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風属性の最高火力  作者: 白河 夜
第二章 ウラノス魔法学院編 七魔戦
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012 入学式

ルーク魔法学院からウラヌス魔法学院にかえました。そこまでの支障はありません。

講堂に移動すると、既にC〜Aクラスは席についていた。

僕たちも着席し、しばらくすると学院長先生が出てきた。


「それでは、これよりウラノス魔法学院の入学式を始めます。」


司会進行の声が響き、入学式が始まる。


「―――。えー、今年は良い生徒に恵まれました。新入生の皆さんはこの学校の上級生を追い越す勢いで、上級生の皆さんは先輩としての威厳を保てるようお願いします。続いて、学院長レイヴン=ライオネルよる式辞です。」


女の先生が舞台へと上がって来た。


「やあやあこんにちは、諸君。私が学院長レイヴンだ。今年は生徒の出来が良いらしいな。では、その中でも特に突き抜けている特待生の5人、出てきたまえ。」



妖艶に微笑むその姿からは、まったく年齢が推測できない。


Sクラスの最前列に座っている僕たち以外の三人が立ち上がった。どうしてそんなめんどくさいことをさせるんだろう。仕方ないので立ち上がると、紗奈もついてきた。


5人全員が舞台に上がったことを確認すると、レイヴン先生がマイクを端にいたシドに渡した。


「さて、それでは端から簡単に自己紹介してもらおう。属性と得意な魔法、名前等など。」


シドから自己紹介をするようだ。


「シド=ルイストラ、ルイストラ侯爵の息子だ。先に言っておこう。俺は魔法を使わない。俺が使うのは魔術だ。属性は重力属性、得意な魔術は、宇宙の淵マイクロブラックホールだ。」


会場がざわめく。そりゃあそうだ。侯爵の息子が魔法を使わないと断言したのだから。それに、知らない重力属性という属性。というかずるいな。重力ってどう考えてもチートじゃん。そんなことを考えながら、次の人の自己紹介が始まった。


「レクサ=ビショップ、水属性けど使う魔法は氷が多いです。王女ではありますが、それは気にしないで、気軽に話しかけてください。ただし、私は見栄を張る人や実力もないのに大口をたたく人が嫌いです。変に絡んでこないでくださいね。」


どうやら清楚系のお嬢様っぽいが、厳しいところは結構言うようだ。。特待生として魔法の腕を認められている以上、人を引きつけるカリスマと実力がありそうだ。レクサの方を見ていると、なぜか紗奈に足を蹴られた。僕、何かしたかな?


やばっ、次は僕だった。マイクを手渡される。


「テト=スプライト、風属性です。」


途端にクスクスと笑い声が起きた。風属性は火力がないし、この世界ではあまり良く思われていない。無視して続ける。


「得意な魔法は…、そうですね、まぁよく使うのは嵐装展開です。」


こうなったらもう雷系の魔法を隠しても意味がないだろう。


「あとは、風属性の応用で電気系の魔法を使います。超電磁弾(レールガン)雷撃砲(サンダーボルト)とかですね。」


僕と紗奈以外は全員が何のことか分かっていない。まぁシドはどうやら分かったようだが。

マイクを隣の紗奈に渡す。


「ルナ=フレアナイトです。属性は火、得意な魔法は灼熱弾(クリムゾン・バレット)蒼き恒星(フィクスドスター)ですね。」


紗奈が軽い自己紹介を終えて最後の一人へとマイクを渡す。


「はぁーい、マイクいただきました、サリー=シルフォードですー。土属性で、得意な魔法は岩牙弾(ファング・バレット)や、土の檻(アース・プリズン)です。よろしくお願いします。」


少し天然がはいったゆるふわ系の女の子だ。これで全員の自己紹介が終わった。そろそろ戻れるかな?さっきから席からの視線が痛いんだよ。あと、なぜかまたサリー=シルフォードさんの方を見ていると紗奈に蹴られた。


