第二十話 イージス航空隊 出港編② マンツーマン
「中は思ったより狭いんだな〜」
秋水が、そこで働いている人に失礼なことを言いながら甲板を目指し歩みをすすめていく。
「お、おい もう帰ろうぜ、、、」
後ろの方から、なにやら艦艇の中からじゃがいもにヨウ素液を垂らした後に下から楕円だけで構成されたかのような男か女かもわからない体が生えた二頭身の生物がクローゼットから這い出てきたり梯子を食いちぎっていたりしそうなセリフがボケとして自分のボケから帰ってきた。ならば
「おい、草薙びびってんのか?」
ボケにはボケで返す。これが重要だと私は思うね!ドヤァ
「秋水一佐、ドヤっているところ申し訳ないのですが、早く我々の居住区画を教えてくれませんかねぇ」
「あ、はい」
吉田に結構低いテンションで言われてしまった。これは後ですごい折檻されるな〜
まぁ、そんなことはおいといて、吉田に言われて気づいたのだが、部屋割りを考えていなかった。航空隊に振られた部屋は2部屋、二人部屋と三人部屋(二人部屋を改造したもの。)"しなの"では二人部屋を四人部屋に増やそうと思えば増えるが海自さんが五人いる我々を考慮してくれたようだ。今ちょうど同じ部屋になったらいけない人が出来たので、ちょうど草薙と意気投合したため草薙と同じ部屋にしてしまおう。
「草薙も秋水一佐とのくっだらないことに関わるな」
おいおい久奈、私と草薙の会話をくだらないって言うなよぉ。悲しくなるだろ。
まぁいい、草薙ちゃんと同じ部屋になれる上権限を使って二人部屋にすれば恐ろしいことは回避できるだろう。
言っていなかったが、草薙はかなりの索敵能力がある。だから何かあるたび一番最初に動き出すのは草薙なのだ。
「秋水一佐、私とあなたは同じ部屋にしてくださいね」
「は、はへ?」
「悪巧みする顔をしてると思ったらやっぱりですか。はぁ、、、プラス二時間ですね。」
「な、なにぃ!」
吉田が言った"二時間プラス"これはセリフからして楽しいことではないことは確かである。現にこれは楽しいことではない。
説教とは、①教訓をたれること。また、かた苦しい話や小言を言うこと。②経典や教義をわかりやすく説き、人々を教え導くこと。
今回のパターンは①の方である。結果的に部屋割りは二人部屋に秋水・吉田 三人部屋に久奈・彩雲・草薙となった。どんな権限を使おうとも帝王吉田の力を前に全て無力であった。
①と②、どちらがいいかと考えた時まだ①のほうがまだ楽な気がする。
人間は苦しい時、又は辛い時、何かに寄りすがれる存在又は神のようなものができた時その存在ひとつだけだった場合存在が寄りすがってくる人間が少ないと自らがその存在に捨てられると錯覚し、寄りすがる人間もとい仲間又は共通の存在を増やして捨てられないように動くようになっている。又は動かされている。そのため人間は自らの保身のために信者なるものを増やし、存在に一定の寄りすがるものを作り出す。
それも必死に。
さて、なぜ唐突にこのような事を言ったのか?
それは、何度も吉田の説教を受けている私でも少々キツくなってきたところでそろそろ共通の存在又は仲間が欲しくなってきたのだ。誰だよこんなにも吉田を怒らせたやつ。後で成敗してくれる!
「秋水一佐、今思っていることは?」
「一体誰が吉田をこんなに怒らせたんだ!後で成敗してくれる!と、、、あ」
「ほほう、追加で三時間をご所望とは・・・さすがですねぇ」
やってしまった。まだここの艦長と挨拶すら行っていないのにもかかわらずプラス三時間このどんよりとした狭い部屋でマンツーマンの説教だとぉ。流石にそれはまずい。なにか対策を考えねば、、、だめだぁ何も思いつかねぇ。どうすれば、、、
秋水一佐はそのまま永遠と考え続け、何を考えているか全てお見通しの吉田はその説教時間をどんどん伸ばし一向に挨拶に来ないので艦長自ら部屋に行くまで吉田の説教は続いたそ〜な〜。
とうとう二十話まで来ました〜。第一話を投稿してから約半年、投稿頻度が遅いくせにいつも文章が短いこの国家のイージス隊を読んでいただき誠にありがとうございます。これからも頑張って行く所存でございますので何卒よろしくお願いします。(文章がむちゃくちゃになっている)
秋水「今思ったんだけどさ〜」
赤とんぼ「なんだね秋水くん」
秋水「日本の防衛ってどうするの?中国からの領土侵犯が激しいんじゃないの?」
赤とんぼ「それについては"これから"だよ」
秋水「はぁ?」
2020年1月13日 赤とんぼ




