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自由と世界と転生と  作者: 絳月 蓮
第一章 幼少の記憶
1/8

「プロローグ」

 俺は、23歳のしがなくなんの取り柄もない、大学に通っている大学生だ。といっても留年した。


 勉学に励み、ここ16年、7歳からずっと続けてきた。だが俺は留年した。だがもうそんな事はどうでもいいことだ。


 そんな俺の1日が始まろうとしていた。大学といってもやる事は毎日起きては講義に行き。終われば帰るという生活だ。

 公園の小道を通り、今は帰路についている。


 勉強はできる。

 何故留年したか、それは両親が影響している。まぁこれも言い訳でしかないが。


 俺の両親、父は不動産企業の社長。母はその会社の役員だ。

 父の会社は一族経営もあって俺はその後継として生まれた。


 言うなればエリート夫婦だ。こんな家族見たことがないってほどにね。そして俺はそんなエリートな両親の間に生まれた。

 操り人形に過ぎなかったのだ。


 俺の人生は、生まれた時既に決まっていたといっても過言ではない。敷かれたレールに沿って生きてきた。生きざる終えなかった。それを強要された。


 そんな俺にも夢があった、それは教師になる事だった。夢を追いかけ始めたのは中学3年の頃だった。

 担任の先生は少しばかし厳しい人だったが、先生は俺に人生の選択について教えてくれた。


 ある日の放課後、俺は一人教室で蹲っていた。

 両親のプレッシャーも相まって自暴自棄になっていた。


 「おい、何蹲ってんだ?」


 そう先生は喋りかけてきた。


 「先生にはわかりませんよ、僕の気持ちなんて.....」


 「わかるさ。」


 即答だった。俺はそれにイラッときてしまった。そして俺は怒鳴り口調で言っていた。


 「なんでそう簡単に言えるんですか?わかるわけない!先生に何がわかるんですか。自分のしたいことも自分で決められない。親の期待は、一層増えるばかり!そんな重圧の中、日々生活する俺の気持ちが!」


