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霞んだ桜色(21)

「私も何かあったら相談させて頂きますので、これからもよろしくお願いしますね」


「……う、うん。その、ありがとう」


 彼の手は冷たくて、微かに震えていた。


「やったー!みんな友達だね!」


「ちょっと、あんまり揺らさないでよ」


「ふふ、嬉しそう」


「ああ、こんなに嬉しそうな顔を見れたのは久しぶりだよ……」


 安心するように微笑んでいる彼の顔と、心から楽しそうに笑う少女を見ていると、自然と私まで笑顔になっていた。


「あ!そうだ!お爺ちゃん!」


「うん。どうした?」


「あれ!先生に着てもらおうよ!」


「え、あれをかい?」


 握っていた彼の手が更に震えて、私の手から離れて行った。


「うん!ねえ、良いでしょ?」


「ちょ、ちょっと待って。うーん……」


 彼は両手で口を抑えて、目頭を強く押して考え込んでしまった。

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