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風属性の最高火力  作者: 白河 夜
第一章 森の奥編
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005 森を抜けた先には

朝起きて、顔を洗う。

昨日()()()を倒したせいで目がさえて、いつもよりかなり早く起きてしまった。いつも俺より早く起きている紗奈もまだ起きていないだろう。


「暇だし、外に出て魔法の練習するか。」


扉を開けて外へ出る。朝の冷たい空気がおいしいな。


超電磁弾(レールガン)


魔法陣を展開し、コインを打ち出す。

やはり空気抵抗で威力が減衰してしまうな…


「うん?空気抵抗?」


よく考えてみると俺は風属性だ。ならば、空気抵抗くらいは、


超電磁弾(レールガン)零抵抗(ノン・レジスタンス)


コインの周りの空気をなくして真空にして飛ばす。

音は聞こえない。そして、目の前に銀の閃光が駆け抜け、森を突き抜けていく。


「これは、すごいな。荷電粒子砲(プラズマ カノン)とほどじゃないがかなり強いな。」


そろそろ紗奈も起きてきただろう。家へ戻らないとな。

扉を開けて中に入る。誰もいないな。そろそろ起きてくるころだと思ったのだが…

仕方がないので紗奈の部屋の前にきた。


「紗奈さーん?朝だよ。」


返事はない。単に寝坊しているだけかもしれないが、どこかへ行ってしまっているかもしれない。


「紗奈さん、入るよ?」


扉を開けて中に入る。中では紗奈が寝ている。あどけない、無防備な寝顔。そういえばこの部屋の鍵かかっていなかったな。


「紗奈さん、朝だよ。今日はもうここから離れるんだよ。」


返事はない。すうすうと寝息をたてている紗奈さんの寝顔に朝日が差し込んで輝いて見える。


「こう見ると本当にすごい美人だな。けど部屋の鍵はかけるべきだろ…」


つい、手を伸ばして紗奈さんの髪に触れ、軽く頭をなでる。


「ん、んぅ」


ビクッとして手を引っ込める。そろそろ起こさないとな。

紗奈さんの肩に手をやり、軽く揺らした。


「紗奈さん、朝だよ。」

「ふわぁ、誠、く、ん?」


目が覚めたようだ。体を硬直してこちらをみてきた。


「おはよう、紗奈さん。」

「……………おはようございます、誠くん。一応聞いておきますが、なぜ私の部屋にいるのですか?」

「誤解しないように伝えておくと、紗奈さんがなかなか出てこないから心配して中に入った。」

「そのくらいのことで私の部屋に入る必要はないでしょう。」

「だって、もし紗奈さんに何かあったら大変だよ?」

「……………まあいいでしょう。では顔を洗ってご飯を作ってくるので待っていてください。そもそも洗ってすらいない見苦しい顔を見せるなんて、」

「別に見苦しいなんてことはないし、きれいだと思うけど…」


紗奈さんが固まった。


「そ、そんなことは……、と、とにかくそもそも、うら若き乙女の部屋に入ること自体がひどいので、待っていてください。」


何やら早口で言って下に降りて行ってしまった。


▨▨▨▨▨


「よし、準備は大丈夫かな?」

「戸締まりよし、アイテムボックスよし、杖よし、武器よし。大丈夫そうですね。」

「じゃあ、行こうかな。」

「ええ、行きましょう。」


ついに僕たちはここを離れる。


「この森から出たら…ようやく人に会えるんだ。人に会えるんだ。」

「いま、なんで二回言ったんですか?あと、怖いのでフラグたてるのやめてもらえます?」

「大切なことなので。フラグなんて大丈夫だって。そんなことはおきないよ。」

「言い切れないですよ。そもそも私たちはラノベみたいな転生をしているんですから。」

「確かにね。」


二人で話しながら森の方へとあるく。世界の管理人さんの地図によると、東の方に歩いていけば人がいるとのことだ。

実は、僕も紗奈も人が自分たちしかいないことにだいぶ参っていたのだ。

なぜ、世界の管理人さんが僕たちを二人で一緒に転生させた理由がわかった。一人でこんなとこに転生なんてしたら発狂してしまうだろう。


▨▨▨▨▨


「弱いね。」

「はい、弱い魔物しか現れませんが…なんででしょうね?」

「強いやつは僕たちの魔力を感知して恐れおののいているんじゃないかな?」

「そうかも知れませんね。」


僕たちは推定この森のボスである変異種の大鬼と死闘を繰り広げ、勝利した。おそらく強めの魔物が寄ってこないのはそれが理由だろう。


「またホーンラビットだ。風刃(ウインドカッター)

「最初の方はオークとか出てきましたのに……」


もしかして、だんだんと森の出口に近づいているのかな?


