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転職ばかりしていたらパーティーを追放された私〜実は88種の職業の全スキル極めて、勇者以上にチートな存在になっていたけど、もうどうでもいい  作者: 冬月光輝
第2章:新たな侵略者、【魔界貴族】編

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第44話:呪いを解くために【ウェパル公爵】と戦う話

 私とターニャはコゴロウを戦闘不能にすることに成功した。

 しかし、【ウェパル女公爵】によると【魔界貴族】の本隊が既に私達の陣地に向けて出発したらしい。タイムリミットは約10分。


「ホホホホ、【ノーティスの血】を引く【勇者】が居るなんて【女神】も酔狂なことするのじゃな。よろしい、余も本気を出して戦おう」

 【ウェパル公爵】は禍々しい髑髏の装飾が施してある槍を持ち構えた。

 あれっ、魔法で戦うタイプと思いきや近距離戦もイケる口なのかな?


【ウェパル女公爵】→ルシア、ターニャ、フィーナ

【上級悪魔スキル発動】

 

 煉獄魔槍


 ウェパルは炎系魔法を槍に込めて、ブンブンと振り回した。

 魔法槍……、しかも込められている魔力が並じゃない。私やレオンの魔法剣以上だ。


――ズガァァァァン、ズドォォォォン


 私達はかろうじて躱しているが、余波だけで大爆発が起きて段々足場が安定しなくなってきた。

 

「ホホホホ、先ずは一人目……」

 ウェパルはターニャに向かって槍を振るった。


「……っ」

 ターニャは思いっきり後ろに跳んだ。


――ズガァァァァン


 ターニャは咄嗟にバックステップで衝撃を和らげたが、魔法槍の威力は凄まじく吹き飛ばされてしまった。


「……っ。ルシ……ア先生……、あとは頼む」

 ターニャは地面に付して倒れてしまった。


「ホホホホ、咄嗟にダメージを軽減するなんて、雛鳥にしてはセンスがいいじゃない。回復されると厄介じゃ」

 ウェパルの額にもう一つ目が出てきた。

 そして、額の目から黒色の光がターニャに向かって照射された。


――ピキピキ


 ターニャは石像になってしまった。

 くっターニャ、お前まで石像に……。


「くそっ、いい加減にしろよ!」

 私は怒り心頭だった。


ルシア→【ウェパル女公爵】

魔法剣士ルーンナイトスキル発動】


 氷狼一閃ヒョウロウノイッセン


 私は、ウェパルの攻撃が止んだ瞬間に間合いを詰めて魔法剣で攻撃した。


――ガキン


「ホホホホ、貧弱な攻撃じゃな。お主、本当にあの方の子孫なのかのぉ」

 ウェパルは私の剣を軽く槍で受け止めた。


「魔力を込めるなら、これぐらいは必要じゃ……」

 ウェパルの槍から冷気が伝わってくる……。

 私の氷系魔法なんて、ものともしないほどの冷気……。いかん、このままでは……。

 私の体は凍りかけて、動きが鈍くなってしまった。


「ホホホホ、無策に突っ込んだ代償じゃ。ゲームオーバーじゃな」

 ウェパルはすばやく槍を振り上げ、私の頭を串刺しにしようとした。


「なぁに、やってんのよぉ。まったく……」

 フィーナが私を抱きかかえて、間一髪で私は槍から逃れられた。


――ザシュッ


 しかし、フィーナの足をウェパルの槍が貫く。

 フィーナの足から鮮血が噴き出す。


「あーあ、足をやっちゃったじゃないのぉ。アイツの槍は特殊な呪いを施されれているから妾でもしばらくは回復魔法を受け付けなくなるのよぉ。貴女が考えなしに突撃したせいだわぁ。どう責任を取るつもり?」

 フィーナはジト目で私を見た。

 面目次第もございません。


「ええっーと、責任ですか?」

 私は困ってしまった。ここ最近、戦闘中にダメ出しされた事なかったな。


「そうよぉ、この世界の至宝たる妾の右足分の責任を取りなさい。あの、性悪女を貴女がぶっ殺すの……。いい、熱くするのは、ここだけにしなさい。一流は如何なるときも頭は冷やしておくものよぉ」

