11 ご褒美
お料理マイスター三人による力作は、イラストクッキーでした。
俺たちのマンガチックキャライラストをチョコペンで描いたもの。
これ、何人分描いたんだろう。
「はい、ユイお姉さん」
「ありがとうございます、マクラさん。 とても可愛らしい絵柄で、食べちゃうのがもったいないです」
「すごかったんですよぅご主人さま、マクラちゃんのチョコペンさばきにはメリルさんもびっくりでしたよぅ」
興奮冷めやらぬニエルと、
クッキーをもぐもぐしながら、にこやかなメリルさん。
「メイジさんとセルマさんはちゃんと一枚に一緒でらぶらぶなんですねっ」
それ真ん中からふたつに割りませんか、ノルシェさん。
「シジミは幌馬車とバトルモードで三種類なのがうれしいの」
メカのイラストもいけちゃうんですね、マクラちゃん。
「もう、どうしてこの世界にはカメラが無いのっ。 ロイさんたちにも見てもらいたかったのにっ」
見てるだけなら俺が食べちゃうよ、マユリ。
「これはどちら様かな」
「それはけんちゃんとアヤさんっ」
「なるほど、これが『鏡の賢者』さんと『伝説のメイド』さん」
「らぶらぶだからいつでも一緒なんだよっ」
「ほう、少年とメイドさんのらぶらぶ……」
なんかリリシアが考え込んじゃってますね。
後でなに考えちゃったのか、聞いてみよう。
「……」
「なんだか今日はおとなしいですね、モノカさん」
「先ほどの救援、感謝です、アランさん」
「いえいえ、これからもユイのこと、よろしくです」
「そういえば、何かユイさんに喜んでいただけるような罰ってありますかね」
「そうですね、今度一緒に冒険してもらえれば、モノカさんのことをもっと好きになってくれると思いますよ」
「それって罰なんでしょうか」
「お姫さまが知らなかったようなことをいっぱい経験させてあげたいな、と。 罰かご褒美かは本人次第ってことで」
「心得ました」
「ごめんくださーいっ」
「ごめんください」
玄関から聞こえる可愛らしい声は、ハモッてるようなハモッてないような。