「グギャグギャ」


なんかでてきた。体は緑色、体調は人間の子供くらい、棍棒を持った醜悪な顔のそいつは…


「「ゴブリン!」」

「これはゴブリンだな?そうだな。間違いない。誰が何と言おうとこいつはゴブリンだ。」


こういうテンプレを望んでいたのだ。異世界と言えばゴブリンだが、今まであの森の中ではゴブリンを見ることはできなかったのだ。


「じゃあ、取り敢えず僕がやっていい?」

「はい、どうぞ。」

「じゃあ、風刃(ウインドカッター)。」


ザンッ


ゴブリンの首が落ち、地面を転がる。血があふれ出しているが、そんな光景は見飽きたため、動揺はしない。


キンッ


どこからか飛んできた矢が紗奈によって切り払われた。


炎針(ファイアスピア)


俺の前にいたゴブリンはやはり囮だったようだ。さすがに修羅場をくぐってくればあんな無防備な状態がおかしいのは当たり前だからな。

紗奈の打ち出した炎の針がゴブリンアーチャーを貫く。


そんなことを考えている暇はなかった。紗奈がアーチャー片付けている間に、他のゴブリンを倒さないとな。


風刃(ウインドカッター)・3(トライス)


一瞬で生まれた風刃が3つとも別の方向へと飛んでいき、首を落とす。


「特に素材になりそうなところはないな。」

「そうですね。まぁこの弱さから見てもあまり意味はないでしょう。」

「そりゃそうか。」


基本的には強い魔物ほどよい素材が取れる。風刃(ウインドカッター)だけで死ぬような雑魚からいい素材は取れないだろう。


「誠くん、あちらの方、明るくないですか?」

「確かに、開けているところがあるように見えるな。」

「よし、誠くん、走りますよ。」

「わかったわかった。」


紗奈がすごく嬉しそうにして俺の手を引っ張ってきた。そのまま走っていく。少し痛かったが、紗奈が嬉しそうなのでいいだろう。というか、今手をつないでないか?

そんなことを考えているうちに森を出た。


「お〜、街があります。」

「そうだな。行ってみようか。」

「はい、早く行きましょう。」


街の前に立つ門番のところまで行く。


「えーっと、街に入りたいんですが…」

「ん?見ない顔だな。それにお前たちまだ子供か?どうした?」

「えーっと旅をしていたら迷ってしまって、やっと街を見つけたんですよ。身分証もどこかで落としてしまって…、入れてもらえますか?」

「そうか。ちょっと待て。おーい、犯罪鑑定石持ってきてくれ。」


何やら別の門番が水晶のようなものをよってきた。


「じゃあ犯罪歴がないか調べるから、その石に手を当ててみろ。」


手を当ててみると、水晶が白く光った。え?これは、やばいやつ?


「大丈夫そうだな。次はそこの嬢ちゃん。」

「あれ、今のって合格なんですか?てっきり光ったら犯罪歴があるとかなのかと…」

「あー済まなかったな。犯罪歴があるとこの石は濁るんだ。」

「そうなんですか。」

「じゃあ次は私が触れますね。」


紗奈が石に触れると、また石が光った。


「よし、こっちも大丈夫そうだな。じゃあ、通行料が銅貨3枚なんだが、持ってるか?」


確か、世界の管理人さんが何枚かアイテムボックスに入れてくれていた気がする。


「これでいいですか?」

「ああ、それでいいぞ。それじゃあ通ってよし。」

「そういえば、冒険者ギルドってどこにあります?」

「入って真っすぐだな。でかいからすぐ分かるぞ。言い忘れていたがここはソーフィリアって街だ。」

「ありがとうございました。」


やっと通れた。街の中に入り、真っすぐに歩いていく。周りには、人がいる。


「やっと僕たち以外の人に会えたね。」

「そうですね。こういう雑踏なんてすごく懐かしいです。」

「それで、取り敢えず冒険者登録する感じでいいよね?」

「ええ、いいですよ。」

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