▨▨▨▨▨


「ふー、やっと終わった。」


教室に戻り、席に着く。前に教壇に上がった先生が自己紹介をして、その後クラスの皆が順に自己紹介をさせられ、やっと終わって席に座るとさっきの王女、レクサ=ビショップさんがコツコツと歩いて近寄ってきた。


「ねぇ、そこの貴方。」

「………。」 

「聞いているの、あなたに言っているのよ。」

「……なに?」


無視していると何度も話しかけてくるので、仕方なく答える。


「あなた、この学校を退学してください。私は舞台の上で言いましたよね?実力がないのに見栄を張るなと。まず、そもそも風属性で特待を取れるわけがありませんし、得意な魔法は何ですか?サンダーボルトって。適当に考えただけでしょう。どうせあなたは、裏口入学なのでしょう?」

「平民の僕にそんな金あるわけないだろ。お前何言ってんだ?」

「誠くん、つぶしてやりましょう。決闘を申し込みましょう。」


何故か紗奈が割って入ってきた。


「わかったよ。じゃあ、決闘しようか。」


「自分からボロボロにされようとするとは。愚かですね。いいでしょう。では、決闘で負けたものはなんでも勝った者の命令に従うというのはどうですか?」

「いいよ。じゃあどこでやる?」


すると、後ろの方で盗み聞きしていたらしいベガ=クリスタ先生が話しかけてきた。


「面白そうなことをやろうとしていますね。特待生どうしの決闘。さぞや盛り上がるでしょう。この学校の決闘場でやりましょうか。では、決闘について一年生全体に公開してもよろしいですね?」


いつの間にか決闘を公開するという話になっていた。まあいいけどさ…。


「それでは、行きましょうか。」


ベガ先生に先導されて決闘場に行く。


決闘場の上に立ち、二人で向かい合う。


「相手を殺すのは禁止ですが、大抵の怪我は直します。本気で戦ってください。」


「では、私のこのコインが落ちたら始めましょう。」


決闘場の周りに大量の生徒が集まっている中、コインが舞い上がる。そして___落ちる。


「水よ、冷たく硬い氷となりて、敵を穿て。氷槍(アイスランス)。」


恐らく、手加減をしたのだろう。だが、まったく無用の心配だ。そもそも、僕が魔法陣を利用して魔法を発動するのに対し、レクサさんの魔法はいちいち詠唱をしなければならない。当然、詠唱より魔法陣を描くほうが早い。


「本気で来ないと死ぬよ?嵐装展開・攻防同時・纏嵐暴風(クロウズ・ストームエリア)竜巻槍(トルネード)


まずは小手調べ。防御を固めたうえで竜巻槍(トルネード)を撃つ。竜巻槍(トルネード)氷槍(アイスランス)とぶつかった瞬間、氷槍(アイスランス)が粉々にされ、竜巻槍(トルネード)に取り込まれて竜巻槍(トルネード)が強くなる。


「ッ、無詠唱?最低限戦えるようですね。氷よ、万物を防ぐ盾となれ。氷壁(アイスウォール)


竜巻槍(トルネード)氷壁(アイスウォール)を削り切れず霧散する。


「さて、私のターンよ。氷よ、蜷局(とぐろ)を巻きて敵を殺せ。氷吹雪(ブリザード)


向かってくる氷吹雪(ブリザード)に対して、僕は対処をせずに受け入れる。そして、氷吹雪(ブリザード)は、


ザザザッブシュッ


音をたてて取り込まれた。僕は纏嵐暴風(クロウズ・ストームエリア)をまとっているのだ。最低限これを突破できなければ始まらない。


「くッ、今のをそのまま受けた?しかたない、本気でやってやるわよ。氷よ、世界を包み込み、すべてを停めよ。氷ノ世界(パーマフロスト)


決闘場の中が氷に包み込まれる。気温はどんどん下がり続けている。


「ここからです。この世界では私がルール。詠唱などいらない。氷の檻(フロスト・プリズン)


