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取られたくない一心で

メールを初めて10日がたったある日。



家庭訪問期間で学校が午前中で終わり、帰っている途中、凛也に柚希からメールがきた。


『これから愛梨と遊ぶんだけど、凛也のうちに愛梨とお邪魔していいかな?』


急にそんなメールがきて凛也は驚いた。

メールしたから10日。最初は彼氏がいるから今日のメールはこれくらいで…

といったいたくらいの柚希だったが、何があったのか凛也とメールを初めて4日目に彼氏と別れたのだ。理由は凛也には言わない。

凛也も聞こうとは思わなかった。

逆にチャンスだと思った、、なぜなら凛也は少しずつ柚希に好意を抱いたいたから…。



そうしている時に今日のメールだ。

気になっている子が自分の家に来るのだ。


家まで帰りつき、ご飯を済ませたところで柚希と愛梨がきた。


「凛也~、遊びにきたよ」


柚希の声だ。

凛也は慌てて玄関に迎えに行き、柚希と愛梨を部屋に招いた。


柚希は部屋に入ってすぐ前にあるベットを見つけて、凛也に許可をとる間もなく入り込んだ。

それを見ていた愛梨もすぐさま入り込み、二人で話始めた。男のベットの下にはエロ本があるやらなんやら。


その日は3人で話をして、適当な時間に二人を帰した。


次の日、まだ家庭訪問期間なので帰りが早く、帰る支度をしていると、柚希がきた。

「私も帰るから自転車小屋まで一緒にいこ」


凛也は断る理由はない。

すぐにいいよ、と言い二人で教室をでた。

一棟を出たあたりで後ろから声がした、愛梨が呼んでいる。

「凛也ーぁ、私も一緒にいくから待って~」

中学から見ているけど相変わらず男みたいに大声で、迫力がある。

ピタッと止まって待っていると、愛梨が後ろから抱きついてきた。中学のメンバーとは男女関係なくこれくらいはあってもなにも不思議には感じない。何故なら女子が女々しくなく、どちらかと言うと雄々しいからだ。

「いったいな、勢いつけすぎだぞ愛梨」

そう言うと、ごめんごめん と手を合わせても謝る愛梨。それを見ている柚希は笑っている…と思っていたがそれとは逆でこわばった表情だ。


その場はなにも聞かずに3人で自転車小屋まで歩いた。

そして校門についたあたりで柚希が口を開き

「凛也と愛梨って付き合ってるの?」

と聞いてきた。

「いやいや、俺がこいつと?そりゃないわ、こんな男みたいなやつ、お断りだわ(笑)」

すぐに凛也はこう返した。


ふぅん、という柚希。


今日は凛也が家庭訪問のため、遊ぶことはなかった。


夜、いつものように柚希からメールがきた。

『凛也ってさ、気になる子とかいるの?』

いつもと違って短く、質問をしてきた。

『まぁ、いるっていったらいるかな(--;)』

柚希 が気になる子、とは言わずに凛也は簿かした言い方をした。すると柚希の返信も凛也と同じて気になる男がいる、という内容だった。

少しの希望を抱き、凛也は柚希にそれは同級生?どこの中学の出身?

など質問攻めだった。

質問の答えは全て自分と一致し、柚希は自分に好意を抱いているのではと思い出した。



それを確信つけることが次の日、学校で起きた。


休み時間、凛也はいつも授業が終わったら机に突っ伏している。斜め後ろで女子が話しているのが聞こえた。柚希達だ。


盗み聞きこそしていないが一瞬

「凛也マジかっこいい」

そう聞こえた。

カッと耳が熱くなるのがわかった。恐らく耳が赤くなっているだろう。誰かに見られてにかい言われる前にどうにかしないと そう焦っているとチャイムがなり、授業が始まった…



学校が終わり、帰ろう

そう思ったとき柚希がいつものように凛也のところまできた。

「自転車小屋まで一緒に行きますかね?」

毎日のように柚希に言われるので今日は先に言葉がでた。呆気に取られたのか、柚希は頷いた。


自転車を押して校門をすぎて帰ろうとしたときだ

「凛也、今日これから一緒に帰れないかな、、話したいことがあるんだ」

この時はまた気になる人とはどうか、とかそんな話だろ 凛也はそう思っていた。


凛也と柚希の帰り道は真逆だが今日は誘われたから凛也が柚希を家まで送る、といい学校をでた。


長い坂を下り、もう少しで柚希の家につくな…

そう考えていると柚希が自転車から降りて こっち

と手招きで凛也を呼ぶ。

ついていくと先にはため池が広がっていた。

見ているだけで涼しくなる、そんな場所に二人っきり。


「あのね、話したいことなんだけど…、私ね気になる人がいるっていったでしょ?その人のこと話そうと思って」

なんだそんなことか、と凛也はがっかりした感じて

「そいで、だれよ?その気になる人っちば?」


すると長い沈黙になった。





水の流れる音と風が木を揺らす音。


長い沈黙が終わりを告げる。


「私ね…入学してから凛也のことが好きだったんだ…。」

はじめは何をいっているのかわからなかった。


「私と付き合ってください。」


そう言われ初めてわかった。

自分が気になりつつあった柚希がまさか自分が好きだった と言われたのが。


柚希が一歩ずつ歩みを寄せる。

そして二人の距離が近づいた


今、目の前にいる子は自分のことを好きと、、それも入学したときから…


頭で気持ちを整理しきれていない凛也に柚希が抱きついてきた。


「ずっとこの距離に憧れて、学校で人気の凛也との、好きな人とのこの距離に憧れて……私…私ね前の彼氏とずっと遠距離だったんだ。告白されてから、付き合って1週間もしないうちに転校して。だから全部、凛也がはじめてだよ。こうやって抱きつくのも…。お願い凛也、他の子なんか相手にしないで、私を見て。」


今まで動かなかった凛也は うん と頷いた。


その瞬間、凛也の胸に頭を当てていた柚希が上を向き、背伸びをして、腕を凛也の首の後ろに伸ばす。


温かく、柔らかいもの…

柚希の唇って気持ちいいな。



数秒で終わったが凛也にはそれ以上に長いキスに感じた。


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