第十一話 イージス航空隊奪還作戦の前夜編① 脅迫
「というわけで、我々イージス特殊戦闘部隊はアメリカに行くことになりました!」
「やったー!」
基地に戻ってからイージス隊の4人を集めて、アメリカ奪還作戦を行うため、アメリカに行くと言ったところ、久奈が歓喜した。なんでだろうね?
あの後もとい理由を聞いた後、如月ちゃんは私と同じ疑問点を持っていた。いくら準備したとしても相手がどれだけの戦力を保持しているか、わからないのだから下手に動いてはいけないのではないだろうか?ということである。
相手は最低でも4つの国を一気に手に入れることのできる軍事力を持っている。そんなものを敵に回して得があるのか?・・・否、損しかないだろう。情報がないなかむやみやたらに行動するのはバカの行動である。むしろバカのほうがこの状況では賢いのではないだろうか。国家の存続に関わってきているのだ。
ここは少しでも情報を集めたほうがいいのではないか?と白波さんに言った。
「情報かい?あぁ、それはもう集まっているんだよ。」
「えっ!?」
「相手から来た犯行声明の中にね、航空幕僚長の引き渡しと、国の代表者との会談を要求されていてね」
「それのどこに十分な情報が入っているんですか!?」
如月ちゃんが言ってくれたとおりである。白波さんが提示してきた情報には、相手の素性を知ることのできるものがなかった上にそれが真実なのかもわからない不確かなものであった。
そんな不確かな情報を信じて行動するのは、国家の防衛を任された人間のすることではない。そもそもその犯行声明自体、地雷臭が漂っているのだ。
「あ、いい忘れてた。この案件を飲まないと日本を傀儡にするっていう脅しが入っているからアメリカに行くかアメリカに行くのどっちかしかないよ。」
「アメリカに行く以外の選択肢がない!!」
「しょうが無いじゃないか。相手は日本の周辺国を一夜にして支配下に入れた実績があるんだ。もとより拒否権は日本にはないんだよ」
白波さんが言ったこと全てに驚くことをしない、というよりも反応をしない船山さんは、私達が来る前に説明を受けたのだろうか?・・・・・・はっ!し、死んでる!!
今になってなのだが、誰も突っ込んでくれなかったな。まあ心の中でボケたんだけどね。
「隊長!舟山さんは死んでないですよ!」
草薙ちゃん、、、うぅ、私はこんなに優しい部下を持って私は嬉しいよぉ。でもな、これだけは言わせてくれ
「草薙ちゃん!おそいよ!っていうかあの場にいなかったでしょ!!」
イージス隊の未来が怪しくなってきました、、、(特に秋水一佐の立場)