 フィーナは私の胸を拳で叩いた。

 私がウェパルを倒す……、熱くするのは心だけ……。

 わかりました、肝に銘じて奴を倒します。


「あら、貴女は本当にまな板なのねぇ。大丈夫よぉ、そういうのが好きな男もいるからぁ」

 フィーナは私の胸を何度か小突いてそう言った。

 ちくしょー、ちょっとデカイからって。

 私にゃ若さがって、それも最近不安だよ!

 

「ふふふ、冗談よ。じゃあ、あとはよろしく」

 フィーナはそう言うと、両手に魔力を集中した。

 あとはよろしくって、どういう意味だ?


フィーナ→【ウェパル女公爵】

【大魔道士スキル発動】


 中級炎系魔法+中級雷系魔法=最上級閃熱魔法


 フィーナから巨大なレーザーが照射される。

 これなら、奴もタダじゃすまないだろう。


「ホホホホ、悪魔の魔法に追いつくために努力したんじゃなぁ」

 ウェパルは両手をかざした。


【ウェパル女公爵】→フィーナ

【上級悪魔スキル発動】


 真・最上級炎系魔法


 ウェパルは先日【バルバトス公爵】が見せたものと同様の凄まじい炎系魔法を繰り出した。

 悪魔の魔法は人間のものより強力ということか……。


――ドカァァァァァァァン


 強力な閃熱と灼熱の炎がぶつかり合い、爆発音が鳴り響く。

 爆風と熱波が強力すぎて思わず目を背けたくなってしまった。

 フィーナは無事なのか?


「くらいなさい。妾からの贈り物よぉ」

 フィーナは高く浮かび上がって、空中からウェパルを攻撃しようとした。


「ホホホホ、馬鹿な女じゃ。食らうが良い」

 ウェパルの額の目が開く。


【ウェパル女公爵】→フィーナ

【上級悪魔スキル発動】


 石化の大呪法


 ウェパルの額の目から黒い光が照射され、フィーナを捉えようとした。


「ルシア! 責任を取らなきゃ許さないわよぉ」

 フィーナはそう叫んで、ウェパルの額の目に右手をかざす。


フィーナ→【ウェパル女公爵】

【勇者スキル発動】


 魔封聖刃マフウセイジン


 フィーナの右手から繰り出された、光の刃がウェパルの額の目に突き刺さった。

 それと同時にフィーナは黒い光を浴びて、石像になってしまった……。

 まさか、フィーナさんまで……。


「ぎにゃぁぁぁ。余の目がぁぁぁぁぁ! あのクソ女、余の眼力を封じおったかぁぁぁ!」

 ウェパルは怒りを顕にして大声を出した。

 そうか、額の目に魔力を封じる光の刃を突き刺したのか。自らを犠牲にして……。

 そこまで、私のことを【信頼】してくれたということだよな……。

 

――この戦いは絶対に負けられない!


「ホホホホ、まぁよかろう。あとはひよっこ【勇者】がひとり残るのみ。呪術が使えなくても何とでもなる」

 ウェパルは冷静さを早くも取り戻していた。


「フィーナさんが、命を賭して作ってくれたチャンスを私は絶対に無駄にしない!」

 私は剣を構えた。


「ホホホホ、叫んでも無駄じゃ。お主の力はもうわかった。確かに強いが余には遠く及ばない。一番厄介なフィーナの奴が石になった今、余には負ける要素がなくなったのじゃ」

 ウェパルは勝ち誇った顔をした。


 確かに残念だが、ウェパルは呪法の力無しでも私が戦ってきた誰よりも強い……。

 勝つためには……、しかし、あれを日に2回も使ったことは今まで……。

 

 ターニャ、せっかく忠告してくれたのにごめん……。


精霊憑依エレメンタルコネクト……』

 私は勝つために全てを出し切る覚悟をした。



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