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風属性の最高火力  作者: 白河 夜
第三章 ウラノス魔法学院編 覇王祭
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026 シドとサリーの冒険者登録‐③

シドを無視して魔法陣を起動し、飛び立つ。


魔法学院は王城の最終防衛ラインでもあるので、王城を中心に正七角形を描いている魔法学院の中のサターン魔法学院へと向かう。


「すみません、二年Sクラスのレオさんの教室ってどこにあります?」


学生証を見せながら門番に問うと、答えてくれた。


「うおっ、お前”不明覇者”テトか。レオならそこの階段上ったところの教室だぞ。」

「ありがとうございます。」


言われた階段を上り、教室に入る。

全員がこっちに向いた。


「レオ、いる?」

「どうした、テト?」

「冒険者の件」


それでも伝わるはずだ。さっきから視線が痛いし、早く教室から出たい。


「ああ、わかった。つまりいけるんだな?」

「うん、みんな良いよって」

「ナイスだ。それじゃ行こう」


シドが席から立ちあがり、荷物をもってこっちに来た。


「そのままの格好で行くのか?」

「ああ、制服で問題ない。」

「そうか。」


「それじゃ先生、授業抜けます。」

「わかった。行ってこい。」


こういうところ見ると、この世界とSクラスの異常さがわかるな。いくらSクラスだからと言って、授業中に他校の生徒が入ってきても全く動じずに、生徒が出ていくのを当たり前のように見送っているし。


レオと一緒に教室を出て廊下を下り、門のところまで戻ってくる。


「さて、じゃあレオ、飛ぶよ。」

「は?歩いていくんじゃねえのかよ」

「だって待たせてるし。ほら、つべこべ言わずにこれに魔力を流して。」

「俺は先輩だというのに…」


空中に投影した魔法陣を見せる。レオの火属性の魔力を風属性の物に変換する工程も入っているので問題ないはずだ。


「うお、なんだこれ。」

「早く来い。」


飛び立って冒険者ギルドへと向かう。


始めは不安定だったレオもすぐに慣れたようだ。これだから天才は。一瞬で乗りこなしやがって。


「なあテト、お前のこの魔法陣ってなんなんだ?これがあるだけで火属性の俺が空を飛んでるぞ?」

「それはレオの火属性の魔力を風属性の魔力に変換する工程が入っているからだよ。その火属性から風属性への変換の演算は魔法陣だけじゃできないから、僕の脳の無意識領域で演算してる。僕から離れるなよ?たぶん落ちる。やったことはない。」


「おいテメッ何てことをやらせてんだよ」

「どうせレオは落ちても何とかなるだろ」


レオはなんだかんだ何かの魔法で解決するだろう。


「クソッ、落ちそうになった時の対策を思いついてしまうからムカつく。」

「大丈夫じゃん。」


そろそろ着きそうだな。眼下にギルドが見えてきたので、魔法陣を解除する。


「おいだから、一声かけろと…」


レオなんて無視。足先から風を出して速度を殺して着地すると、隣に体の下に炎を作ることで上昇気流を起こし、レオが着地してきた。


「あぶねーな」

「大丈夫だったしいいでしょ」

「良くねーよ。」


ギルドからシドたちが出てきた。


「連れてきたか。」

「はじめまして、レオさん。魔法を真似させてもらいました、ルナ=フレアナイトと申します。」


紗奈が優雅にお辞儀をした。そういえば紗奈はいいとこのお嬢様なのかな?


「授与式の時の奴か。いや、一回見ただけであれはすごいな。」

「ありがとうございます。」


「はじめましてー、私、サリーと申しますー。これからパーティーを組むとのことなので、よろしくお願いしますー。」


挨拶が終わったので、登録しないとな。


「それじゃ、パーティー登録しに行こうか。」

「そうだな。」

「そういえば、レオってランク何?」

「俺はAランクだぞ。」


意外に高いな。僕の予想のBランクは外れた。


もう一度ギルド内へと入り、受付でパーティー申請をする。


「それでは、パーティー申請お願いします。」

「はーい。ギルドカードの提示をお願いします。」


ギルドカードを渡す。


「パーティーリーダーとパーティー名はどうなさいますか?」


「どうする?」

「この中で一番強いのはテトだし、テトでいいだろ。」

「さんせーい」

「私もいいと思いますよ。」


まあまんざらでもない。


「じゃあ、パーティー名は?」

「”最高火力(オーバーパワード)”でどうですか?まあ冒険者をやるからには最強になりたいですしね。レオさんは”絶対王者”ですし。」

「いいんじゃねえか?」

「さすがルナちゃんー。いいネーミングセンスしてるー。」


「じゃあ、リーダーはテト=スプライト、パーティー名は最高火力(オーバーパワード)でお願いします。」

「はい、承りました。」


そういって受付さんがギルドの奥に引っ込んでいく。


「じゃあこの後は一つくらい依頼を受けて午後は学校に戻る感じでいい?」

「ああ、いいぞ。」

「それでいいですー。」


全員が賛成みたいだ。


「じゃあそれで。」


「お待たせしました。こちら、ギルドカードでございます。」

「ありがとうございます。」


大きくCと書かれ、名前とパーティー名もしっかりと書かれた銅の板を受け取る。


「あれ?君、テト君?」

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