メウとビスとトリノ湖と。part1
パンヌやキャロルについては、後々話す機会があると思います!
分かり辛いとこもあると思いますが、ここから「エオとメウ&ビス」編です!
いつも読んで頂いている皆さん!
本当にありがとうございます、時間がある方は是非、これからもよろしくお願いします!!
「おい、メウ、ビス!!!」
大きな怒号がトリノコ島に響き渡る。島のルールで実家の門を潜ることが出来るのは、家族だけらしく。
「結婚報告するなら通っていいよ?」
といわれたので、庭で待つことにしたエオだが、正味、不安しかない。
エオは居ても立っても居られず、ばれないようこっそり、勝手口に回り込み、窓から部屋を除いた。
メウとビスのお父さんであろう男と見知らぬ女の子がいた。二人より二・三歳上ぐらいの女性で、髪質がきめ細かく紫色、シルクのような肌と凛とした顔立ちで、一見大人っぽく見えるが、身長は然程変わらない。歳の差を考えるとするなら二、三歳上が妥当で、このことから、姉で間違いないだろう。
そんなことより、可愛い。
メウとビスはやっぱり、妹的な目線で見てしまいがちだが、姉の方なら完全完璧大人として見とれてしまう。
少なくても十二歳以上であるから(と仮定するなら)二人と違って仮に付き合ってもロリコンとは言われないだろう(十二歳以上は大人だ、というロリコンの暴論)。
エオはそんなことコンマ数秒で考えたあと、我に返った。
エオは二人の家族構成について詳しくは知らないが、姉がいるなんて話を聞いたことなかった。正直、驚きだ。
「何故、帰って来たんだ? 島のルールを知らないとは言わせないぞ?」
見とれている場合ではない。お父さんが憤怒しているこの状況下でビスは震えて声を出せない。こうなった以上メウが話を切り出さないといけない。
「ごめんなさい、お父さん! でも、大事な報告があって……?」
「ほう、聞かせてみろ?」
「あの、その」
「なんだ? 早く言わないか?」
「えーっと…………?」
なかなか上手く言葉がでない。それもそのはずだ、友達の大切な人が悪い奴に捕まって、それを解決するため『トリノ湖』に行って、女神に会いたい、なんて、島のルールを破ったことに対しての理由にしては、あまりにも関係が薄い。
トリノコ島では遥か大昔からの独自の文化が根付いていたらしく、その名残で【ルール】がいくつかあり、結婚するまで島に帰れないという一見、理解しがたい内容だが、それを言い出したら、かつて暮らして日本にだって、意味不明な文化や一般常識がある。
それに、今回の最終的な目標はピースの救出だ。
エオは、ピースのことを大事に思っているし、ピースの人格が変わってしまおうと、過ごした日々や記憶、思いだって心の中で生き続けている。
が、それはあくまで、エオだからそう思えるのだ。メウとビスはピースとの直接な思い出は全くない。しかも、メウとビスはまだ、十歳だ。親からの説教に反発するほどの材料になるとは考えにくい。
「…………メウ、もしかして、結婚相手が見つからないから、諦めたのか?!」
鬼の形相、とはこのことだろう。
ずっと黙っていたことでマイナスの方に深読みしたらしく、怒りはピークのようだ。今にも手がでそうなお父さんだったが。
「そうじゃないもん!!」
急に声を荒げるメウの言葉にお父さんも少し、驚いたようで、冷静さを取り戻した。
メウとビスはソラーノ島に渡りに、エオに二人とも婚約を申し出た。だから、結婚について諦めたわけではない。
そのことはエオが一番理解しているし、相手は十歳の子供だとしても、エオの人生でこんな美少女に好かれることなんて、もう、ないだろう。二人の気持ちは痛いぐらい嬉しい。
「…………じゃ、なんで帰って来たんだ?」
エオはもう限界だ、と感じた。
メウとビスに任せるにはあまりに、負担が大きい。庭で待たせたのもエオがピースを愛している気持ちを知っている上での行動だろう。
メウとビスがエオとの結婚だけを考えていたのなら、ルールについて教えず、何も知らないエオは強制結婚、みたいなことも出来たのだろうが、そうはしなかった。
それはメウとビスの心の強さであり、エオに対する愛情だろう。
「ルールを破るなら、二人より三人だよな・・」
エオは玄関まで走り戸を開けた。
その音に気付いて「、メウとビス、そしてお父さんがやって来た。
「き、君は……?」
ごめん、ピース、苦しい思いしているのに。
少しだけ、浮気します。
「メウさん、ビスさんとお付き合いしています、愛雨エオと言います――