氷の檻によって、僕は身動きをとれなくなる。


「その状態でこれを防げるかしら?氷槍(アイスランス)全方位」


さすがにこれはやばい。特待生になるだけあるな。何がやばいって、詠唱破棄がチートすぎる。これは雷系統使うしかないな。即座に魔法陣を描く。その時間は一秒にも満たない。


雷撃砲(サンダーボルト)超弾数(ガトリング)


雷撃砲(サンダーボルト)が全方位へとばらまかれ、氷槍(アイスランス)氷の檻(フロスト・プリズン)が破壊され、残った弾がレクサさんへと向かっていく。


「なっ?氷結界(フロスト・バリア)

「その魔法、すごいね。僕の魔法を完全に防いでる。」


あの数の雷撃砲(サンダーボルト)はかなりの脅威だ。実際、僕はレクサさんを倒すつもりでやったのに防がれたのだ。


「じゃあ、これはどう?超電磁弾(レールガン)二重(ツイン)


両腕で灰銀硬貨(ミスリルコイン)をはじき、加速させて飛ばす。


ガキンガキン


氷結界(フロスト・バリア)はまたしても僕の攻撃を防いだ。すごい魔法だな。でも、使っている間はかなりの集中力が必要らしく、レクサさんは反撃してこない。


「すごいな。これも防ぐのか。でも、今ので罅がはいったから、次の一発で終わりだな。」

「は、はあ?たった一発で壊れるわけないでしょ。」


氷結界(フロスト・バリア)の中に閉じこもっているレクサさんが叫ぶ。


「いや、終わりだよ。超電磁弾(レールガン)零抵抗(ノン・レジスタンス)


今の僕の手持ちの魔法の中で三番目に強い魔法が放たれる。ほんとうにすごい。まさかこれを使わされるとは。


ガシャーーーン


氷結界(フロスト・バリア)が破壊された。中からレクサさんが出てきた。魔力ももうほとんど残っていないようだ。


「僕の勝ちでいいかな?」

「んなわけないでしょ。」


レクサさんが剣を構え、こちらを切りつけてきた。いい太刀筋だ。恐らく何かで習っているのだろう。しかし、俺は前世の剣道も合わせれば六年ほど修行し、最後の二年は魔物との殺し合いだ。そう簡単に負けるわけがない。

アイテムボックスから緋璃刀を取り出し、抜き放つ。


シャキン


刀がさやの中を滑り、心地よい澄んだ音が鳴り響く。刀を中段に構えて、大上段で振り降ろされる剣を下からなで斬る。

斬られた剣身が宙を舞い、僕の後ろに突き刺さる。

そのまま刀をレクサさんの首筋に添えた。


「今度こそ、僕の勝ちですね?」

「ぐ、ぐぬぬ…。わかったわよ。私の負けね。」


「決闘終了。勝者、テト=スプライト」


一拍遅れ、観戦していた生徒が歓声を挙げる。


「スゲーーーー」

「あの人、風属性だよね?なによあの威力」

「特待生に追い付けるといいなぁ」


それらの間を通り、紗奈のほうへと歩いていく。


「お疲れ様です。」

「ああ、ありがとね。けど、あそこまで強いのか。正直、超電磁砲(レールガン)だけで終わると思っていたんだけど、超電磁砲(レールガン)零抵抗(ノン・レジスタンス)まで撃たされるとは思わなかったよ。あの結界なら最初の一撃は超電磁砲(レールガン)零抵抗(ノン・レジスタンス)に耐えられるんじゃないか?」

「そうなんですか?私が戦っても勝てると思いますか?」


紗奈が柔らかいのに何か怖気の走るような声で訊いてきた。


「勝てると思うよ。じゃあまた明日。僕は男子寮に行くね。」


危険を感じたので退避する。僕の中の何かが言っている。これ以上レクサさんの話題を続けるなと。

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