表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/130

キャロルとクライドとレオルとメジザ島 part1

「キャロル、そんなに焦ってどうしたんだ?」

 クライドはキャロルに引っ張られ、エオの家を飛び出してきた。

 部下である、レオルも然り。

「まだ、エオには言っていないことがあるの、これは三人の秘密ね?」

「秘密ですか……?」

 レオルは嬉しそうにニヤついている。

「二人だけの、秘密…………?」

「三人のだが?」

「茶化さないでくださいよ! クライドさん!」

「いや、茶化すというか、事実というか……?」

 

「そんなことより! 聞いてよ二人とも!!」

「「はい!」」

 キャロルの勢いについ、クライドまで敬語になる。

「私ね元々、隣のメジザ島に二号店オープンする予定だったんだけど、それ、中止になったのよ……?」

「それは知っているぞ、だから、我々の母島、グレンドラゴン島にオープンしたのだろう?」

 キャロルが経営する、雑貨屋ヒマワリの二号店はもうすぐ、オープンする。

 人手以外はほぼほぼ、順調に進んでいる。

「そうなんですけど、そもそも、二号店を諦めた理由が、ある企業が島ごと買収したんだっていうの」

「え? 本当ですか!?」

「本当か分からないから、今から調べに行くの!」

「あーなるほど、我々と行く理由はそれか」

 グレンドラゴン島の調査員リーダーとその部下である、クライドとレオル。この手の仕事は得意中の得意だ。

「キャロルはその買収した企業をどこだと踏んでいるのだ?」

「マジック・シェアよ、間違いなくね……?」


 その言葉に二人は固まる。

「いや、でも、なんでそう思うんですか?」

「これを見てみて? あ、レオルには少し刺激が強いかも……?」

「お気遣いありがとうございます、でも、大丈夫です!」

「そう、この映像、念のため、録画してものなんだけど……」

 キャロルはポケットから、小型の録画機器を取り出した。


  その映像というのは、シル・マッカザージルが送ってきたものだ。

 結局、あまりの悲惨さに開始十秒ももたないうちに、レオルは目を逸らした。

「ここを見て?」

「ん? これは……?」

 キャロルが映像を止め、拡大する。

 小さくてあまり、はっきりとは見えないが、小さなチラシが見える。

「メジザ島……に……ようこそ、だと?」

 沈着冷静なクライドもこればかりは、眉間にしわを寄せた。

「これは、そういうことだよな・・」

「間違いなでしょう、シル・マッカザージルは隣の島にいる……!」


 緊張が走り、空気が重くなる。


「…………」

「…………」

「キャロルさん! もう終わりました?」

 耳まで塞いでしまっているせいで、レオルにはこの空気感が伝わっていないようだったが、その光景がどこか、おかしく思ってキャロル。

「ふっふっははは!」

 大爆笑してしまった。

「え? え? なんでそんなに笑うんですか?!」

「クライドさん、それでは明日の早朝に出発で!」

「任せておけ」


「えー、どういうことですか、キャロルさん!!」

 キャロルを追いかけようとするレオルの首根っこを掴むクライド。

「お前はこっちだろう?」


「クライドさんっ! 離してください! あの笑いのシンジツを突き止めるまでは!!」


 レオルの悲痛の叫びは、キャロルの笑いを加速させたのだった――。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