転生者らしいことしたいです~王女と何もない学園生活~
俺の最悪な学校生活が始まった。まず自己紹介とかどうすればよいのだろうか。俺の高校時代の自己紹介は年齢と性別と好きなもち米と好きな餅の食べ方と好きな魚答えてたな……この世界ではなんていえばよいのだろうか?まさか、宇宙人とか未来人とか超能力者来いよとか言えないし……俺の番が来たようだ
「トモヤだ好きなものはイモ餅だよろしく頼む」
すっごい単純だが無難であろう。しかし、俺のことをにらんでくる人が何人かいるがそんなことはどうでもいい俺は色んなラノベみたいに平凡な生活を望んでいるんだ。事なかれ主義だからな
「メア・アリーゼと申します。皆様と一緒に学べることをうれしく思います。よろしくお願いします。」
なんだあの子めっちゃ可愛い、正直好みだ。あの黒髪のロン毛匂い嗅ぎたいな。てか、あいつこの国の王女じゃないか、変な時代に来てしまった。触らぬなんちゃらになんちゃらとか言うからかかわることはやめよう。
「アニカ・アストリットです……よろしくお願いします」
なんかクラスの空気変わったんですけどーなんで―俺怖いよいじめは良くないよ。僕みたいに被害妄想進めて俺は孤高であいつらとは違うとか言うようになっちゃうよ怖いねーとも言い、後でわかったことだが最近失脚した伯爵家の子とのことだった。うん、どんな世界でもこんなことあるんだね。怖いね。この王国も大変だぁ。
ところで僕からは見れるステータスはほかの人は見れないらしい。ということはこの世界において100パーセントの力を発揮することは難しいのではないのかと思うのだが、鑑定とかあるのだろうか。俺鑑定されたらフィッシュとか出るのかな?おもろすぎだろ。何はともあれ下校の時間だ。
「ちょっとよろしいでしょうか」
声をかけられたしかも、王女様だった。
「何、何でしょうか……平民生まれのこの私にご用とは恐れ多い」
「同じ学校、同じ学生なのですから。そんなかしこまらないでください。」
「なら……何か俺に用が?」
「はい、あなた様のことはお父様から聞いています。今後この国を守る存在になるかもしれない大切な人材。そして、しっかりとした人間とも。お父様からはあなたのサポートをしっかりしろと言われております。今後ともよろしくお願いします。」
「よろしくアリーゼさん」
「メアって呼んでください」
「流石にそれは問題に……」
「ダメですか……」
そんな目でウルウルしないでほしい。可愛いじゃないか。こんなの
「分かった。メア」
「ありがとうございます。トモヤ!」
喜んでくれた。可愛い。
さてさてこれぐらいの会話だったのだが1か月後このクラスで俺と喋るやつは王女様いや……メアだけになった。考えてみてくれ。ここは貴族が大半の学校俺は平民で大事にはなっていないが王が注目する人材。その時点で腫れもの扱い。平民の仲間からは勉強もしてきてない俺に対して良い印象はない。終わっているのだ。大体グループ作る時もはぶかれる。王女様も扱いづらいのと俺のせいではぶかれているのだろう。因みにはぶかれているアニカとも行動している。そのおかげでアニカもいじめられていない良いことだ。うん
「俺は普通の生活がしたいのにな」
「何か言いました?」
「いや、俺は王女様なんかとつるまず普通の生活がしたかったと思ったんだけどさ」
「私がそんなに嫌いなんですか?」
「そういうわけじゃ……」
「アニカも何か言ってください!」
「わ、私はメアさんのおかげで守られててう、嬉しいです。勿論トモヤ君とも一緒に入れて楽しいです。あ、ありがとうございます。」
可愛い。
「トモヤ、ニヤニヤしてないで手を動かしてください」
「分かりましたよ。王女様」
ハーレムを作っちゃおうかなーとか思ったりする。まあ、こんな感じで仲良しです。
なんだかんだ何にもなく平凡?な生活を過ごしつつ。何にも起きることはなかった。俺は転生者なのにフィッシュとかいうよくわからない能力を手に入れその媒体たるフィッシュも実家に忘れてくるありさまだ。1年目の夏休みの時に取りに行ったけども。少なくとも俺は転生者なのに転生者していないのだ。俺も死に戻りしたり、無双したい。
そんなことを思いながら中等部に上がった。本当に何もなかった。少なくとも前世の母親に近い美味しいイモ餅に近づけたことは嬉しいことだ。チーズみたいな乳製品が時代的に高いのが問題だが。今俺は転生して商会で無双を夢見て醤油や味噌を作ってみている。今年こそ完成品に近い。俺はこれで異世界無双を始める。タイトルはあれだな、和食調味料から始める和食無双だな。かっこいい。
「それで、今回は中等部の人達にも実地研修という形で簡単なダンジョンに行ってもらう。3人班を組み、学園から徒歩で向かってもらう」
俺がまさか、こんな普通の授業で異世界転生展開になることを俺はまだ知らなかった。