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国家のイージス隊  作者: 赤とんぼ
本編
26/31

第二十四話 イージス航空隊 噂

「そういえば、私達の乗っているこの護衛艦の形って他の護衛艦となんか雰囲気違いますよね〜」

「そう言われれば確かにそうだね」


 このなんとも言えない空気をどうにかするため視線を気にしないようにしながら草薙が話を振った。


 草薙ちゃんに言われてみると確かに他の護衛艦とは外見がちょっと違うんだよな。バランスが悪いというか、艦橋は飛び出している上船体には変なくびれがついて明らか他の護衛艦とは違うし、色は遠くからだとわかりにくいけど近くで見てみると結構色がちぐはぐというか、濃さが微妙に違っていたり。内装の方は詳しくは知らないけど素人目でもわかりやすく艦橋と船体との廃れ方が違ったし。・・・そういえば吉田が "しなの" の存在を知ったのが建造開始してからだって言っていたな〜。


 吉田はどんなことでも実行する一ヶ月前にはその内容を知っているのだが、どうやらこの船には何かがあるらしい。まぁ、私が考えたところで何かがわかったりはしないんだろうけどさ、こういったことは全部吉田に丸投げした方が数百倍も捗るというものだ。


 そうして草薙と船のことを話し合っていると、作業が一段落した海自の、、、航空整備士?が挨拶をしに来た。


「こんにちは、こちら "しなの" の機関長の朝日だ。そちらは?」


 着帽していたため急いで敬礼して自らを名乗る。


「あ、えと、こんにちは。こちらはイージス特殊戦闘航空隊、隊長の秋水です。」

「同じくイージス特殊戦闘航空隊の草薙です。」


 少しとまどってしまった。初見でかなりフレンドリーに挨拶に来てくれた朝日さんは狐のお面で顔を隠していた、身長はとても低く油で汚れた作業着を着ていたけど、もっとも幼さが隠れてなかったんだよね。


「秋水さんと草薙さんですね。これからよろしくおねがいします」

「よ、よろしくお願いします」

「先程、この船のことについてお話されてました?」

「はい、そうなんですよ。ところどころ色がちぐはぐだったから気になってるんだよね〜。」


 さすが草薙である。初対面の相手でも秋水みたいに固まらずフレンドリーに接している。なんで秋水は防衛省とかはズカズカ入って行ったり仕事中の人間を自分勝手に振り回すことができるのにこういう時は固まるのだろうか?・・・あ!そうか、自覚していないからか!


「あ、その色がちぐはぐだったり変わった形だとかでこの船には結構噂が立っているんですよ。機関では毎回その話で持ち切りです。」

「へ〜そうなんですか。その噂いくつか教えてもらってもいいですか?」

「いいぞ。え〜とだな、一番信憑性の高いもので言うと、、、この船の就航がもうすでに100年経っているっていう説だ。」

「はい!?100年!!」


 固まっていた秋水が100年という言葉に驚いてやっと動き出した。


「隊長?噂ですよ噂、何本気にしてるんですか」

「いや、でも一番信憑性が高いって」

「信憑性が高いと言っても噂だからな」

「で、なんでその噂が一番信憑性が高いんですか?」


 草薙が秋水を放置して、そしてまた秋水は放置されて、噂の信憑性の理由を聞く。


「理由はだな、外見はもとより構造が古すぎる上何度も補修された後があるっていうのを聞いたな。あとこれは私の主観なんだが、こんな容姿でもかなり多くの数の機関をいじってきてかなり癖のある機関もいじったことがあるのだが、これほどまでに簡単かつ複雑な設計がされている機関ははじめてだからな。かなり信用度はたかいぞ。ま、噂だからな程々にな」

秋水「とうとう出ましたよ短編が、これがネタ切れってやつですかねぇ。」

赤とんぼ「いや、ネタ切れってわけじゃないんだよ。」

秋水「じゃあなんだって言うんだい?」ジャキッ

赤とんぼ「ちょちょちょっと待て、その手に持っているパイロットナイフで何をする気だ!!」

秋水「何をするもなにも切ることと止血以外に何か使いみちがあるのかい?」

赤とんぼ「そういうことじゃねぇよ!何を切るのかって聞いているんだよ」

秋水「・・・」

赤とんぼ「なんかいえよ!!」

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