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転職ばかりしていたらパーティーを追放された私〜実は88種の職業の全スキル極めて、勇者以上にチートな存在になっていたけど、もうどうでもいい  作者: 冬月光輝
第2章:新たな侵略者、【魔界貴族】編

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第42話:ターニャと共に要塞に潜入する話

 【バラム公爵】が私との一騎打ちを望み、私はそれに応じた。

 死力を尽くして【バラム公爵】を討つも、私の体も大きなダメージを受け、少し休憩することにした。


「うーん、回復魔法を使っても背中の痛みが取れないなぁ」

 私は体力の回復は感じていたが、背中に違和感があった。


「……背中か?」

 ターニャは私の背中をじっと見つめた……。


ターニャ→ルシア

【仙人スキル発動】


 滋養秘孔


――ピシッ


「だぁぁぁっ、痛っつぅぅぅ! おっ、楽になった。ターニャ、上手いなー」

 ターニャがツボを刺激してくれたおかげで私の痛みが嘘のように消えた。


「……それは良かった。あと、お腹空いた」

 ターニャは腹を押さえながらそう言った。


「グレイスさんが作ってくださったお弁当の残りならこちらにありますわよ」

 ラミアが袋を見せた。あーそうだったな、結局みんなで食べても残っちゃったんだっけ。


「……おおっ。ルシア先生、食べてもいいか?」

 ターニャは私に許可を求めた。どうぞ、それを食べたら出発しよう。


「……グレイスさんは同じ歳なのに料理も美味いし、強いし尊敬してる。でも、昨日私はグレイスさんに羨ましいって言われた」

 ターニャが珍しく私に雑談をしてきた。

 グレイスと昨日話してたんだ。知らなかったな。


「……ルシア先生に色んな事を教えてもらったことと、あと私なんかの才能が羨ましいんだそうだ。だから、今度は自分がルシア先生から沢山教えてもらって強くなって、その時また私と戦いたいと言ってきた。こんな怠け者の私をライバルだって言ってくれたんだ」

 ターニャがこれほど長く話したのは初めてだ。

 グレイスがターニャをライバル視か……。


「……私はまだルシア先生や、レオンさん、フィーナさんよりも全然弱い。だが、グレイスもエリス様もルーシーもマリアも助けたい! みんな、マイペースな私を認めてくれて、仲間と言ってくれたから! だから、今すぐもっと強くなりたいんだ!」

 ターニャはむき出しの感情をあらわにしてそういった。

 さっきから感じていたこの子の覇気はそういうことか、ターニャは自分の殻を破りかけているかもしれないな。


 この子には才がある、特に体術の才能は私などよりも相当上だ。きっとこれから、更に伸びるだろうな。


「……食べ終わったぞ。待たせてすまない。この時間分は必ず取り返す」

 ターニャの体は淡い黄金の光を放っていた。

 心なしかさっきよりも大分強くなっている気がする。

 飯食ってパワーアップってそんなことあるのかな?

 よし、要塞内へ突入だ!


――【魔界貴族】、大要塞【ギガルタ】――


 内部に入ると、夥しい数の悪魔の死体と鼻を抓みたくなる程の血のニオイの歓迎を受けた。

 先に入った【勇者】たちが奮闘したのだろう。

 さて、やはり呪術の使い手を感知している、フィーナを探すべきだろうな。


ルシア

【仙人スキル発動】

 全感覚醒


 あー、フィーナの独特の香水の匂いを感じる。

 クンクン、こっちだな。


「ルシア様ぁ、イヌみたいで可愛いですわぁ」

 ラミアが私にそう言った。

 お前、よくこの状況でそんなアホなこと言えるなぁ。


 匂いを頼りに探索を開始する。

 途中、下級悪魔や大悪魔と遭遇したが、数も少なかったので難なく倒して先に進んだ。

 そして、禍々しい装飾のしてある扉の前に私達は到着した。

 フィーナはこの中みたいだな。


――ガチャ


 私は警戒しながら扉を開けた。


――ダバァァァァァン


 猛烈な音と光が私達を出迎えた。

 戦闘中か、フィーナが戦っているようだ。

 相手は、紫色の髪の長い白い肌をした女の悪魔……、【ウェパル女公爵】か。


「やぁっぱり、貴女の呪術だったのねぇ。陰湿な呪法だったから予想通りよぉ」

 フィーナは両手から炎系魔法を連発しながら、そう言った。

 あいつが、石化の呪術をつかった犯人か。

 

「オホホホ、【天界の力】で多少耐性ができたからって調子に乗ってここに来たのね? 余の呪法は、至近距離なら【勇者】でも石に出来きるのじゃ。そこの愚か者達のようにねぇ……」

 ウェパルが指さした方向には、石になった【勇者】達がズラリと並んでいた。

 レオン、ピエール、アレックス、ジークフリート、バムワル……。

 コイツ一人に全員やられたのか……。


「フィーナさん、助太刀しますよ! ターニャ、行くぞっ」

 私はラミアにバリアをかけながら、ターニャに声かけた。


「お待ちなさい、ルシア。貴女には仕事があるわぁ。考えてみなさい、これだけの手練が簡単に石化させられる訳がないのよぉ。スキでも突かれない限りねぇ。内通者スパイが居たのよぉ、妾たちの中にっ! わかるでしょ、それはこの中に居ない……」

 フィーナが戦いながら私を制止した。

 スパイだって?

 まさか、この中に居ないのは……。


「その通りでゴザル……」

 私は後ろから殺気を感じた。

 

――スカッ


 刀が振り下ろされるのを感知した私は咄嗟に身を躱した。

 おっお前がスパイだったとは、英雄がなぜ……。


 カーキ色の忍び衣に身を包んだ、【伝説の忍】コゴロウ=フウマが私を攻撃した。


「くっ、味方の中に敵が紛れているのはまだわかるが、よりによって英雄と呼ばれるあなたが敵だったなんて……」

 私は驚愕した。あり得ない話だからだ。

 しかし、あり得ないからこそ、5人は罠にかかったのだろう。


「安心なさい。コゴロウもその性悪悪魔に操られているだけよぉ。これは陰湿な呪法でね、普段の動作が全く変わらない。本人すら操られていることに気が付かないまま、自然に動くから見抜くことが困難なのよぉ。まぁすぐに見抜けるのは妾ぐらいかしらねぇ。だから、妾を最後にしたんでしょぉ?」

 フィーナは中級攻撃魔法を連発してウェパルを牽制した。

 

「ホホホホ、余の操作呪術は発動さえしなければ、お主にすら見抜けぬ完璧な代物じゃ。ここにお主らが潜入することは読めておったからな。コゴロウにはムラサメ帝国で戦った時から呪術はかけてあったが、発動するのはこの要塞に入ってから動いて貰うだけで十分じゃったよ」

 ウェパルは勝ち誇った顔をした。


「ルシア、ターニャ、貴女達はコゴロウを何とか行動不能になさい。妾はコイツを殺るから」

 フィーナは私に指示を出した。

 伝説の英雄を行動不能って、難易度高いな……。

 しかし、みんなを助けるためにはやるしかないな。

 いくぞ、ターニャ!


私とターニャはムラサメ王国の英雄、【伝説の忍】コゴロウ=フウマに勝負を挑んだ。


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