバーズ1.クリスタ:4年 シュウ・スペランツ

金髪碧眼の彼はユリアと同様に国を担う1.2番目に権力のある公爵家の子息である。故に昔から会う機会は多く、何かと比較されることも多かった。昔は模擬戦でも勝ったり負けたりで、ほとんど力の差はなかった。そんな状況下だったためお互いに揚げ足取りをしていて、あの二つ名のもその時につけられたものだった。子供がいったことを大人が納得して広めるのもどうかと思うが。

そんなこんなでナンバー1の実力に金髪碧眼なんてモテるに決まっている容姿をした彼への歓声はとどまることを知らなかった。


結局ランクはほとんど半年前と変わることなく、ランク戦は終了したのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