 そう言うと、先生は俺の怒鳴り声とは裏腹に冷静に言った


 「お前の家庭環境は他と比べて一際厳しいだろうし、お前の両親が誰かも知ってる。」


 「だったら....なんで....。じゃあ....もう....」


 その時だった。


 「お前はそれでいいのか?そんな人生がいいのか。?」


 俺はそう言われた時、何を言ってるんだこの人は?と思った。

 いい訳がない。いいはずがない。そう思った

すると先生は続けた


 「多分このまま、自分を押さえつければ割といい職に付けて、いい暮らしができるだろう。だがそれはお前のやりたいことじゃないんじゃないか?」


 俺はこの生活が息苦しい。自分で決めたことなどなかった。決める勇気がなかった。辛かった


 「俺は....」


 「やりたいことなんてすぐ決まるわけない。人には人のペースがある、ゆっくりでいいんだ急ぐ必要はない。お前にはその選択をする時間がまだあるんだから。」


 そう言われた時、俺の心の中にあった何かが決壊した気がした


 「お、...俺は...会じゃ、なんて...継たくないし..。それに、グス....自分で決める、覚悟がほしい...」


 気づけば俺は泣いていた。それに本音も言えた。 


 初めてだった。誰かに自分から物事を言うのは。

 俺をこんなふうにしてくれた先生を俺は尊敬するようになり、そうなりたいと思い始めるようになった。


 やっと自分のやりたいことができた。

 多くを求めず、1つ1つ考え導き出した答え。それは、


 教師だ。


 俺も、あの先生みたいになりたい。

 俺みたいな気持ち、環境にあっている生徒、まぁ多分そんなケースは少ないだろうが。


 導いてみたい。自分が体験した全てを掛けて。


 それから時は立ち、高校にも無事進学

 先生の言葉も支えになっていたのもあったのか、俺は無事大学まで行くことができた。

 大学では色々あった。

 色々な言語、様々な文献。どんな物でもあった。だが、あまり友達はいなかった。

 いたのは俺を勝手にライバル視してたやつだけだった。まぁずっと勝っていたが。


 だが大学3年になる頃、事件は起きた。


 「お、俺...教師になりたいんだ。」


 そんなことを突然言った。

 両親は石のように固まっていた。両親と顔を合わせるのは週に2、3回程度だった。


 すると父親が席から立ち、こっちに来ている。下を向いてるから顔は見えないが。

 俺はあまり話さない方だったし、そんな俺の成長を褒めてくれるかもしれない。


 そしてなによりも、言いたいことを言えた!そんな事で俺の気持ちは昂っていた

 今まで生きていた中で最大の興奮だった。

 それから俺は止まることなく話した、


 「俺、中学の頃にある先生に助けてもらって、それから俺に教師になりたいと思って」


 「それに俺、今教員試験とか色いr・・・」


 だが現実はそう簡単で、甘くはなかった


 俺は気づけば頬を殴られていた。

 そして地べたに倒れていた俺に父は言った、


 「教師だと。ふざけるな!お前はそんなことをしている時間はない!お前は会社を継ぐために勉学に励むんだ!」


 「でも、初めてやりたいことができて....」


 「やりたいことだと?お前にやりたいことがあろうとなんの関係がある?あろうことかここまで育ててやった親に口答えするとは!」


 俺はこの時、気付き深く思い知った。

 選択肢なんてないのだと。

 俺に自由はないのだと。


 そんなことがあったせいか、勉強に身なんて入るはずもなく、今に至る。


 恵まれた家に生まれ、何不自由なく暮らす。いや、俺は不自由だった、俺は自由に生きたかった。自分のしたい事をして生きていたかった。

 だがそんなことはできない。俺は一生両親の操り人形でいるしかない。

 そう、俺の人生はもう終わってるんだ。


 そう思った時だった。


 横断歩道を渡る男子学生達が見えた高校か大学だろうか、2人組。会話が弾んでいる。

 俺もあんな風にを過ごしたかったなぁと思いつつ、俺も横断歩道渡る。


 すると右車線から勢いの止まらない黒のワゴン車がいた。かなり大きい。

 信号は赤だ。

 なのに止まる気配がない。

 車の先には2人組の学生がいる。彼らは気づいていない


 「君達....そこにいちゃ....」


 俺の声は届いていなかった。今から行ってもどちらかが死ぬ。

 俺か、彼らが。どちらかが。


 だが俺の体は動いていた。ただ全力で。

 自分の選択だった。


 こんな人生が縛られ自由がない留年生と、まだまだ未来があり、自由な選択をできる2人組の彼ら。俺はそれを考えながら走った。そして追いついた。追いつけた。元々運動なんてからっきしできなかったし、追いつけないかと思っていたくらいだ。

 俺は勢いよく学生達を突き飛ばした。俺は学生達を突き飛ばした反動で歩道側ではなく、車道の方に投げ出された。

 学生達は歩道に倒れ込んだ。


 「イッテェ!」


 「何すんだ!お前....」


 学生達はそう言っていた。

それを見て安心したのか、俺は力を出し切ったのか一歩も動けなかった。


 (動かなきゃ)


 そう思った時にはもう遅く、フルスロットルのワゴン車に吹き飛ばされ、3メートル程飛ばされた。体がぐしゃぐしゃだ。

 クッソ....全身が痛い。なんでだ?頭がスゥーとしてきて力もだんだん抜けて....。


 未練はない。こんな縛られた人生はもうごめんだ。こんな安っぽい命で2つの命を救えた。それでいい。俺の偉業は最初で最後これだけだ...。

 

 こうして俺は、この縛られた人生に幕を閉じた。

初めてなろうで小説を書こうと思いました。

これから頑張っていくのでよろしくお願いします。

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