酒場にて
昼間から酒場は賑わっている
小さな町でもダンジョンがあるとそれなりに活気が出るのだろう
「ん~!美味しそうな匂い!!ユーリーにも少しお土産を買って帰ろ!」
勿論仕事が終わってからだが・・・
テーブル席、カウンターを見渡しても『情報屋』っぽいのは発見できなかった
やはり路地裏にいるのか、それとも時間帯か・・・
周りを見渡しカウンターへ座る
軽めの食事を注文する
メニューに本日のオススメ
『コカトリスの串焼き』
「コカトリスの串焼きと2本とエールをお願いー」
「あいよー」
店主だろうか、ニカっと笑って答える
暫くすると串1本とエールがやってきた
「おまちどう!もう一本はもう少し待ってくれ、今焼いてるからよ!」
「おいしそー!」
目の前の串焼きにかぶりつく
「お、おいしぃ~」
そしてエールで流し込む
食べたことのない食材だったがエールに合う
大振りの串焼きがエールと共に無くなっていく
「エールおかわり~~」
「あいよ~いい食いっぷりだねえ」
コカトリス美味しい
ユーリーへの土産はこれとワインにしよう
そんなことを考えていた時また客が入ってきた
中々の盛況ぶりだ
『すいませーん!注文いいですかー!?』
『はーい!』給仕がタタタっとかけていく
『エール4つ!コカトリス?の串焼き4本と・・・サラダを2人前、あとそれから・・・』
女性4人だろうか町娘・・・?って感じじゃないなぁ・・・酒場に慣れてる感じがする
「あい、串焼きとエールね」
「ありがとー」
「ああ、ゆっくりしてってくれ」
店主が串焼きとエールを持ってきた
一応あの4人の会話に聞き耳を立てる
『だからあの宿は外れだったんだってば・・・』
『まあまあ・・・あのくら・・・』『あんなのどこにでも・・・』
一際大きな声で
『イヤ!アレは本当にヤダ!宿変えようよ~お願いだよ~!』
そんなに嫌な宿なのか・・・本当・・・なんの話だ
『もう・・・ただのローチじゃないですか・・・我慢しましょう!ほらエールきまし・・・』
『町ダンジョン無傷踏破記念にカンパーイ!』
『『カンパーイ!』』
『カンパーイ・・・』
それにしても町ダンジョンを無傷・・・って事は勇者一行って事で間違いなさそう・・・
でもレンジャーも居ないパーティーでどうやって無傷?
『それにしても町ダンジョンはモンスターも弱かったですねえ・・・』
『罠なんかも別にどうってことなかったし』
『罠にマソ使うとか勿体ないじゃんアレ』
『違いないね~ハハハハ』
町ダンジョンの罠くらいは看破できる知識はあるのか、まあ即死、転移クラスの罠は町ダンジョンに設置はされてないのだが・・・
『だって罠にハマってもケガしないとか勇者って便利だよね~』
『回復薬の私が何しに行ったのかわからなかったですよ~』
『後半マッピングだけだったね』
え?ハア?
焼き鳥は塩派