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12 評価


 来訪者は、とてもキュートなふたり組。


「初めてましてチームアランの皆さんっ。 チームモノカ担当の巡回司法官、リシェルでありますっ」


 可愛らしくて元気いっぱい、とても素敵な娘さんですね。



「初めましてチームモノカの皆さん。 チームアラン担当の巡回司法官、ルシェリと申します」


 可愛らしくておしとやか、とても素敵な娘さんですね。



 居間のテーブルに仲良く並んで、お茶を楽しみクッキーぽりぽりしているふたり。


 ただでさえ可愛らしいのに、ふたりそろえばキュートさ二倍。


 眼福満腹、とてもとても良い光景。



「これはまずいぞマユリ。 危険度が二倍になってしまった」


 ひどいなリリシア、危険度じゃなくて可愛らしさが二倍。



「どうしようユイ。 私たち三人じゃ、もう手に負えないみたいっ」


 ひどいなマユリ、あんなに可愛らしい娘さんたちをモンスター扱いするなんて。



「大丈夫ですわお姉さま方、今こそ私たちの夫を信じましょう」


 ありがとうユイ、セルマさんのリベンジ、頑張るよ。



 素敵姉妹からの連絡ごとは、新人召喚者さんについて。


 磨原煉子 (マハラネルコ)さん、15歳。


 悪党貴族のせいでノラ召喚されてしまったネルコさんは、モノカさんたちに救出されて、今は王都でツァイシャ女王様からお願いされたお仕事をお手伝い中。


 それ以外にも、自分のやりたい仕事も始めちゃったとか。



「オーダーメイドのランジェリーショップで、ツァイシャ女王様のお墨付きなんですっ」


 リシェルさん、誇らしげ。



 ツァイシャ女王様のお墨付きということは、当然お使いになっていらっしゃるわけで、


 思い浮かぶのは、脳裏に焼き付いた高貴にしてゴージャスな女王様のお姿、からの妄想……



「みんな見て欲しい、これが私たちの夫アランが何か良からぬ謀りごとを企てている時の表情なのだ」


「この表情の時は周囲の乙女たちに注意喚起、よろしくお願いしますっ」


「恥ずかしながら、もはや私たち妻三人だけでは夫を御することすら出来ないのです。 何とぞ、よしなに」



 なんか、ひどい言われようなんですけど。



「乙女の危機とあれば、このノルシェ、容赦しませんっ」


「奥さまを三人とも困らせるなんて、見損ないましたよっ、アランさんっ」


「殿方の果てなき欲望には、いたいけなメイドハートがびっくり仰天、なの」



 なんか、俺の築いてきたそこそこいい感じだった立ち位置が、足元から崩落中。


 ここは一発モノカさんに、救いを求める懇願のまなざしを向けてみるべし。



「みんな落ち着いて欲しい。 アランさんのこれまでの素晴らしい活躍の数々を思い起こそうじゃないか」


 ありがとうモノカさん、まさに救いの女神さま!



 三人の妻たちは、顔を見合わせてから、一斉にうなだれました。


 モノカさんのお仲間たちは、顔を見合わせてから、一斉にうつむきました。


 メリルさんは、いつものアレな気配を素早く察知してマクラちゃんを連れて厨房へ避難済み。


 素敵姉妹とニエルは、クッキーぽりぽりしながら興味津々で観戦中。



 あれっ、俺ってば評価低すぎ……



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