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高校生活は魔法の世界で  作者: 月上 弦矢
第一章 現実世界
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<3> 始まりのきっかけ

受付を終え、靴を履き替え、式の会場へと向かった。すれ違う人々が俺の事を不思議そうに見ている。当たり前だ。男が女がわからないような奴が隣を通るのだ。不思議に思わない方が不思議だろう。


廊下を抜け、式の会場である体育館へ着いた。沢山の来賓と保護者、先生と新入生、在学生などでごった返しになっている。


先ほど受付でもらった、クラスと番号が書いてある紙切れを確認した。どうやら俺は2組のようだ。


「ん?妖希2組かー。残念だったなー。」

「怪也は何組なんだ?」

「2組」

「ふざけんな。」


最後の罵声と共に腹を殴ってやりたかったが、人目があるため避けた。周りの奴に感謝するんだな。


指定された席に座ると、すぐに式が始まった。校長からの話、来賓の話、生徒代表の言葉……ひたすら座って話を聞いているだけで、あくびが出るほど暇だった。

そんな長ったらしい式も終わり、クラスの担任の発表となった。


「2組担任、高島です」


30代位の女性の先生が、俺たちの担任だそうだ。担当は物理らしい。見た目からすれば…まぁ優しい先生なのかね?


「それでは生徒は各担任の指示に従ってください。」


その後俺たちは高島先生に連れられ、教室へと案内された。流石にまだ新しい校舎なだけはあり、教室も綺麗だ。

何処ぞの高校は、新しい校舎に建て替えたのが理由か、深夜12時になると学校が塔になるらしい…という噂を聞いたが、本当だろうか。


俺の席は…なぜか窓際だった。五十音順なら真ん中のはずだ。どうしたら窓際になるのだろうか。

気配を感じ後ろを振り向くと、斜め後ろで怪也が手を振っていた。もう授業中寝てても起こしてやらねーからな。


「それでは、新しいクラスメイトの顔と名前を覚えるため、一人一人自己紹介をしてもらいまーす。」


…ある意味、この時間は俺にとって苦痛だ。普通は名前と趣味などを言えば終わるだろう。しかし俺の場合…


「月波妖希です。趣味は…読書です。……一応言っておきますが、男です…」


この一言に、クラスが驚きの声で溢れかえった。


「「あいつ男なのかよ?!」」

「「えっ、女装癖ー?!」」

「「俺、あいつならいける…」」

「「よく見たら結構イケメンかも!」」


自己紹介で性別まで言うのは俺位だろう。その反面、名前と顔はすぐに覚えてもらえるのだが……案の定、慌ただしくなりそうだ。


ちなみに、怪也はと言うと、案外女子票が集まっているようだ。

…まぁ俺が言うのもおかしいが、あいつはモテる方だと思う。


ずいぶん前のことだ。確かあれは…小学校低学年だったか。

その当時も、俺はこの顔だったため、しょっちゅう女女言われていた。それで済めば良かったのだが、クラスの男子が他クラスに広めたらしく、学年中にそれが広まってしまった。それが原因で嫌がらせも受けた。今考えれば対したことないだろうが、当時の俺は内気であまり反論できない性格だったため、相当深刻な問題だった。

そんな時だ。ある日、いつものように「女みてーだよなお前!」と言われていた時、


「妖希を女って言ったやつ誰だ!出て来い!許さないぞ!」


そう言って、その男子を追い払ったやつがいた。


それが怪也だ。

空手を習い始めたのはこの事件がきっかけだ。またこのようなことが起こり、そしてそこに止めてくれる人もいない場合、自分で解決せねばならない。そのため、精神と肉体、双方を鍛えられる空手を選んだのだ。

あの時は、怪也のことを見直した。カッコいい、とも思った。それ以来、あいつとはしょっちゅう一緒にいる。遊んだり、勉強したり、バカやったり…かれこれ、幼稚園からずっといるんだけどな。


……別に恋愛感情を入れている訳ではなく、あくまで友達としてだ。友達として、好きなやつだ。



クラスの自己紹介も終わり、先生の話が始まる少し前。窓の外を眺めていた俺の目に飛び込んできたものがあった。

何か光るものが空から降ってきたのだ。流星のように光の尾を引いたそれは、近くの工事現場へ落ちて行った。

…俺も疲れてるのかな。少し休まないと。


そう思ったが、どうやら錯覚ではなかったらしい。


背中に何かが当たる感覚があった。そちらを向いてみると、怪也が話しかけてきた。


「おい妖希…見たか、今の?」

「今のって…何のことだ?」

「外見てたんだからわかっただろ。さっきの光ってた物体だよ。」

久しぶりに書いたんでグズグズになってそう…

前回あたりに「次話で飛ばす」とか言ってたけど無理でした…すみません

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