20 収拾
今は『ハルネル』の店内にて、みんなで和やかにお茶。
なんとか騒ぎを収拾出来た俺、少しは評価が上がったのか、な。
「自らの手で事態を収拾するとは、それでこそアランだ」
リリシア、上機嫌。
「一時はどうなることかと思ったけど、本当に良かった」
マユリ、安堵。
「お姉さま方の大変さが、身に染みて理解出来ました」
ユイ、ごめんね。
チームモノカの皆さんにも、充分ご理解いただけた模様。
五体満足で帰れそうです。
「ありがとうございました、アランさん」
こちらこそありがとう、ネルコさん。
これからよろしくお願いします。
「はい。 ハルミスタさんのこと、よろしくお願いしますね」
はて、なぜか会話に違和感が。
「あんなに大人な見た目なのにとっても危なっかしい人なので、くれぐれも誠実なお付き合いを」
お付き合い?
「奥さまたちのようにアランさんと生涯を寄り添えるような素敵な女性になれるよう、導いていただけるとか」
初耳なのですが。
「最初は羞恥で落ち込んでいたハルミスタさんが、アランさんの誠実な大人の対応にメロメロでしたよ」
事態は収拾してはいなかった、模様。
考えろ、俺。
つまり、ハルミスタさんが自立した大人の女性となれるように、人生をエスコートしてあげるのです。
知り合いの女性たちの中でもお色気度トップ3にランクインするような、あのハルミスタさんを、ですよ。
大丈夫だ、俺。
今の俺なら、『モンスター』を制御出来る、はず。
時々街中デートとか営んじゃうくらいにして、ハルミスタさんの気持ちが落ち着くまでゆるりと過ごす方向で、かな。
「私もあちらの世界では人付き合いが豊かではありませんでしたので、アランさんのお宅でのアレコレ、楽しみにしております」
我が家でアレコレ、ですか。
「可愛らしいサキュバスメイドのニエルさんと、メイドの鑑との誉れも高い素敵なメリルさん。 早くお会いしたいです」
ふたりになんて説明しよう。
今回我が家へ帰る幌馬車にふたりが同乗。
ただし、ふたりの住居はこのお店のまま。
一度座標が確定すれば、
ハルミスタさんの『転送』魔導具で、自由に、行き来出来るそうです。
俺の『自由』は……
そして、ネルコさんとの会話を、後ろで聞いてた妻三人。
「これこそがアラン、なのだな。 ふたりとも、覚悟はいいか」
「ハルミスタさんとネルコさん、お嫁さん候補ってことですねっ」
「お屋敷の増築、早めに考えませんと」
俺の『人生』って……




