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勇者とは

聖剣(エクスカリバー)は俺の中に眠っている...

そして、敵に立ち向かうという勇者としての覚悟が足りない...


いつの間にか俺は元の気弱な俺に戻ってしまっていたらしい...


皆が黙り、雨の音が大きくなる中、ケンスが口を開いた。


「まぁ、どちらにしろ前もって準備が必要だろぉねぇ」

「準備?」

「うん。今のままじゃぼろ負けだろう。フロースの魔法が効かない化け物と戦うんだ

せめて、武器ぐらいは揃えていかないと」

「それには同感よ。今あるのは電子銃のみ。本格的に戦闘になれば戦車レベルの火力が必要になる。

それも、その戦車が何台も必要よ。ただ、自衛隊にあった戦車はすべて破壊されてしまった...

打つ手がないのよ...」


奴らが、攻めてきたときに戦争になり、戦車や戦闘機などは壊されてしまったらしい。


「武器は、あいつらが持ってるよ。」

「え??どういうこと蓮?」

「奴らロボットを何体か捕まえられれば、光線の部分を銃に改造できるはずだ」

「えぇ!?本当に??」

「あぁ、いままで奴らが強すぎて捕まえられなかったが、山門たちが来てくれて

対抗できる手段ができた。2~3体でも捕まえられたらできるかもしれない」

「ただ、ロボットは破壊すると信号を発して仲間を呼ぶ。そこを気を付けなきゃならい。

作戦を練る必要があるな...」


俺たちはすぐに作戦を練った。

最低でも3体は必要になる。戦闘機ではなくとりあえず偵察機をとらえて解体する方向で話が進んだ。

とりあえず1体、魔法をつかってフリーズさせられるフロースと、ケンスによって一時的にパワーを上げてもっらった大吾の二人でロボットを捕まえることにした。


「そぉっとだぞ...そぉっと....」

「あぁーーーーーまどろっこしぃ!!!」

氷縛(グラキエース)

「おい!!早すぎるだろう!!!!」


ロボットは凍った。すぐさま大吾がロボットの捕獲に動く。


「すげぇ、あんなに重かったロボットが、こんなにも軽く。これが魔法の力か!」


フロースの魔法のおかげて難なくロボットを捕獲できた。


「これ、壊れてないだろうな?」

「わからないわよ!!必死なんだから!」

「っったく!!加減をしろってんだよ!」

「そんなこと言ってたら、やられちゃうじゃない!!」


一通り、口論を終えたのち、ロボットを分解することにした。


「蓮??何とかなりそう??」

「かなり手ごわいが...どうしようもなくはない、なんとか希望はありそうだ」

「ほんと!!よかった!!」


ロボットを分解してみると分かったが、やはりメカ的なテクノロジーを応用しているようだった。

動力は電気であるが、その動力源は未知のエネルギーだ。

ロボットの半身少し上のあたりにコアがあり、コアから電気が送られている。

コアの部分は薄い緑色をした物体が発光していた。大きさは直径20cmぐらいもので、円形

厚みは2~3cmといったところか。


「このコア部分...小さくして光線に組み込めば銃を作ることができそうだ」

「何とか、目途は立ったわね。ただ、ロボットが1対いなくなったことで、他のロボットが集まってくるんじじゃないかしら?」


その予想は的中した。

皇居でロボットを捕獲したが、皇居の周りにロボットが集まってきていた。


「よし、ここからは少人数で動くぞ」


残り2~3体ほどロボットを捕獲するため少人数で行動することにした。

蓮は車を使ってロボットの少ないところで銃の改造。

残った

フロースと大吾

俺、真琴、ケンス

の2組でロボットを捕獲することにした。


「できるだけ、蓮から離れた場所で捕獲しよう」


そう決めた俺たちは、上野のほうへ、フロースたちは新宿のほうへ向かうことにした。

上野へ向かう途中、俺は気になっていたことをケンスに訪ねた。


「ケンス、なんで協力してくれるんだ?」

「なんでって、それは、君のためじゃないかヤマト!」

「俺のため?」

「そうさ、君は自分の人生をかけて僕たちの世界を救ってくれた。僕はその恩返しがしたいだけさ」

「だからって、今度は魔王討伐のようにはいかないかもしれない!死ぬかもしれない!」

「ハハハッ!」

「えっ?何がおかしい??」

「おかしいさ!だって同じことを僕も君に尋ねたじゃないか...」


あっ...



そうだった....



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

マグナ・ティエーラ 王都市街地


―迫りくる魔王群の魔物、王都を侵略しようと大軍隊が向かっている―


「みんな!!準備はできたな!!」

「ばっちりよ!!回復薬に聖水、魔術結界も手筈通り!」

「こちらも大丈夫です!全軍出撃準備万全です。」

「よし!!....ん??どうしたケンス、敵の大群を見て怖くなったか?」

「ヤマト....僕は怖いよ....」

「大丈夫だ!俺がついてる!」

「...ヤマト...どうして君はそこまでできるんだ?ここは君の生まれた国じゃないんだ。

死ぬ可能性だってあるんだよ....なのにどうして...」

「そりゃ....助けるさ!!」

「どうして??」

「俺の為さ」

「ヤマトのため?」

「そうさ、俺は転移する前、毎日後悔していた。なぜ、努力しなかったんだろう、なぜ頑張らなかったんだろうと。もう二度と同じ想いをしたくない。もう二度と後悔したくないんだ。だから助ける!

この国を守るのはそのついでだ!」

「なんだよぉ、ついでって」

「冗談だよ!でも元気がでただろ?さぁ!出陣だ!!」


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


そうか...あのころの俺は、勇者だった。自信に満ち溢れていた。


「思い出したかい??」

「あぁ...」


そんな上野に向かう俺の足取りは少し軽くなっていたような気がする。

やっと続きが書けました。今日からまたコンスタントに頑張ります。

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