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白百合ホテルの手紙  作者: 市川瑠璃子
6/12

託された手紙 みっつ目の事件

みっつ目の事件は、「風見鶏事件」です。これもニュースで話題になりましたよね。

この事件で、高校で私をいじめていたグループの子の最後の1人が、死にました。

仮にCとしましょうか。


体の弱いCはその日、風邪をひいて学校を休んでいました。両親は仕事でいませんし、Cは一人っ子です。Cの家にはCしかいませんでした。ただ、午前中に宅配便が来たぐらいで。

その家を、容疑者が訪れました。

「Cちゃん、お見舞いに来たよ」

そう言って。

Cはその人を上げました。しかも、自室に。

「これ、クッキー。もしよかったら、どうぞ」

容疑者はそう言って、Cにクッキーをあげました。Cは喜んで食べました。

Cは、強い睡魔に襲われました。

「ごめんね。急に、眠くなって……眠っても、い、い……?」

そう言って、Cは眠りにつきました。

容疑者は部屋のカーテンを閉めました。そして、Cを部屋にあるベッドに寝かせると、鞄から包丁を取り出して、その心の臓を刺して、殺しました。そして、息絶えたのを確認すると、その日、Cの家にきていた宅配便の中にあった風見鶏を取り出して、その穴に刺しました。

容疑者は部屋の後始末をして、カーテンを開け、家を去りました。


——これが「風見鶏事件」の全容です。

……そろそろ「後で説明します」なんて言えなくなってきましたね。

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